Q−ZAKUの
『珍説・考察ガンダム論』


『ハロとiMac』

私のアパートの壁は薄い、声など筒抜けである。今盛り上がっているワールドカップ。別に長居などにいかなくても一体感が十分味わえる。ちなみにこのアパート、若いカップルなどには極めて人気がない、すぐに出て行く。まぁ当然だろう。引き止める気もない。理由は語るまでもないと思うが・・・。

すぐ左の部屋と斜め下に私の知人が住んでいる。ドアは共に開けっ放し、カギはかけない。ひまがあるとお互い覗きあう、居れば雑談、そのまま近くの居酒屋にいくこともしばしばだ。

そんなある日、私の部屋から奇妙な話し声が聞こえてきたらしい。知人K(38歳、ギャンブル狂)は私と誰かいるのかと思って、私の部屋を覗いた。そこで彼が見たものは・・・・

そこで彼が見た物は、なんと、私(31歳)が床にころがっている、得体のしれない、丸い物体にしきりに話しかけ、さらに、その丸い物体は体を揺らしたり目が光ったり、おまけにしゃべっていたりしたのである。

彼が凍りついたのは言うまでもない・・・・。

それにしても、このマスコットハロの人気は大したものである。販売当日から、各ガンダムサイトから手に入らないとの声が多く上がった。あのとき私は、特に関心がなかったが、久しぶりにプラモデル店の「ボークス」に立ち寄ったところ、棚に陳列された、ハロと目が合ってしまい、気が付いたら買っていた。まるで何かに操られるように・・・。

実は私は、このハロなるキャラクターは以前から、侮れない存在だと感じていた。ストレートなことを言わせてもらうがシャア主演以外のガンダムの人気の無さは、シャアとアムロが出てこない事も大きいが、実は第三の勢力ともいえる、この「ハロ」が出てこなかったのも理由の一つではないかと疑っている。

さて、話は変わるが、皆様はiMacをご存知だろうか?いや、恐らく知らない方のほうが少ないと思う。低迷していたアップルの当時、救世主になった大ヒットパソコンである。大きな特長は言うまでもなく、あのスケルトンボディーで、販売後、世間は猫も杓子も、スケルトンデザインになった記憶がある。

実は私、iMac発売後の、当時の評論家達のコメントに大きな疑問をもっていた。ヒットの理由は、当時のパソコンはみんなブラックボックスのようで中身が見えない、だから見えるようにしたからウケタというのだ、これは一人だけではなく、複数の人間が似たようなコメントされていたように思える。


正直私は呆れた。

私に言わせれば、iMacがヒットした理由は、丸みを帯びたスケルトンにした結果、パソコンがある意味、生物的な雰囲気をもったからだと考えている。ようはコンピュータの操作は対話形式になり、ある意味コミュニケーションをとる対象にまで進化したパソコンに生物の象徴とも言える「やわらかさ」を吹き込む事によって、パソコンをメカと生物の中性的なモノに進化させ、結果iMacの代名詞ともなった「かわいい」という、癒しの力を手にした。これが私の考えである。これはパソコンでなければ意味がない事も付け加えさせていただく。

さて実はこれ、ハロにもあてはまることなのだ。ハロはロボットであるが、軟質金属という、よくわからないもので出来ているらしい。劇中ではそれがうまく表現されている。つまりここでも生物の特長である「やわらかさ」が表現されている、これは、メカと生物の中間というiMacの特徴と、あい通じるものなのだ。


人はドラえもんといい、ハロといい、iMacといいメカと生物の中間的なものに弱い。デザイナー達はこれらを分析すべきだろう。

さて、このハロはいかにも子供向けのように売られているが、箱に書いてあるのは「ハロの声はイデオンのシェリルでおなじみの井上遥さん」

おい・・・本当のターゲットは1st世代なんじゃないのか?バンダイさんよ!!


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