ishirogu被害者の会 意見陳述書

  2006年9月5日第15回公判にて被害者の会の意見陳述が行われました。意見陳述書
裁判所に提出した内容です。一部氏名についてはイニシャル表記に変更してあります。

                                       平成18年9月1日

大宮敏幸 詐欺事件裁判 被害者の会意見陳述書

ishirogu被害者の会幹事 H.I
意見陳述 T.A H.I

 まず、今回の意見陳述の機会を与えていただいた裁判所ならびに検察官に被害者の会を代表してお礼申し上げます。
 さて、被害者の会では、代表メンバーにて本裁判を傍聴させていただくと同時に、被告人弁護人等を通して、再三に渡る面会ならびに謝罪の要求・補償についての話し合い等の提案をして参りました。しかしながら、現在まで面会はおろか一言の謝罪もなく、被告人の反省の姿はまったく感じられません。そこでやむを得ずこうした意見陳述によって、事実の追及と同時に被告人に猛省を促し、公正な裁判の一助となることを願うものです。
 被害者は起訴状に記されたものだけでも百名余りを数え、被害者の会に加入しているメンバーだけでも、当初は200名を超え、裁判の長期化と共に被害者の結束が緩みつつある現在でも、165名がインターネットのメーリングリストを等してグループウェブに集結しています。潜在的被害者は少なくともこの数倍は見込まれ、presss999やarubaitogoo等の被害者をあわせれば、その被害の甚大さは想像に難くありません。そうした被害者の傷みをものともせず、身勝手な弁明にあけくれ、まったく反省のない姿には大きな憤りを感じずにはいられません。
 まず、被告人は裁判当初より犯意を否定してきましたが、事業の失敗という主張にはまったく説得力がありません。仕入れ原価を割った出品を続けていれば破綻することなど、子供でも分かることです。被告人の築いたシステムは自転車操業師と呼ばれる多重債務者等が手を出す手法です。一部の商品を送ったり返金に応じることなどから詐欺としての立件が難しく、現在社会問題にもなっています。おそらく、どこからかこの手法が詐欺罪に問われないというような情報を得て、ishiroguや以前のIDによるヤフオク出品を行うようになったのでしょう。presss999やarubaitogooでも同様の手法で最終的な金額を返金せずに、インターネットのウェブ上で執拗な弁解を繰り返したのです。少額訴訟等での判決も受けておきながら、一部を返金する等で罪を逃れようとするなど、誠に計画的な犯行と言えるものです。これらの数多い前例があるにも関わらず、事業はうまくいっていたという主張は、最終的に返金をしなくても構わない、新たなIDで出品を続け最終的に破綻したことにすれば良いという自分勝手な理屈でしかありません。被告人のいう事業というものが成立するのであれば、正直者はバカをみて人を騙してその傷みを何とも感じない悪徳がまかり通ることになります。裁判での被告人の主張を聴いていると、まったく自己中心的発言にあけくれ、反省もなく、自分に都合の悪いことはすべて他に責任を転嫁しようとしています。石井政利被疑者を証人申請しておきながら、弁護人を解任してそれを撤回するなどは、証言されれば自己の嘘の数々が暴露されてしまうことに気づいた結果と言えるものです。自己に都合の良い証言を得られると思って証人申請したが、裁判の過程で石井政利被疑者等に責任を転嫁する発言を繰り返した結果、証言がやぶへびとなるわけです。(本来なら検察側の証人として出廷してもらいたいところですし、被告人以外の人物の再捜査と起訴を再考いただきたいところです。)これは他に責任を転嫁する一例ですが、前回の公判で、「被害者に返金できないのは被害者かどうか分からないからだ」との主張には、よくぞそこまで屁理屈が言えるものだとあきれるばかりです。入金した人かどうかの確認はヤフーIDと氏名・入金の記録等で簡単に出来るはずです。(もしかすると確認の不手際から、次点落札詐欺や入札者を装った詐欺などが一部にあったのかもしれません。被告人がこだわった配送関係のミスもあったのでしょう。しかし被告人の主張するように、それが事業の行き詰まった主要因とは到底言えるものではありません。)
