待機・そして上陸



8月14日 晴れ


6時半起床。

みかと船の
「展望風呂」に入る。

!!!絶景!!!

広い風呂に壁一面が窓になっていて、目の前にざぁーっと海が広がる。
まるで海を舞台にストリップをしてるみたいだった。

広い湯船にちゃっぷり浸かりながら気分よくフンフンしていると、遠くに船が見えてきた。
一枚の絵のごとく姿を現してくる船、うちらはその壮観さに激しく興奮した。

「うぉー船だー!!よしっ!!手を振れーー!!うぉー!!!」
船が豆になって見えなくなるまで二人で半狂乱になりながら手を振り続けた。

手を振り終え、やり切った感を伝え合おうとみかに向き合い、こいちは戦慄した。

「たっ、、隊長ーっ!!!うちら、マッパ(真っ裸)でありますっっ!!!」

げら。
げらげら。

体の奥底からげらげら音を立てて、笑いが込み上げてきた。

「二等兵ーーっ!!くぴぃっぶはっはははははははははは!!!!」
「あっはははははははっうちらっダセぇでやがっはははははは!!!」


旅の恥はかき捨て。
10分ほど笑っては止み、また笑っては止み、朝風呂を心行くまで満喫した頃、船内アナウンスが響いた。


8時半頃、
和歌山港に寄港。

NHK
「ちゅらさん」見たさに2階ラウンジのテレビ前に2人陣取る。
パンとジュースを買って、毛布を部屋から持参して、待機。
船のテレビは、衛星しかうつらない。
新聞もない今、やってくれる時間まで
ただ待つのみなのだ。

9時             Worldニュース
10時   マレーシアの「マハティーニ首相の語り」
11時               「木星への旅」

12時を過ぎたあたりで、ある事実判明。
「へい、みか。もしかして、このチャンネルは衛星第一でないの?」
「ちゅらさん、第二かー!!」


テレビの前で4時間、ただ待ちつづけた疲れがどっと来たので、
お昼寝することにした。

・・・・・・・・・
・・・・・横のガキがうるせぇ。
大部屋に川の字だからしょうがないけど、
5cm横で暴れるのはやめてくれ。


16時、
高知港到着。
定刻通り。

高知に上陸するのは初だ。
カブに乗り、船橋から降りて、大きく伸びをする。

あぁ、また来たよ、四国。
この空気感、この情緒。たまりませんのぅ。くぷ。

四国上陸後、初の指令がみかの口から高らかに告げられた。

「よし、お着替えだ!」
今まで着ていたじんべえを、そっと優しく箱の奥にしまい、
キャミとハーパンに着替える。
ゲタはそのままだ。
念入りに日焼け止めを塗って、虫除けをつける。
白装束(お遍路ユニフォームなのだ)を取り出し、カブ箱にそっとくくりつける。
そして輪袈裟(遍路グッズ)を厳かに首からかける。

「隊長!用意おっけーです。出発しましょー!」
「おー!くぷくぷ・・」
「くぷくぷ・・」



とうとうこのお時間がやってきてしまいました。
上陸の余韻を心に残しつつ、すぐさま遍路に突入!

まず
33番雪渓寺
第一回目の般若心経を唱える。
やべぇ、練習が足りてねぇ。
ヘタになってる・・。

カブで走り、
34番種間寺
道行く人々の熱い視線を感じる。
これだ、これだよ。


今日のテン場は、河原のキャンプ場にした。
キャンプ場といっても、100円払えば、どこで何してもおっけーというアバウトなとこだったので
、ぴーたー大満足。
しかも、なかなかぴーたー河原を彷彿とさせてくれる。

今日から、
カブ&オール野宿が始まる。
最後まで、敢行できるか、どきどきわくわくしやがる。
明日はどんなドラマが、待っているのん?

くぷくぷぷ、くぷくぷぷ


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