Q−ZAKUの
『タコ焼きとシャア』
世間の大阪の印象で、私が理解できない事が一つある。何故タコ焼きが大阪名物であるか?これは子供の頃から思っていた疑問で、ちょうど「Drスランプアラレちゃん」がテレビで放映していたころ、ペンギン村の名物はタコ焼き、という話があり、それを聞いた友達が「タコ焼きは大阪の名物や!ペンギン村やない!」とムキになって叫んでいた。それまでタコ焼きが大阪名物とは知らなかった私は、大きな衝撃を受けた記憶がある。
まぁそれは、どうでもいい話として、確かにタコ焼きはうまい、私も好きである、それは認める。実は私の近辺はタコ焼き激戦区であり、安さを売り物にした100円タコ焼き、高級感を売り物にした、タコ焼き、さまざまな店が現在三つ巴で争っている。まるでZの抗争のようなのだ。
しかし私も含め、人は何故このタコ焼きに魅了されるのであろうか?ほかの食い物とはどこが違うのだろうか?大いなる疑問は私を睡眠不足へと追いやった・・・。
うる星やつらのメガネに言わせれば、安っぽいソースの匂いがたまらないそうである、だがそんなことはあたりまえすぎて参考にならない・・・。そんなときあるニュース番組が私の視覚に飛び込んできた。そこで、ある特集に私は心を奪われた、それは・・・・
それは「満月ポン」というお菓子の特集、満月ポンは丁度ポテトチップス大の袋に入った、しょうゆ味の丸い一口サイズのせんべいのようなもので、かなり昔から、熱狂的ファンが多くいる、麻薬的な魅力を持つお菓子なのである。
このお菓子は小さな工場で、せっせと生産され一日の出荷数も限られており、働いているおばさん達も皆、神がかり的な技で作業をされていた。ちなみにこのおばさん達には代わりがおらず、後継者がもとめられているらしいが、あまりに神業めいた作業の為、誰にもできないらしい・・・恐るべき満月ポン!
そんな神のごとく君臨する、おばさんたちに何故、満月ポンは人気があるか?とレポーターがインタビューをしたところ、返ってきた答えがこれである。「満月ポンは一枚一枚、味が微妙に違う、だから飽きない」
これだ!!と私は思った。そして、この理論をタコ焼きに当てはめた。つまりタコ焼きには大体一皿12個ぐらいが乗っているが、それぞれ焼き加減やソースの量、青海苔、タコの大きさなどが微妙に違い、一個一個が個性的な魅力がある食べ物、つまり飽きない。
私はこの一言に尽きると結論を出した。タコ焼きの魅力は単に口当たりのよさやなども理由の一つではあるが、実は隠し要素として、一つ一つの味がタコ焼きそのものの魅力を持ちながら、実はそれぞれが違い、食べるものを飽きさせないという部分もあったのだ。全国の飲食店の経営者はこれらを分析すべきだろう。
さて、この理論が実はある人物に当てはまることに私が気がついた、それは誰か?そう我らが敬愛する、シャア・アズナブルそのひとである。
実は『赤い彗星のHP』のC・Q氏が言われていた事なのだが、シャアという人物は各シリーズごとに別人として、あえて描かれているらしい。しかしシャアの魅力は損なわれていない。一貫性があると私は思う。
つまり、タコ焼きの理論からすると、シャアはシャアに違いは無いのだが、それぞれのシリーズ「シャア」、「クワトロ」、「シャア総帥」ごとに微妙な違い、魅力があり、観るものを飽きさせない要素があるといえるのである。
これは見逃してはいけない部分だと私は思う。
しかし、ここまで考えても、結局なぜタコ焼きが大阪名物なのかがわからなかった・・・。
私の眠れぬの日々は続きそうである。