 被告人が詐欺を認識していたことは明白です。被告人は探偵などとトラブルになった際にも、弁護士事務所を訪れた後に、「取り込みだ、取り込み(取り込み詐欺)」という発言をもらしています。また、ATMからお金を引き出す際に、オレンジ色の帽子を被っていき、事後にその帽子を処分したとの証言も得ています。その際に被告人は、「写っているから(防犯カメラに)捨てるんだよ」と発言しています。これらの言動は、被告人が犯罪を認識していたことを明確に示すものです。我々は被告人一人が犯行に関わっていたとは思いません。オークションの従業員や石井政利被疑者なども十分にその認識があったはずです。被告人の発言通りなら、石井政利被疑者が起訴されないのはおかしなことですし、その他の関係者が起訴されないのも納得していません。特にNという従業員は、被告人達が逮捕された時に、警察が引き上げるまで店の外に隠れていて、パソコン等の押収後に、「警察もバカよね。証拠なんて残っているわけないのに。」といった発言までしています。ヤフーID等を管理して、実際にメールを送ったり配送などを従業員が行っていたようですから、被告人がすべてに関わっていなかったことも事実でしょう。被告人が強く主張していたishroguのヤフーID削除の件も、ヤフー側からはシステム側が削除したのではなく、当事者による削除であるという回答を得ています。被告人の言うことが本当なら、被告人の知らないうちに関係者の誰かが削除したことになります。そうした意味ではオークションに関して従業員らに任せていたことはある程度事実なのだと思います。しかしその手法の構築は被告人によるものですし、中には本当に犯罪とは知らずにせっせとお詫びの手紙を書いていた従業員もいたのでしょうから、従業員自体をも騙していたことになります。ヤフーのシステムでは評価が重要なポイントになってきます。当時ishiroguは900を超える良い評価を獲得していました。私自身それらを信用して入札しました。またishiroguは、この評価の機能を逆手にとって、落札者からマイナスの評価が入ると、必ず報復で落札者にマイナスの評価を返しました。善良な落札者は、自分の評価にマイナスがつくことを極力避けたいものです。そんなことにはお構いなしに、何の落ち度もない落札者の評価を荒らしました。本来なら、プラスの評価をつけたくない落札者でも、こうしたことを懸念してマイナスがつけづらい状況でした。なかなか商品が送られてこなくても、評価から連絡することすら躊躇する状況だったのです。
 今考えてみれば私にも反省すべき点は多いです。まず、ishiroguの商品説明が曖昧であったこと、ヤフーのトラブル口座に登録されていないという確認だけで、即座に入金してしまったことです。当時の平均的な同等商品よりも安価に落札(被告人の主張する価格コムもチェック済みで、その値段よりもずっと安い値段設定でした。)できましたが、同時に3点の出品に対して、2件しか落札がなかったことなどです。入金の際にはヤフー補償もあることだしという気持ちでした。その後ヤフー側からの連絡で、補償外だと聞いたときには、ヤフーからも騙された気分でした。(ヤフー側のシステム構築と補償制度の不備や説明不足は、多くの利用者に誤解を与え、現在大規模な民事裁判にもなっています。)入金後不安になり色々調べていくうちに、自転車操業師のことやヤフオク詐欺の実態を知ることになりました。私が詐欺を確信したのは通称イシログハウス(撤去された木造の建物)を確認に行ったときです。あいにく従業員も帰った後で、やり場のない気持ちでいっぱいでした。評価の中で、ちゃんとお店も存在するという書き込みを見ていたので、こんなバラックが発送元かと思うと、ヤラレタという思いでいっぱいでした。その後メールで連絡をとりましたが、(被告人の主張するようにアドレスが違うので確認できなかったということはありません。私は念のために被告人の指定したすべてのアドレスに対して確認のメールを何度も送っています。)「大変すみません。明日再度ご連絡致します。内容証明の件お送りください。また、このようになりまして、誠にすみません。午後11時には、ご連絡致します。」というメールを最後に電話も含め一切の連絡が取れなくなりました。内容証明郵便も送ってくれというので送りましたが、何度配達されても、受け取られることはありません。何度かの再配達の末、とうとう自宅に戻ってきました。(あとから考えればポストにガムテープが貼られていたのですから、再配達になるのは当然です。郵便局でも何十通もの内容証明に困惑していました。)被害者の多くはこうした苦労を重ね苦悩しながら、資料を準備して警察に被害届を提出しているのです。
