イギリス旅行 ロンドン前半編
旦那様のリフレッシュ休暇を利用して、海外旅行へ行くことになりました。
行き先は悩んだ末、イギリス・ロンドンに決定。
本当は郊外などにも足を伸ばしてみたかったのですが、大きなトランクを持っての移動は
大変で危険だと新婚旅行で学んだふたり。
大人しくロンドンだけをゆっくりと観光することにしました(歳には勝てない;;)。
カフェで優雅にアフタヌーンティーを楽しみ、歴史ある街並をオシャレに歩く…。
そんな夢を見て日本を発ったのですが、現実はそう甘くありませんでした。
マイペースなふたりは時間の計算もできずにドタバタ。さらに米国ブッシュ大統領の訪英で厳戒体制のロンドン。思い描いていたロンドン旅行とは掛け離れたものとなっていきました…。

11/15  日本→ロンドン

つい最近アンティーク雑貨に興味を持ちはじめたPongは、ロンドン旅行にそなえて1ヶ月前から雑誌やインターネットを読みあさってアンティークに関する情報を頭に詰め込んでいました。Pongのロンドン旅行最大のお目当てはお買い物なのです。
とりあえずひととおりマーケットの行われる場所などを覚えたところでいざ出発!
「これで抜かりはない」と勇んで成田へ向かったのですが、バスの中でさっそくアンティーク情報満載の雑誌を置き忘れたことに気付いて落胆。まったく何やってるんだろう…。
それでも「まぁ、どうにかなるさ!」といつもの切り替えの早さ(諦めの早さ)をいかんなく発揮して、午後12時にバージンアトランティックの機中に乗り込んでいきました。
旅行会社の人が勧めてくれたとおり、バージンアトランティックのサービスは充実していました。エコノミーでもひとつひとつの席に専用のテレビ画面がついていて、映画や音楽はもちろんゲームまで楽しめるのです。一番後ろの席だったこともあり、かなり快適な移動時間を過ごせました(トイレの前だったので、「ズゴーッ!!」という音が気になりましたが…)。

途中4回程の機内食と睡眠とゲームをくり返し、約13時間でイギリスのヒースロー空港に到着。
長いフライトでしたが日本との時差が9時間あるので、現地は午後4時頃になっていました。 初のイギリスの地に立ち少し興奮気味で「さてさて、さっそくロンドンの時間に時計を設定しようかな♪」と思って腕を見ると…。
あれれ、腕時計を忘れてしまっているみたい。旦那に聞いてみても持っていないとの答え。
おいおい、旅先で時間が分からないなんて恐すぎる〜! 何度出掛けても本当に旅慣れない二人です。
念のためにと持ってきていた携帯電話を時計変わりに使って何とかしのぐことになりましたが、充電器を持ってきていないのに帰るまで電源が持つのでしょうか…。ちょっと不安。

何はともあれ、無事ロンドンに到着。これから初めの3日間泊まることになる「ケンジントン プラザ ホテル」にも迷わず辿り尽きました。
ロビーもラウンジもとても重厚なインテリアで「あぁ、イギリス!」と妙に実感してしまいました。
お部屋もさぞ素敵なのでしょうね♪と期待して歩いていくと、旦那様はなぜか地下へ進んでいきます。その途中扉を4つくぐり抜けた先に私達の部屋があり、なんとそこは半地下なのです。外の景色が見れなかったのは少し残念ですが、部屋は清潔でお風呂などの広さも十分。
「さぁ、これからこの部屋を拠点にしていろんなところを見て歩くぞ!!」と決意も新たにしたかったのですが、ふたりとも夕飯を食べに行くこともできずにすぐさまダウン。翌朝まで眠り込んでしまいました…。
あぁ、なんて時間がもったいないんだー! 結局この日は移動日となってしまい、何もできなかったのです。今考えても信じられません。もったいない!


11/16 アレキサンドラパレス・アンティークフェア

朝6時。どちらともなく目が覚めて、お互いを責め合いながらそそくさと出かける準備を始めました。
そう、今日はイギリスで最大のインドアアンティークフェア「アレキサンドラパレス アンティークフェア」の開催日なのです。
Pongはこのイベントが旅行最大の目的だったので気合いも十分!
朝食もたっぷり摂っていざ出陣!といきたかったのですが、何せ情報の載った雑誌を日本に置いてきてしまったので、開催場所がどこなのかもわかりません。
仕方なく旦那様がフロントで「アレキサンドラパレスはどこにありますか?最寄りの駅は?」と聞いたのですが、とたんにボーイさんが「ヒュー♪」と口笛を吹きました。英語がまったくわからないPongですが「ベリー ファーラウェイ」という言葉が聞き取れました。
どうやら「とても遠いよ」と言っているようです。
そんなことを言われようとも、このためにイギリスに来たと言っても過言ではないPongの決心は変わりません。最寄りの駅と会場の電話番号を教えてもらってホテルを後にしました。

でも自分達で路線図を調べてみると、会場の最寄り駅「WOOD GREEN」駅はホテルのある駅と同じライン上で、乗っていれば1時間ぐらいで着く距離にありました。例えていうと私の家から新宿に行くくらいの距離だったので、別段遠いという感じはしませんでした。
イギリス人の生活範囲って、狭いんでしょうか?

