10年ぶりのNYC
(はじめに、「管理人はかたる。」は、管理人個人の体験などに基づき綴っております。このため、分かりづらい点があることをご了承ください。)
平成17年5月2〜3日、アマチュア模型連絡会の主催による「鉄道模型ミーティング2005」が東京代々木の国立オリンピック記念青少年センター(以下NYCと略す)で開催されました。
NYCは、青年団の役員をやっていたころ、全国青年大会の宿舎として何回も利用しました。そのころの思いでは、広いというか広すぎで、収容力はあるものの、古くて不便な建物という印象でした。ですが、その後大改装を行なってからはいった事もなく、その後どうなっているかということにも興味がありました。今回の「鉄道模型ミーティング」への参加はNYCとの10年ぶりの再会でもあったのです。
それにしてもNYCで鉄道模型をやることになるとは思いませんでした。
今回はくりこま高原を8:04のやまびこで出発。次の古川ではやてに乗り換え、大宮からは「湘南新宿ライン」で新宿に行きました。路面モジュールの荷物を持っていながら新幹線から5分で湘南新宿ラインに乗り換えられたのは自分でも驚きです。
昔の記憶では、参宮橋の駅は下り線側に改札がなく、一旦階段を上って改札を出たあと踏切を渡りさらに歩道橋を渡って、NYCに到着するというルートでした。今回はあらかじめ調べた京王バスを利用。代々木5丁目で下車すると本当にすぐ目の前でした。昔京王バスを使わなかったのは自分の頭に「電車」という2文字しかなかったためですが、もし使おうとしても100人を超える岩手県選手団の移動には、路線バスは難しかったでしょう。
正門を入ると守衛があいさつをしてくれました。確か10年前にはそんなことはなかったと思います。10年前は夜遅く帰ってきて守衛の様子を気にしながら入ったものでした。
建物全体がカラフルな色調になり、またLEDによる案内表示があって、「本当にこんなところだったかな」という印象をもちました。確か宿泊棟に行くためには坂道を上がったはずだがと思いましたが、正面には階段と長いスロープが完備されていました。
センター棟の501会議室が会場なのでエレベーターで会場に上がります。もう、東京周辺の方々で会場設営は終わっていました。早速自分の路面モジュールをつなぎます。今回は「すべての路面モジュールをつなごう」という話であったため、一番走行がスムーズに行きそうなモジュールを持ってきました。
お昼になったため、2階食堂「ふじ」に移動。食堂が10年前に利用した場所とおなじかどうかは記憶が定かでないのですが、10年前の食堂に比べ日が差し込んで明るく好感が持てました。メニューの選択もカレーやうどん・そばもあって選択の幅が広がり好感が持てました。昔は生野菜の盛り付けを使い捨ての手袋をはめた手で行なっていたのであまり感じはよくありませんでしたが、サラダもバイキング方式になっていました。


懇親会とその後の行動
「鉄道模型ミーティング2005」へ参加している模型はOゲージ、HOゲージ、Nゲージ、Nゲージ路面モジュールです。前述したように、机の配置はほぼ終了していたので自分のモジュールをつなぎ、車両を出して運転をはじめます。今回は鹿児島市電ユートラムを持参したのですが、使用したトミックス製レールバス(ハイモ180)がR120のカーブを回れないという事態になり、早々に展示品に格下げになってしまいました。他のブースではけむりを吐くOゲージ蒸機や、NゲージでもBトレ京浜急行の28両編成などを走らせていました。初日は非公開なのでのんびりとした雰囲気の中終了時間をむかえ、新宿郵便局前の和民で参加者全員の懇親会を行ないました。楽しいひと時ではありましたが、一旦座ってしまうと身動きがとれず、もう少し多くのかたがたとお話できればよかったのなあと思いました。
 懇親会が終了した後は私の宿泊先である日本青年館へ。NYCにも2,300円払うと泊まれたのですが、昔の印象(人数分のシーツを抱えてエレベーターのない階段を上り下りした)の印象もあり、今回は青年館に泊まることにしました。新宿から大江戸線で国立競技場前で下車。この駅は国立競技場前といっても実は東京体育館の前であるという、思わずJAROに訴えたくなるような駅です。
 青年館でチエックインを済ませ、日青協事務局に顔を出すと北海道出身のちい姉がいました。今年度から日青協の常任理事だそうです。北海道のちほく高原鉄道の廃止の話になり、「沿線自治体では廃止しないでほしいという願いが強いのだが、北海道が廃止を決めてしまった。財政赤字に悩む道が、ばんえい競馬とちほく高原鉄道のどちらをやめるか検討したが、先に鉄道のほうをやめることになってしまった。」とのこと。「自分に何ができるかわからないが、相談にはのる」という趣旨の返事をしたと思う。(でも道議会での議決も終わってしまったし、正直厳しいなあ。)
