2004年2月20日(金)放送
【 Date Nets JOINUS SQUARE 】 18:30〜19:25

パーソナリティが2人いたのでA・Bとさせて頂きます。

――A 中川さんて、今回初めての出演なんですよね。ロンドンはどうでした?――
 
ロンドンはとっても刺激的な街でした。
なんか若い人達と会う機会がたくさんあって、日本人のベーシストの方のスタジオに遊びに行ったんですね。そうしたら向こうの、ロンドンの若い音楽好きのヤツらもいて、そういう空間の中で若さゆえのエネルギー、何も周りが見えていない音楽だけ、音楽《命》みたいな、なんかすごく勇気付けられて帰ってきたっていう、そんな旅でした。


――A ロンドンに行ったのはマタドールを創る前ですか、後ですか――
 
創った後です。

――アルバムがなんと3月に出ちゃうの?タイトルは【himself】――
 
そのロンドンとニューヨークに行ったのも、お休みを頂いた事ももちろんですがアルバムのテーマを探すというのも目的の一つで。

――A それは探せましたか?見つけたからアルバムが出来たんでしょうけど――
 
ニューヨークではブロードウェイでミュージカルを観たし、ロンドンでももちろんミュージカルも観たんですが、ロンドンでは何が面白いって、ロンドンは一人で歩き回っていたんですが特に印象的だったのはカムデンロック。街があって、日曜日にノミの市って言うのかフリーマーケットで街がすごい人であふれるんです。そこのお店で、たまたま掛かっていたのがホリーズで、そういう曲で突然刺激を覚えたり、とにかくすべてが刺激的な街でした。環境が変わると自分自身も変わるじゃないですか?なんかそういうことから、ちょっとしたことから刺激を覚えて。

――B 中川さんってワイルドになったと思いません?この頃。2年前ぐらいにライヴに行ったんですが、今日お会いしてすごいワイルドになったなぁと――
 
そうですか?

――A じゃその時の印象はどうだったんですか?(そこで髪かきあげてますけど)――
――B 少年っぽい感じがしたんですけど――
――A 今は大人って感じ?あのね、アッキー意識しすぎ(ポーズをとるアッキー)別にロダンしなくていいから―
――B ロダンな感じ?――
 
入り込んでしまいました。

――A 結構何でも入り込んじゃうタイプ?行っちゃうタイプ?――
 
結構、行っちゃうタイプ。

――A 3月にアルバムリリース、4月からまたミュージカル出演って、すごい忙しいよね。プライベートないんじゃない?――
 
ああ、だからロンドン行ったりとか、今回この『キャンディード』っていう舞台、稽古が始まったばかりですが思いは先走ってて、終わったらまた一人で旅に行こうかと、今度はポルトガルかスペインに行きたいとかね。それを考えている時間がもしかしたらプライベートかも知れない。

――A じゃいいんだ。仕事の合間に、ふとした瞬間に違う事考えてる時間がもうプライベート――
 
そうですね。相当たぶん周りの人の言葉が耳に入ってない時間、もう誰もいない部屋?
  電話とか鳴ってもシカト?


――A それは仕事とか大切な電話でもシカト?――
 
あの、留守電があるので一応それを聞いて、重要かそうでないかってことを確認します。

――A その辺は忙しくても自分の楽しみは見つけ出してるって感じですかね――
 
あの気持ち悪いかも知れないけど、音楽がなくちゃ生きていけないっていうのをロンドンで改めて実感したし、今もやっぱりそういう風に思うんですよね。音楽がなくても生きていける人と、音楽無しでは生きていけない人と大きく別れるような気がするんですよ。僕はね、音楽がないと生きていけない人だなって。

――A それを痛感した時って何時ですか?――
 
ロンドンに行った時に、僕と同じように若いミュージシャンが一杯スタジオでね、そういう中で凄いエネルギーを放ってるんですよ。ビリビリと。でもね、ちょっと待てよ、こいつらに負けないくらい持ってるよオレも、と思った自分がいて、その若さっていうかエネルギー、今までどっか自分の中でキュっとコンパクトにしてた。日本にいる時は、って日本が悪いような言い方だけど、自分なんだけど。だからそのエネルギーをコンパクトにしないで、ほんとにもう解放して、若さ故と言われても、その今のエネルギーをロンドンで気付かされたから良かった。

――A それでこのアルバムが出来上がったと――
 
そうですね【himself】僕としては考えに考えた末のタイトルなんです。僕のファーストアルバムは【中川晃教】。

――A そうですね。言って見れば myself ――

 デヴューから今回のアルバムって、舞台、ミュージカルを経験して今の僕ってやっぱり変化があるんですね。毎日新しい変化があって、いうならば僕の中で革命が起こってるんですね。レボリューションなんです。そんな僕が俯瞰で、第三者的に自分を見た時に第三者的なタイトルにすることによって、勿論そういうテーマで書いている曲、そういう構成で流れているアルバムなんだけど、それを聴いた人にも、自分ともう一人の自分というような聴き方が出来るような、固まっていないフリーな、その人の聴きたいように、その人が何かに気付くような。

