GEKKO DXW-250 再生記

                   2004年3月15日

 近所の楽器店のオリジナルモデルで,その楽器店がなくなったためメーカーなどは一切わかりません。ピックガードは,ブリッジとあわせてギルドタイプのものが張ってありました。
 作りそのものはしっかりしていましたが,音の伸びがなくなってきたこともあり,中域が伸びるということを聞いてC・ホワイトのD-28のように,ヤスリでサウンドホールを広げたのですが,効果がわかるほどのものではありませんでした。
 その後,ほとんど使うこともなくなり,ずっとしまいこんであったのですが,ボディーの膨らみやブリッジの浮きとブレイシングの剥がれが発生し,パレットナイフで接着剤を入れ,クランプで留めてみましたが,うまくいかず弦も張れない状態になってしまいました。
 それと同時に,サウンドホールを広げたことを,後悔するようになっていました。
 初めて手にしたギターということもあり,何とか修理できないかと思い「Daily Tone Guitars」に持ち込んで状態を見てもらいましたが,ボディーの膨らみは平らに出来ないところまで来ているということで,トップを張り替えてもらう事にしました。
 費用を値切り倒したもので、あいている時間に再生にかかってもらっていますので、かなり時間がかかりますが、どのような音になって帰ってくるのか楽しみです。
 それでも、本体の価格を考えれば「無駄だ」という声も聞こえてきそうですが(苦笑)
 作業の進行状況を教えてもらえるということで,可能な限りアップしていきたいと思います。
                   2004年4月24日


 時間があったので,「Daily Tone Guitars」を覗いてきました。
 トップ張替え用の材料が揃い,トップ材の擦り合わせが終わっていました。
 元はスプルース合板のトップでしたが、今回はトップ材をシダー単板にしたため,ブリッジプレートは音の輪郭をはっきりさせるためもあり,ローズウッドになっています。
 ブレイシングもシダーなんですが,この色の違いが自然の不思議ですね。

 Top: Western Red Cider
 Bracing: Wesetern Red Cider
 Bridge: Rosewood
 Bridge Plate: Honduras Rosewood
 
                   2004年5月17日


 トップの張り合わせ,カットが終わりました。
 次は,サウンドホール,ロゼッタの加工です。





                   2004年5月23日


 今朝,「Daily Tone Guitars」からメールが届いたので,作業を見せてもらいに行ってきました。
 ちょうど,フィンガーボードを剥がしているところで,今日中にはネックを外すところまでやっておきたいということでした。
 トップ材の特性から,ブレイシングはスキャロップのフォワードシフトXブレイシングになるということです。

                   2004年5月28日


 モーリスCP−2を搭載していたこともあり,エンドピンホールを拡張していました。
 そのため,今回の修理で埋めて通常のエンドピンを入れるか,またピックアップを搭載するか考えたのですが,今後ライブで使うことも考えピックアップを搭載することにしました。
 J-200にも搭載しているお気に入りのiBEAMですが,今回はアクティブタイプにしてみました。



                     2004年5月29日


 ピックアップを届けに行って,写真を撮らせてもらってきました。
 トップ材にはブレイシングの位置が下書きしてありました。







                    2004年8月30日


 時間がとれたので久しぶりに覗いてみました。
 ブレイシングの貼り付けが終わり,削りだす前の段階です。
 まだどのような音になるのかイメージでしかありませんが,完成が楽しみです。






                      2004年11月19日


 「Daily Tone Guitars」から,進行状況のメールが届きました。
 現在トップの貼り付けに入っているということですが,フォワードシフテッド・スキャロップドブレイシングの様子がわかります。
 ボディーエンド側のブレイシングの色がかなり濃く写っていますが,Western Red Ciderです。 
                      2005年1月10日


 年末に「Daily Tone Guitars」からメールをいただいていたのですが,アップしていませんでした。
 トップの貼り付けが終わり,次はバインディングになります。
                     2005年4月11日


 修理をお願いしていた松岡さんが,腎臓結石でしばらく作業が出来ませんでしたが,バインディングが取り付けられ,ずれていたセンターストライプも,マホで調整して綺麗に修正されていました。
 ネック関係は,これから手が入ります。



                       2006年1月6日


 昨年に「daily tone Guitars」からメールをいただいていたのですが,またアップが遅れました。
 修理を進めていくうちに何点かの問題が出てきました。
 木の痩せもありポジションマークが沈み込んでいたり,フレットの浮きがひどかったりと、その都度対応してもらいながら進んでいます。
 ネックはオーバースプレーしてもらう予定でしたが,上手く塗装がなじまないこともあり全てはがした上での再塗装となりました。

                      2006年4月11日

 先日、「daily tone Guitars」からメールをいただきました。
 ストラップピンやペグの穴が全て埋められ,センターずれをしていたネックもジョイント部の調整が終わり,これから塗装にむけたサンディングが始まるところです。

                   2006年5月26日

 「daily tone Guitars」からメールをいただきました。
 大体のボディーサンディングが終わり,ボディーとネックが接着されました。
 あとは,最終的なサンディングと残っているフェレットの打ち込み,塗装です。
                   2006年9月18日

 久しぶりに時間が取れたので、「daily tone Guitars」をのぞいてきました。
 塗装も中盤まで進み、もう一度エイジングと最終のクリアーをのせるところまできていました。
 
                      2007年4月10日

 とりあえず、「時間があるときに修理してもらえばいい」とお願いしていましたので、約3年の時間をかけて帰ってきました。
 まだ暫くは本体、音色とも落ち着きを待っている状態ですが、思っていた以上に音量があり、充分ライブで使えるギターになっています。
 元のギターのブリッジを使ったため、かなり薄くサドルが異様に高いものになってしまいました。
 また、「ジャリッ」という音が出るため、ブリッジの交換も含めてまた調整のため工房に戻っています。



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