とにかく戦闘体制のまま会場へ。何の問題もなく目的の駅に着いて、駅前の地図を見ると会場方面はかなり遠いようです。ですが、バスが出ているのかもわからないので、ひたすら歩くことにしました。まぁ、観光旅行なので快晴の下、家並みを見ながら散策するのも悪くはありませんが、その距離が半端ではありません。しかもフェアの会場がどこにあるのかもわからないまま歩いているので、ゴールのないマラソンをしているような不安もあります。
時間も気になるし、もし場所が間違っていたらどうしよう…。またここで時間の浪費をしてしまうのだろうか…。と心配でたまらないPongを尻目に旦那様はウキウキ気分でビデオカメラをまわしています。歩くことがまったく苦にならない旦那様には到底Pongの心理は推し量れないようでした。ちくしょ〜!

途中2回程道を間違えて住宅街に迷いこんでしまいましたが(画像:左下)、何とかフェアの看板を発見!(画像:右下)
「よし!ゴールが見えたぞ!」と再び闘志を燃やして早歩きで会場へ向かったのですが、汗だくで歩く私達の横をスイスイと車が走り抜けていきます。
目的地は同じアンティーク会場の様ですが、Pongは「なんとも優雅なご到着で(怒)」と八つ当たりをしつつひたすら歩くのみ。
林道のような坂道を登りつめたところにその会場はあったので、その道すがらリスに会えて多少は癒されましたがかなり不機嫌モードに入っていました。
別に誰が悪いわけでもないのですが…。

半円のステンドグラスがトレードマークのアレキサンドラパレス(画像:右)にはすでにたくさんの人が集まっていました。
年令は年輩の方が多かったかな? チラホラ日本人の姿も見えました。歴史を感じる建物に入ると先ほどまでの歩き疲れと不機嫌はどこへやら。再び大興奮で場内へ足を踏み込むと…。
すごい!感動!これ全部アンティーク?!
たくさんのブースが並んでいて、そこには雑誌で見て恋いこがれたアンティーク雑貨がズラ〜っとところ狭しと鎮座していました。といっても、ブースによってはただ箱に入れているだけという状態のところもありましたが、その中にはかなりかわいいブリキのボックスなどが紛れていたりするので、侮れません。
旦那様に「しっかり付いてきて」と告げるとさっそく下見を開始です。
とは言っても百を超えるブースが並ぶ会場をひとまわりするだけでももう大変!
その中から自分の欲しいものを探すのですから真剣です。もうどこを見たらいいのかわからない状態なのですが、「落ち着け、落ち着け」と自分を言い聞かせながら丁寧に見て回りました。

お店はとても人懐っこい笑顔で呼び掛けるおばあちゃんもいれば、気難しそうに一生懸命銀食器を磨いているだけのおじいさんなど、置いてある商品も店主も千差万別。
ここまで来て後悔しないためにも、慎重に商品を物色しました。
欲しいと思っていた銀食器類はやっぱり高かったので、今回は断念しましたが、日本では考えられない安値でガラスのボトル瓶とマーマレードジャーが並んでいるおじいちゃんのブースを見つけると、ロンドンで最初の雑貨をゲット。更に柄の違うカップ&ソーサーをそれぞれの店で選び、その他絵本、ブリキ缶、ホーローのポットの計13点を購入。
結局、基本的には高そうなアンティークというよりジャンクといった買い物をしました。
買い揃えたものには大満足でしたが、もう少し買い込んでもよかったかな?

※アンティークフェアで買った雑貨はこちらでご紹介→

結局この日はこのフェアのみで終了。朝から晩までブースを回っていたと思います。優柔不断なPong に文句ひとつ言わずつき合ってくれた旦那様に感謝です♪
そしてホテルの最寄りの駅までの道のりはさすがにバスを利用しました。荷物もかなりありましたしね。
ところが!!なんと駅まで辿り着いたとき、改札でカップ&ソーサーを持っていた旦那様がビニール袋を落としてしまったのです!!鈍い「ガシャン」という音とともにもろくも砕けてしまった哀れなカップ…。
先程までの感謝の気持ちをブッ飛ばして旦那様を叱りつけたのは、言うまでもありません(←一日中買い物に付き合わされて荷物まで持ってくれてるのに、哀れです)。

旦那様を叱って少しは気が納まったのか、今度はお腹が空いてきました。旅行2日目の夜にして始めてお店で食事を取ることになり、ホテル近くのレストランへ(お昼はフェア会場内にあるデリの様なところでサンドイッチとフライドチキンを食しました。これがなかなか旨かった!)。
お店に入ってメニューを見てから気付いたのですが、イタリアンのお店だったので普通にパスタとサラダ、それに旦那様はステーキを注文しました。
実は以前イギリスへ来たことのあるPongの友人がステーキを食べたのですが、それが「激マズ」だったそうで、それを聞いた旦那様が挑戦すると言い出したのです。「恐いもの知らずめ…。どうなっても知らんぞ」と思いつつ待っていると、見た目は普通のステーキが運ばれて来ました。「普通に見えるけど、どんな味なんだろう…」。おっかなびっくりフォークを動かす旦那様と見つめる私。近くにいる人が見たら、相当危ない二人に見えたことでしょう。
でも結果は「普通」という感想。な〜んだ、友人が「絶対イギリスでステーキを食べちゃダメだよ!あんなマズイものは食べたことがない!!」と絶叫していたので、どんなすごいものかと思っていたのに。友人は一体どこで何を食べたのでしょうか。謎がひとつ残りました…。

歩き疲れてこの日も部屋へ戻るとすぐ就寝。
なかなか充実した一日でした。