――B 自分をその曲に投影出来るようにという、そんな感じなんですかねぇ――
 
そうです、して欲しいです。

――A 考え方がさぁ、今、21歳ですよね。21歳の時って、オレそんなこと考えてなかったよ。仕事のプロ意識っていう気持ちがすっごい高いですよね。だからミュージカルでも色んな賞を貰ったし、アルバムでも、いろんなこと考えて創ってるんですね。じゃ、そのアルバムの中から1曲聞いて頂きましょう。“SUNSHINE”――

      
 〜 ♪  ♪  ♪  ♪  ♪ 〜 

――A ミュージカルで今最も熱い男ですよね。たくさんメッセージ頂いています。『キャンディード』観に行きますよということで、たくさん頂いています。〔阿部〕さん、〔八巻〕さん、〔かおり〕さん、〔ともこ〕さん、大阪の〔AYA〕さん――
 
ミュージカルがきっかけで自分自身に興味を持つようになったっていうのは事実ですね。シンガーソングライターっていうのはベースなんですが、僕はシンガーだと思っていたんだけど、ミュージカルを経験して何処かね、もっと違う自分、シンガーももちろん僕のこだわりだからいつまでもシンガー、この気持ちを大切にやって行きたいんだけど、また違った自分、ちょっとしたきっかけで発見する自分に興味を持ち、不思議なもので自分に興味を持つと押えられなくなる。なんか自分に興味を持つと何処までも可能性が広がる気がして、その可能性を実感したいし、そのために努力したいし、気付くと曲を書いてるペンは止まらない。歌っているこの気持ちは押えられない。そういう自分に興味を持つことが、原動力なんだということを実感しながら、舞台、アルバムの製作をやっていました。

――A 凄いね、どんどんその一言一言に引き込まれていきますね。さてここから、リスナーからのメッセージを紹介していきたいと思います〔なおみ〕さんから「この前『ロードオブザリング』を観て、感激して大泣きしてしまいした。アッキーは最近、感動したこと、または泣いたことありますか?」――
 
あのね、ちょっと泣きそうになった。『ラストサムライ』僕は決しておすぎじゃないんで、多分うまく解説できないと思うんだけど(おすぎの物真似で、これが結構似ているからおかしい)

――A おすぎに似てたよ、物真似あと他に出来るんですか?(お笑いタレントじゃないつーの!)――
 
そうですね〜将来やっぱり物真似で……
  
――B えっ、何か出来るんですか?(更につっこむ)――
 
出来ない!

――A もう〜可愛いねぇ、赤くなって〜!――
 
だから『ラストサムライ』はオレ思ったんですけど、トム・クルーズ(オレスゴク好きなんですけど)トム・クルーズがメインのイメージがあったんですよ。最初、幕開けて始まった時に、これトム・クルーズの映画なんだなって思って観ていて、だんだんシーンが展開していって、トム・クルーズが日本に来て、渡辺謙さんが出てきたあたりのシーンからね、どっかね、トム・クルーズが渡辺謙さんに惚れ込んでいる、なんかね、惚れてるよ絶対にっていうね、そんな印象があったんですよ。だからね、ああいう渡辺謙さんや真田さんにも惚れ込んでいて、ちゃんと日本のことも捉えているし、皆ハリウッドのスタッフも惚れ込んでいるのが分かる。今までのハリウッドの作品の中で「ほんとにいい!(おすぎの真似で)」

――A あのそこは別にいいから(おすぎの真似じゃなくても)、やってくれるんだったら凄く助かるんですけど
 ほんと観て欲しい(乗って)

――A あぁー成る程ね『ラストサムライ』が最近一番泣けた――
 
はい。一番泣けました。あの、クッて来ました。

――A 自分のミュージカルとかライヴの映像とか観たりしないの?――
 
まぁ、一応はちょっとチェックしないと。

――A なんで、そんなに急に恥ずかしそうに?――
 あの、やっぱり今後のためにもね。

――A かと言って自分の、僕はよくやるんですが、自分の録音聞いてお酒飲んだりするんですけどね。自分、大好きだから――
 
気持ち良くなっちゃうじゃないですか?