 警察の動きはとても鈍いものでした。当初は、被害届自体をなかなか受理してくれない例も目立ちました。私の地元の警察ではバイクのナンバーなどからある程度捜査はしてくれたのですが、そこから行き詰まりました。千葉県警や鎌ヶ谷警察署にも何度も問い合わせをしましたが思うようには話は進みません。平成16年10月7日に被告人側がヤフーIDを削除した直後から、我々はメーリングリストを通したグループに集結して、被害者の団結をはかってきました。分担して様々な情報を集めました。マスコミ等にも働きかけた結果、テレビの取材を受けることになりました。ちょうどそのテレビ取材日(平成16年11月10日)に、被害者の会の幹事で捜査協力というかたちで鎌ヶ谷署を訪れたのです。そして被害状況のデータ等を県警の担当者に手渡し、3時間にもわたる事情聴取に応じることになったです。それから被告人達の逮捕の平成17年1月12日までは気が気ではありませんでした。
 被告人は被害者の会のホームページを裁判所に証拠として提出していますが、こうしたページは逮捕以前は非公開ですから、(探偵ファイルというサイトがインターネットに公開した件と当サイトとは関係がありません。また私自身が積極的に公開に踏み切ったわけではないことは、サイトの記載内容からもお分かりでしょう。)これが原因で事業が行き詰まったというのもお門違いです。幸い裁判所にもこのページをご覧いただく機会が得られ嬉しく思っています。暗中模索の被害者の会の活動記録ですから、裁判にも役立てば幸いです。被告人は前の弁護人のMさんに、「ハウスの写真まで撮っていって、私のところに直接来ればいいのに」というようなことを話したそうですが、あのログハウス以外には、我々には情報がなかったのです。それが実際に会えるようになったのに、面会を断るのはどうしてでしょうか。新任の弁護人のYさんによると、謝罪等の言葉もないまま、「補償については弁護士を通してくれ」と話したそうですが、それは活動資金もない我々にとって、さらなる負担を強いることであり、返金の見込みがない現状では無理な話です。現在、被害者の会の中で特に25名のメンバーの方に5000円の会費のご協力をいただいて、裁判傍聴の交通費等に利用させていただいています。しかし活動資金にも限度がありますので、最低限の実費以外には使用できません。私はサラリーマンではありませんので有給休暇もありません。こうして一日休みをとって裁判に来る際も、仕事を休むことによる実害は大変大きいです。(その損害は、あなたから受けた被害金額の何倍にもなってしまいました。)しかし私は幹事ですから仕方ないと思っています。それよりも、被害に遭っていながら、補償も見込めないのに資金を協力してくださったり、遠くから参加してくださる方に対して、私は本当に申し訳ないと思っています。少なくともこうした方々の善意に応えるために、裁判の状況を報告させていただいています。そして被害補償を求めることは幹事として私に科せられた責任だと思っています。
 裁判所には、被害者には謝罪したい・補償についても考えたいという旨の供述を入れているようですが、実際には返金どころか一言の謝罪もありません。どうして謝罪すらないのでしょうか。面会を拒否し続けるのでしょうか。百歩譲って被告人の主張する事業の失敗だとしても、被害者に商品発送も返金もないのは事実なのですから、謝罪や補償は当然のことです。被告人にそうした誠意が少しでも感じられたら、我々もこんな陳述をせずにすんだはずです。弁護人を何人もかえる資金的余裕があるなら、少しでも被害者補償に充てるべきです。弁護人の「民事については私は関係ない」という態度にも誠意を感じられません。
 我々被害者は理不尽な詐欺にあったうえに、返金ものぞめない中、わずかな活動資金と身銭を切って裁判の傍聴に参加させていただいています。今回参加のAさんもわざわざ京都からお越しなのです。往復の交通費だけでもかなりの金額になります。(申し訳ないことに今回のAさんの交通費まではお支払いできそうにありません。)被告人はそうした方に対して何とも思わないのでしょうか。自分の立場の弁解ばかりに懸命ですが、相手が、被害者がどういう気持ちでいるのかを少しでも考えて欲しいものです。

