マイレール三鉄・沿線地域30万人運動シンポジウムが開催されました。

増田知事も三鉄で会場入り
平成17年1月30日(日)、JAみやこ大会議室を会場に「マイレール三鉄・沿線地域30万人運動シンポジウム」が開催されました。宮古市長による開会宣言のあと、三陸鉄道強化促進協議会会長の岩手県知事増田寛也氏があいさつに立ち、「今日は北リアス線で会場に来た。全国どこでも第3セクター鉄道は赤字であり、三陸鉄道も例外ではない。このまま推移すると基金が枯渇してしまうが、決して悲観的になる数字ではなく、年1回沿線住民が今より多く利用し、平成11年程度の利用者がいればやっていける。本年度は旅客営業収入が久々に対前年比でプラスになる見込であり、会社もがんばっている。」と、三陸鉄道の利用を呼びかけました。そのあと、三陸鉄道「お絵かき列車」「よくできました号」運行10周年記念園児絵画入賞者の表彰が行われました。

住民の積極的取り組みが必要
基調講演では交通ジャーナリスト 鈴木文彦氏が「三陸地域の活性化と三陸鉄道の利用促進」と題し「鉄道事業法の改正もあり、廃止へのハードルが低くなったこともあって、第3セクター鉄道の中には廃止への道を選択するところも出てきた。ローカル鉄道離れの理由は@マイカーへの移行A高校生の減少Bバリアフリーという考え方のない時期に建設された鉄道、といった理由」と指摘し、「交通は地域の社会資本でありライフラインである。地域の中で位置づけをして支援していくことが必要。」と述べました。さらに「公共交通の課題と中心市街地の課題は密接な関係がある。」と語り、「会社まかせ、行政まかせなどではなく、住民が主体となって活性化していくことが大事、開業した20年前の気持ちに戻ってみんなで乗れば可能性がある。」と、住民の積極的なとりくみの必要性を語りました。

存続に向けて決意を語る
開業当時のビデオを視聴した後、鈴木文彦氏がコーディネーターとなり意見交換会が行われました。6名のパネリストからは「三陸鉄道があるから、希望する高校に通うことができた。」「昭和58年の開業準備の頃は、岩手県を挙げて三鉄を作ろうと思った。」「小石浜の集落では、全戸が三陸町三鉄友の会に加入している。」といった発言がありました。また、今後三陸鉄道を利用するためのアイデアとして「花火大会や大晦日の適当な時間帯に増発列車があれば」「JRと連携し、盛駅の跨線橋をなくせないか。」「新商品を開発する際はぜひ女性の声を取り入れてほしい。」といった声が出されました。最後に、琥珀親善大使の野田涼子さんが三鉄存続に向けた決意表明を行い、三陸鉄道社長のあいさつでシンポジウムは盛会のうちに終了しました。三陸鉄道開業20周年記念フエスタはここをクリックしてください。