 そのあと、日青協の松浦会長たちの席へ、強引に合流。5月5日の定期大会で退任する岩手出身の松浦会長に慰労の意を伝えたかったのですが、顔をあわせると改まったことは結局いえませんでした。(と思う。)
 次の日は外苑前から地下鉄で渋谷へ行きました。渋谷で銀座線を降りるのは小学生以来、30年ぶりぐらいでしょうか。でも、階段を下りながら、確かに昔ここを通ったなあと思いました。階段を下りるとJRの玉川改札前に出ました。かつて玉電が発着していた(というより、私にはターンテーブルのあるバスのり場の印象)跡は、マークシティへの通路となっていました。新しいものと古いものが接続されているのが面白いと思いました。駅そばで朝食をとった後、南口からバス乗り場へ。ここも、25年ぶりぐらいにきました。当時は東急バスの渋31系統をよく利用したものです。ここからまた代々木5丁目に向かいましたが、交通を趣味とするものにとっては、東京はやはり宝の山です。(東急トランセの代官山循環バスは社会福祉施設の送迎バスみたいですね。)

第一回目は大成功
9時ごろ会場に到着しました。この日は10時〜16時まで公開運転会となりましたが、宣伝手段をアマチュア鉄道模型連絡会のHPにとどめたこともあり、一般のお客様はあまりきませんでした。でも、これでよかったのだと思います。会場はNYCとしては広い研修室ですが、4つのモジュールレイアウトが入った部屋は観覧用のスペースがあまりなく、一般の観客が多数来たら入場制限をしなくてはならないと思いました。今回はこれで成功だと思います。
 一般公開開始後、トークショーが始まりました。はじめに指名されたのが名古屋の上野夫妻で、「路モジ夫婦漫才」ともいえるいつものお話があり、そのあとに私が指名されてしまいました。
 このような場面、はっきり言って嫌いではないのですが、突然の氏名に動揺してしまい、噛むやら矢沢永吉の話をするやら散々な出来でした。でも、TTnetの小熊さんのフォローもあり、岩鉄のフエスタのPRが出来たことはよかったと思います。
 そのほか、3線式のOゲージははじめてみることが出来てよかったです。HOゲージではNのみなさんも「是非HOを!」と強いお誘いがありました。HOの東急5000系や国鉄80系の迫力を見るにつけ、HOも魅力的だなとは思うのですが、現在のNモジュールでも収納場所に苦労しているので、なかなかその日は遠いと思います。
 午後からはトークショーのPart2があり、路面モジュールのメンバーはそれぞれ自分の作品について語りました。実は、午前中に自分の作品の話をしなかったのでもう一回マイクがこないかなとも思ったのですが、その機会はありませんでした。あえてここに記すと、私のモジュールは専用軌道の田舎の駅。登場人物は岩鉄の某会員がモデルになっています。
 それと、「RM MODELS」誌が取材に来て、路面モジュールの作品を撮影していきました。私の作品には455系Bトレを撮影用に置いて撮っていただきました。一瞬「RMMの表紙になったら!」とも思いましたが、近くにおいてある北野さんのすばらしい作品をみて「んなことあるわけねーな」と思い直しました。
 3日は公開運転会ではあったのですが、どっちかというと「大きな内輪運転会」という感覚になってきて、居眠りをする方、別室で休息を取る方も現れてきました。私が持ってきた「楽天イーグルスオフィシャルクッキー」を食べたいというひとがいたので包みを開けたところ、主催者から「飲食禁止です」と注意を受けてしまいました。このあたり私も気が緩んでいたのだと反省しています。
 そんなわけで16時の公開運転は終了したのですが、その後会場は20時まで借りているのでまだ運転会を続けることになりました。帰りの時間が気になりましたが異存なく、運転会は続行となりました。この中で「戦車」「リニアモーターカー」「トリゾーとエッコロ」などの個性(?)あふれる車両が走り回りました。それも17時には終了し、後片付けをして、主催者の解散指令のあとNYCを後にしました。
 帰りは参宮橋の駅から小田急に乗ることにしました。途中、ラーメン店が何軒かあり、日青協の松浦氏とここで深夜にラーメンを食べながら、彼が青年団について熱く語ったことを思い出しました。あれから10年がたち、彼は全国の青年団のトップという大役をつとめ終えようとしています。私は、彼のような大きなことは出来ませんでしたが、でも、岩鉄フエスタに来た親子連れが、私の作った模型を見て喜んだり泣いたりするのをみると、私も少しだけ誰かを幸せにしていると思ってみたりします。
 新宿駅のみどりの窓口で帰りの指定券を購入すると、1泊2日のアドベンチャーもおしまいです。東京駅で笑顔の素敵な店員から「みんなのいちご」を購入し、やまびこに乗り込んでぐっすりと眠ったのでした。(おしまい)
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