ここで、今回この場に来られない、被害者の会の皆さんの言葉を紹介します。

 1年と3ヶ月、大宮被告の公判を傍聴して来ましたが、被告には一連の事件への反省や被害者への謝罪の姿勢を感じる事が出来ませんでした。法廷での大宮被告は、ishiroguでのオークション詐欺について、多くの未納者を出したにも関わらず、立件に至っていない事を幸いに、press999での黒字を根拠として、ishiroguでのオークションについて、「事業の行き詰まり」を主張し続け、傍聴席から発言出来ないもどかしさを禁じ得ませんでした。大宮被告はishirogu事件について、繰り返し「事業の行き詰まり」を主張しますが、press999で同様の被害者を出し、真っ当な事業としては成立し得ない事を承知した上でishiroguとして同様の行為を繰り返しています。果たしてこれが「事業の行き詰まり」になるのでしょうか?私には、「破綻する事を予見した上での取り込み詐欺」にしか思えません。大宮被告が主張するように、press999でのオークションが詐欺ではなく、事業として成立していたのであれば、石井正利という別人格を立ててishiroguという別IDでのオークションを始める理由も無かった筈です。被害者の会から、被告人の気持ちを確かめようと接見を申し入れた際には「被害者と会う積もりは無い」と断り、ならば被害者へ手紙で謝罪の気持ちを述べたらどうかという最初の弁護人のアドバイスも断り、民事での和解の意思についても確認すると「弁護士を立てないなら話し合う積もりは無い」と断りました。公判で裁判長から被害者への気持ちについて問いただされ「申し訳ないと思っています」と証言し、一方で、被害者の会からの申し入れに「反省もしていないし、話し合う積もりも無い」と主張しており、大宮被告の法廷での主張に全く誠実さを感じる事が出来ません。press999事件が立件に至らなかったように、インターネットオークションを舞台とした取り込み詐欺は個々人の被害が小額である事や、被害者と犯人が直接接触していない事から犯人の特定が難しい事、また、捜査機関がインターネット関連の案件に不慣れで受理したがらないといった事情から立件され難く、事実上野放しになっているのが実情です。詐欺師は、こうした不備を衝き、何百人もの被害者から集めたお金を流用しても捕まらない。捕まったとしても、2〜3年の実刑なら真面目に働くよりも割が良いというような気持ちなのではないでしょうか?大宮被告の法廷での主張を1年余り見てきましたが、身勝手な無罪主張を繰り返す背景には、「詐欺師はこんなに沢山いるのに、何で俺だけが捕まるんだ」という気持ちがあるように思えてなりません。被害者として裁判所へは、今後の戒めとなるよう、模範となるような司法判断を希望します。
                                            Y.S

 被害金額はもう戻ってこないとあきらめておりますが大宮はキチンと罪の償いをして欲しいと思います。   H.I

 仕事が忙しく、幹事の方々に協力できていないことは申し訳なく思っております。できうる限り返済してゆく方向になればと思っています。必ず何らかの社会的制裁を与えたいです。         T.T

