L.ヴィトゲンシュタイン
論理哲学論
中央公論社/山元一郎訳



    1
     世界とは、その場に起こることの全てである。▼

    2
     その場に起こること、すなわち事実とは、諸事態が成立するということである。▼

    3
     事実の論理絵とは、思考のことである。▼

    4
     思考とは、有意義な命題のことである。▼

    5
     命題は、諸要素命題の真理関数である。▼
    〔要素命題は、自分自身の真理関数である。〕

    6
     真理関数の一般形式は、次の通りである。

      [ p , ζ , N ( ζ )]

     これは、命題の一般形式でもある。▼

    7
     語り得ぬことについては、沈黙しなければならない。