寺だより

はすのはな第10号  -平成21年春季号-

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デジタル

小学生の頃、テレビ、ラジオ、ステレオなどの操作は、全て本体で調整をしていました。本体の一部からは真空管なども見え、電源を入れると次第に赤くなっていくのがわかり音や映像も時間がかかりました。現在はその殆どがリモコン操作です。

昨今、『地デジ』という言葉を毎日耳にします。アナログとデジタルの違いが私には理解できていませんが、ともあれ再来年には旧式のテレビはこのままでは見ることができなくなるという事の様です。

電話機も今は、無線時代で自由に移動しながら会話ができます。毎日の天気予報で気象衛星から送られてくる画像でも解るように驚愕することばかりです。

先日地球の周りに5000個の衛星が回っている事を知りました。いずれは宇宙のゴミになるようです。文明はゴミとの戦いかもしれませんが、人類がデジタル時代の敗者とならないよう願っています。

(住職)

仙台八重紅枝垂桜

仙台八重紅枝垂桜

新しい駐車場に接する斜面に先月大きな「仙台八重紅枝垂桜」をお檀家の方に奉納植樹していただきました。 この桜は文豪谷崎潤一郎の小説「細雪」にも登場し春を象徴する桜として数ある桜の中でも特に人気があるようです。奉納植樹していただいた斜面にはつつじもあり、今春には共に花を咲かせてくれる様なので本当に楽しみです。緑と鐘楼堂との調和が大変美しいと思います。

又、駐車場の奥には絞り水の溜まった小さな池があり、少し手を加え石台に腰を下ろしひと時を過ごせるように致しました。花まつりの頃どうぞ散策をして下さい。

写真上・お檀家の方より奉納植樹いただいた仙台八重紅枝垂桜
写真下・石台を設置し休憩できるようになった駐車場奥の池と周辺



  

田渕俊夫展を鑑賞して

田渕俊夫展

本宗総本山智積院講堂に田渕俊夫画伯より奉納された襖絵六十面の一部が先月十八日より横浜高島屋で公開され、初日に足を運びました。

智積院には長谷川等伯らの長谷川一派による国宝の「楓図」「桜図」「秋草図」などの襖絵があり有名ですが、昨年、五年の歳月をかけ描かれた東京芸大副学長の田渕俊夫先生の襖絵が新たに納められました。

「刻」「春」「夏」「秋」「冬」をテーマとした墨絵は壮大でまさに時の流れを忘れ唖然と眼を奪われるものでした。「墨」の偉大な力と魅力に感歎いたしました。

又、講堂は仏間を含め「金剛の間」「胎蔵の間」「智慧の間」「大悲の間」「不二の間」の六部屋ありますが、その配置された襖は四季の移り変わりを人の喜怒哀楽にたとえられ様々な事を教え導いて戴いているようでした。

京都にお出かけの機会がございましたら、是非総本山智積院を訪ねられ、庭園をはじめ国宝の襖絵などもご鑑賞下さい。

(住職)

調和の世界へ

【道は自ら弘まらず、弘まること必ず人による】

大自然を見渡すと、存在している全てがそれなりに調和を保ちながら、それぞれに自分を活動し、縁を織り成している事が解る。しかし最近何となく本来ある相が逸れだしてきているような気がしてならない。その崩れだした道を正すのは私たち自身である。

調和のとれた世界【密厳仏国】を築くために、ひとりひとりがこの世に命を授かったのである。今からでも遅くはない。道は人によってでなくては決して広まっていかない。どんなことでもいい。調和の道を目指し、実行する人になろう。

シリーズ① 生きる力 お大師様のことばより

はーるよ来い

春といえば花、花といえば花祭り。
気持ちの良いこの季節、境内にも桜やチューリップ、牡丹や藤と色とりどりの花が次第に咲き始めます。

花祭りには、かき餅や甘茶、野点でお抹茶などを味わって頂いたり、山形県からのお蕎麦や蒟蒻をご用意して皆さまのお越しをお待ちしております。是非ご来山下さい。

(英子)

行事のご案内

4月8日(水)花祭り
6月15日(月)弘法大師降誕会

どうぞお誘い合わせの上ご参詣下さい。 お待ちしております。

不思議と人気上昇

田渕俊夫展

「キャー気持ち悪い」と思わず叫びたくなるカブトムシと幼虫、この季節にどうして…

一見本物と思えますが実は食べられるお菓子です。二月中旬、新聞やテレビでも取り上げられたのですが、秋田県横手市にある和菓子屋さんが製造し、他にも青虫が人気のようです。あまりの評判に製造が間に合わず、お店を休業し注文をこなすほどの繁盛ぶりだそうです。

とてもリアルで、食べるどころか口に入れるにも覚悟と勇気が必要かと思いますが、皆さまも一度ご賞味を。

(英子)