くりでん「バス転換」へ

残念な事態に
新聞報道によれば、くりでん沿線5町の町長は宮城県からの補助金大幅カット(2004,2005年度は半額の年間1,900万円、2006年度は800万円)を受け、「バス転換は避けられない。移行期間には3年が必要。」くりでんの運行を2007年4月にバス転換することで合意しました。
 各町議会への説明を経て正式決定するとのことです。
 存続を願っていた沿線住民や鉄道ファンには残念な結果となりました。これまでの経過はここをクリックしてください。

これまでの経過
 平成15年7月17日に(財)宮城県地域振興センターからくりでん運行対策協議会に「バス転換やむ無し」との調査結果の報告がありました。また、住民アンケートの結果は廃止53%、存続47%でした。
 しかし7月17日のくりでん運行対策協議会第2回役員会においては高校生の通学の便や地域の衰退に拍車がかかるという点から、存続するとの意向を示しました。
 7月22日には役員会で宮城県の補助金継続を前提に存続したいとの意向を報告、宮城県に対して補助金継続を要請しました。
 7月29日にはくりでん運行対策協議会を開催し、「学生の通学の足確保及び高校の存続に対する影響を考慮」との理由で、くりでん存続の意向を説明しました。
 10月22日・23日の両日、宮城県企画部長が5町長に面談、平成16,17年の補助金を1,900万円、18年の補助金を800万円とすることを伝えました。
 7月末から10月はじめにかけてくりでんでは「栗駒山登山列車」「紅葉列車」「くりこまの民話列車」といったイベントを開催。また10月1日には更なる合理化をねらいとしたダイヤ改正を行いましたが、残念ながら補助金削減を食い止めることはできませんでした。


安全性緊急評価事業について
 平成15年8月〜10月には、運輸局の指導により鉄道施設の安全点検を行いました。
 そのなかで線路はバラスト不足や枕木の不良率、各橋梁には塗装の劣化、橋台の浮き・緩みなどの問題が発見されました。
 くりでんのいまや名物でもある「腕木信号機」についても、破損の際の部品調達が困難と指摘されました。

 このような安全性の問題や、沿線人口が減少傾向にあること、利用者の半数を占める高校生の数が平成22年には6割に減ってしまうこと、現在のくりでんのルートは東西方向で人の流れと合致しないことを踏まえ、沿線5町では「バス転換」という「苦渋の決断」をすることになりました。
(11月28日追加)くりはら田園鉄道では27日取締役会を開催し、19年(2007年)3月いっぱいで鉄道運行を廃止することを決めたそうです。来春の株主総会で承認を得ることにしています。


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