ソレイユ
1. 黄色い光を 瞳に集めて 舗道を歩く
   陽射しは今日も 悲しいくらい 眩しくて


   はにかんだ顔が 好きだと言ってくれた
   差し出した 左手の温もり まだ 覚えてる


   あなたに 似た瞳( め )をした 子犬に見つめられた
   立ち止まる踵( かかと )に 立ち止まる時間


※  “タイセツなものは ヒトツだけでいい”
   失くして はじめて 気がついたの
   人は 人に どれだけ 優しくなれるの
   裸の 心は 風に揺れたまま・・・


2. やさしい気持ちが 歩いた日々も やがて色を変え
   ふとした瞬間 無邪気な場所を 駆け抜ける


   幼いふたりが いつしか手にした
   シアワセを 心ない大人( ひと )たちは 許さなかった


   褒めてくれたツメも切ったし 少しは背も伸びたの
   ステキな経験と 笑うには早すぎて・・・


   思い出の粒は おあずけにするよ
   この青い空が 枯れるまで
   人は 今日も 奇跡の上を歩いてゆく
   そんな気がした 晴れた日の午後


   どこかで 同じ陽射しを 感じていますか
   大好きだった 誰よりも 眩しいひと

   (  ※REPEAT  )

   いつか もし きっと また 出逢えるなら
   あの頃みたいに 笑えるかな
   人は 明日も 光を抱きしめ 生きてゆく
   そう 信じたいの この 太陽の下

                     
copyright2001 Shuichi Hatta

「ソレイユ」は2001年の作品で、女性ボーカルを擁していたロックバンド用に書き下ろしました。
ボーカルは当時高校1年生で、心の内に寂しさを秘めた溌剌さが印象的でした。“10代の恋の歌”がテーマで、80年代のアイドル歌謡っぽい雰囲気を出そうと試行錯誤しました。主人公は15〜16歳の女の子。親に反対され、無理矢理別れさせられてしまった彼氏のことを今も想い続ける・・・という内容です。初恋は成就しないものと昔から相場は決まっていますが、誰しも、ちょっとだけ人間的に成長できるきっかけにもなりますね。時を経て、いい思い出として昇華できた時、もっといい恋愛ができるような気がします。この詞を提供したバンドとは不幸な訣れ方をする結果になりましたが、共に音楽を愛する者として、頑張ってほしいと願っています。