 私の場合、振込翌日、振込口座のUFJ銀行の鎌ヶ谷支店に直接電話をして口座の凍結等また組み戻し手続きなどをお願いしましたが、願いもむなしく拒否されました。今を思えば金融機関がその時に協力頂けれは被害の拡大や犯人逮捕が速やかになったと思います。とても悔やまれます。 とにかくこのような犯罪が暴力団ではなく、理容店の仲間同士の共謀とはいまだ信じがたく、とても許されるものではありません。裁判の内容も耳を疑いたくなるような幼稚な言い訳もあきれるばかりです。罪の重さを再認識頂ききっちり弁済して頂きたいと思います。      K.H

被告が無罪の主張をするのであれば、生涯を被害者への返済にあてるべき。 このような人間を許してはならないと思います。                                           T.K

 時間がたつにつれて、くやしい思いも薄れて来たのですが、今、当時の被害届けを書くうちに再び怒りがこみあげてきます。もう、金の事は言いません。大宮を5年でも10年でも刑務所へ送り込んでほしいです。         K.A

 とにかく自分がされた事をしっかり認識して反省して欲しいと思います。本人はあまり自覚がないようですが、世の中騙す人間と騙される人間がいて、明らかに騙す人間は悪です。本人に悪気はないにしても、結果騙してしまった事を認識してほしい。もはやお金を返せとは言わない。ただ結果騙してしまった人間に対しては心から反省して欲しい。それくらいの事はできるはず。それが出来ないのであればもはや人間ではないです。そんな人間で無い方が人間社会で暮らせば、また人間に迷惑をかける事は目に見えているので、しっかり人間の心を取り戻すまで釈放してほしくないです。晴れて人間になれた時には今までしてきた悪行をしっかり告ぐなって、騙してきたその分困っている人を助けたりしてプラマイゼロに近づけるように罪の意識をしっかり持って生きて欲しい。                        T.S

 裁判が始まった時にはこんなに長引くとは思いませんでしたが、早く判決が出る事を祈っています。被告人への意見としては、もう一度、被害者に対してどう思っているのかを聞いてみたですね。             K.W

 自分では何もできていないことを恥じていますが泣き寝入りだけはしたくありませんのでせめてこういった形でも協力できればと思います。                                     S.T

 返済の意思を有しているのか、現在資力はあるのか、出所後すみやかに社会復帰できるあてはあるのか、親族等による第三者弁済は期待できるのか、等々、不明な部分が多いですので。 被害者の気持ちとしては、懲らしめる意味でも、いつでも強制執行できる状態においてやりたいところです。                       N.S

 融資する金融機関が無いとは思いますが、刑確定後、被告人は借金してでも加害額を用意し、すぐに返還するべき。借金できなければ、被告人には残りの人生で被害者一人一人に全額返済するよう、逃れられない制裁を加えたいです。                                               H.M

 被害金額も多かったので当時は家族からの信用もなくし精神的に追い詰められました。事件から2年目となり当時の事は一日でも忘れたい心境であるのも本音ですが犯罪者が、わずかな拘留期間で被害者への弁償はおろか謝罪もしないまま社会復帰をする事だけは絶対に許せません。                           T.T

 現状で再犯の可能性ありと裁判官の方が判断してくだされば有罪とは なると思いますが、執行猶予の付いた刑になるのかなと思ってしまいます。このようなケースでは長期の求刑は無いものとおもいますので。 なんとか実刑になるようにならないものかと思っております。                                    K.U

 被害者への返済を強く希望します。                                    T.U

 H17.5.1に千葉地方検察庁よりFAXがありました。パソコン初心者にとってはどうしていいのかわからず・・・しかし罪をおかしたのだからそれなりの罰をうけてもらいたいです。                    T.K K