――A そういうことはしないの?気持ち良くなってナイスオレみたいな、ナイスボケみたいな?そうそう、そこそこみたいな――
 
ないですね。

――A 自分でここはちょっとあれだったかな?とか――
 
そうですね、ちゃんと真面目にね。真面目っていってもたかがしれてますけどね。自分の中では映像というものと、レコーディングされてる音と、あの時はライヴ感だからとか思いながらも反面教師。

――A いつでも第三者的に感じながらいろいろ参考にしてるんだね――
 
さっきの話、お酒のことで思い出したんですけど、キャンペーンで大阪の方にお邪魔したんです。アルバムのレコーディングの仕事を朝終えて、そのまま新幹線に飛び乗ったんです。すごいハードスケジュールで、僕は知らなくて、結構アップアップだったんですね。で、その晩に、明日もまた早いからご飯サッと食べて帰ろうって言う話で、でもグッスリ眠りたくてお酒飲んだんです。しかもブランディ。初めて飲んだんですよ。しかもロックで。もうね、次の朝、顔一面っていうか体にブランディのあの匂いがぷーんとして、二日酔い、初めて。

――A 今まで二日酔いしたことなかった?どれぐらい飲んだの?――
 
飲んだといってもグラスで3杯。

――A でもその位はね――
 
あっ、でもねブランディが良くないと思う。

――A ブランディを全否定ですか?――
――B 自分に合わなかったんだよね――
 そう、自分に合わなかったんです。それでマネージャーがまた別の場所で、ブランディ頼んで飲んでたんです。カウンターで飲んでたんですよ横に僕が座ってたんですね、で、飲むたびにグラスを回すじゃないですか?その匂いが隣の僕のところにまで来るんですよ。その匂いを嗅ぐだけで、もう思い出しちゃってムカムカして、それでも飲め飲めと進めてくるマネジャーもどうかなと。

――A あと一通行きましょう。――
――B 〔とっすぃ〕さん、〔前沢〕さんから「私も3歳の頃からピアノをやっていて、作曲もするようになりました。しかしいつもメロディが切なくて、明るい曲が書けません。中川さんはどんな時に曲を書いていますか?―
 
僕ね、最近気付いたんですけど、書こうと思って書かないと自分に負けちゃうんですね。

――A 結構、自分としてはオナマケ系?――
 
そう、オナマケ系、結構ナマケ物、朝とか大っ変!

――A 朝とか起きれない系?――
 
今朝もびっくりしました。目覚し時計投げてた。

――A ウソ!あのね、投げるキャラじゃないよ。どっちかっていうと、撫でて起きるタイプ。ありがとな〜、オレのために〜――
 どんなキャラですか。どんなイメージですか。枕もとに置いてあって、寝ぼけて寝返り打った瞬間に枕がぽんって弾んで目覚ましに当たったんですよ。そして目覚ましがポーンと飛んで、バーンと散らかっ、もう電池とか飛び散ってた。

――A そういうのは良くあるんですか?――
 
良くありますね。でも違うんですよ。どうやって曲を書くかというね(ちゃんと自分で軌道修正する冷静なアッキー)

――A あの僕らが脱線すると、ちゃんと戻してくれてる――
 
簡単に喋ります。どうやって書くかというと、だから自分で書こうと思って書くんですけど。

――A 確かにそうですよ、すげぇ〜ハマって来た。アッキー《命》って言うぐらい――
――B どんな時に曲が浮かぶんですか?――
 
だから、書こうと思って書くんですよ、アッハッハ。

――A あっいい、いい!じゃ一つづつ整理して行きましょう――
 
はい、まずピアノに向かいます。

――A えっ、ちょっと待って、そっから?――
 
えへっ、あの要するに音楽って一曲を書くのにすごいエネルギーが要るじゃないですか。そして集中力も要るし、やっぱりそれって僕が納得しないと嫌なんですよね。こだわりがあるんですね、きっと。納得がいかないと嫌だっていう。何か、自分に向き合うのと同じく、音楽に向き合って曲を仕上げて行くわけですよそういう意味では、カメラで例えば一週間をずっと押えていたらね、ピアノに向かっている椅子から、トイレに行く時以外は動かない。それぐらいボケーっとしているように見えルかも知れないけど、頭の中ではね音楽と向き合ってるし、自分と向き合ってる、そうやって向き合って書く。そうじゃないと、いいもの出来ないと思うんです。だから、暗い曲になっちゃうって、マイナーな曲になっちゃうって、単純にあれですよ、メジャーコード使えばいいんですよ。

――A はい、解決〜!(拍手)僕らスゴク大好きなアルバムなので、トークもいいんですけどもう1曲掛けてもいいでしょうか?では曲紹介をお願いします――
 ピアノ弾き語りの曲です“KING & QUEEN”

      
 〜 ♪  ♪  ♪  ♪  ♪ 〜

――A なんか目の前にいるお客さんなんですが、最初から最後まで緊張してました。僕の耳にちっちゃい声で「緊張したっ!」って聞こえてきました。今夜のジョイナス・スクエアもうエンディングなんですよ。リスナーの皆さんにメッセージを――
 
3月17日にリリースする2年3ヶ月ぶりの2ndアルバム、やっぱりどこか僕の中では、ミュージカル、役者というものを経験して、新しい変化が一杯詰まってる、そんなアルバムになってるんですね。そういう意味では、今の僕が詰まったアルバムが出来たのだから、これをしっかりと引っさげて、全国でツアーをやって来たいなと思っているんです。しかもストーリーのあるミュージカル仕立ての、今までにないコンサートをやってみたいなと思っているんです。皆さん、応援してくださいね!