 当時は私は18歳で親の承諾の下でオークションにて売買を行っておりました。もうあれから2年近くたちますが、犯人への憤りはいままでどうりです。信用取引であるオークションにてこのような犯行を行うのはとても許しがたいものだとおもいます。ぜひ、犯人に厳格な処罰のほど、よろしくおねがいします。               T.A

 ここにあげた被害者の皆さんの声は、ごく一部のものです。家族のためにと思って、なけなしのお金で落札したのに、結果的にさんざんな目にあって精神的にも追いつめられた方も少なくありません。お金のこともそうですが、こうした被害者の心の傷は深く残るのです。
 私は被告人と関係する人物、何人かともお話しさせていただきました。美容室キャッティーの従業員の方や、事務員の方、キャッティーの大家さんや越川恵子さんのお母さんともお話しさせていただきました。なぜそう言う方とお話しできたか分かりますか。我々被害者の会に善意の情報提供をいただいたり、被告人の酷い態度に困り果て、相談をいただいたからです。被告人は執拗に元の従業員の方にも脅迫まがいの手紙を何通も送りつけています。未払いの給料のかわりに処分した品物(給料分には到底足りなかったそうです)を返せ、返せという手紙です。その執拗さに恐怖を感じ、自分勝手な態度を許せずに我々に助けを求めて来られた方もいます。越川さんのお母さんは被告人の借金を負わされて本当に困っているとおっしゃっていました。ちゃくちゃくオークションのシステムを設計したプログラマーのYさんは、技術者としてのプライドを傷つけられたとおっしゃっていました。そしてどなたにも共通していた言葉は、被告人は大きなことばかり言って嘘で塗り固めたような人物だということです。我々ばかりか、自分に近しい人々までも騙してきたことを何とも感じませんか。もちろん現在もあなたを支えようとしている方もいるでしょう。でも嘘や虚構でつくりあげたものにどれほどの意味があるのでしょう。人を騙して得た金で、本当に幸せになれるものでしょうか。
 前の弁護人のMさんは、「誠意と言っても金ですからね」とおっしゃっていましたが、私は違うと思います。本当に大切なものは金では買えません。人間にとって本当に大切なものはお金ではないのです。我々は被害者の会ですから、被告人に弁済を求めます。しかし本当に追及したいのは真実と正義そして人間としての真心です。裁判で被告人は、取調の刑事さんのことを悪く言っていましたが、私が聞いた話はこうです。「あの男も可哀想なところがあるんです。不幸な生い立ちで、恵まれない環境がああいう性格をつくってしまったんじゃないでしょうか」という同情的な発言です。あなたの古い知人だという人からもメールをいただきました。「 どこまでも言い逃れをし、嘘を突き通し、いろんな人達に迷惑や反感をかっていました。こう言う人間は、変わる事はないのでしょうか…この人は、人の意見など聞きません!もし本人ならば、この機会に人間性を改善して欲しいですね」これらの言葉をあなたはどう受け止めますか。

 私があなたに宛てた最後のメールを覚えていますか。「私は、詐欺は絶対許しませんが、債務不履行ということであれば、ご相談ください。」あなたの人間としての心に訴えかけたかったのです。

 今までの言動等を見ていますと、あなたは積極的で行動力のある人だと思います。でもその方向性が間違っていました。罪を認めて反省そして更生してください。そして人を騙したり虚勢をはるのではく、真に人から信頼される人になってください。今の結果や状況は誰かのせいではないのです。自分の蒔いた種であることをよく考えてください。人間には反省が肝心です。反省のない人は失敗を繰り返します。反省をする人に進歩と未来があるのです。日本の刑罰は教育刑を基本としています。刑務所は刑罰を与えるところですが、教育を行うところでもあるのです。そうした意味で我々は厳罰を望みます。そして人間性を取りもどしてください。

 あなたから真の意味での反省と謝罪の言葉を聞けることを我々は願っています。


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