ain abbit

  




























ひどい土砂降りの中、キミに出会った。
傘も差さずにびしょ濡れになったキミは、傘の中のボクを無言で見つめていた。
強気に光る瞳がどこか寂しそうで
雨に濡れる頬がどこか可哀想で

気が付いたら、ボクは手招きをしていた。


「おいで。」






























































家に連れて帰って、とりあえず濡れた髪の毛を拭いてあげる。
座ったキミと立ったままのボク。
顔は近いのに、キミは視線を合わせようとせずに黙ったまま大人しくしている。
まるで、一人でも大丈夫だったのにと文句を言うように。
逸らした瞳は、どこか安堵の色を浮かべながら。

何だか可愛いキミにボクがくすりと笑う

訝しんだキミは、くしゃみを一つ。






































寒いのかな。もっと近くにおいで。
そう言っても、キミは近くに来ない。
警戒しているの?別に何もしやしないのに。
ボクを見る目はかすかに揺れていて、何かに怯えているよう。
静かに手を伸ばすと、びくりと身を引いてボクを睨む。

大丈夫、何も怖くないから。

そっと乾いた髪を撫でてあげる。







































ああ、キミってきっと少し臆病なだけ。
一度馴れてしまえば、ほらこの通り。
まだ少し強がる瞳の奥で、じっとボクを見つめてくれるんだね。
身体を寄せて、まだ寒いと訴えてくるキミ。
そっと抱きしめてあげようか。

大人ぶって強がって、全て心の内とは裏腹で。

瞳の奥で、寂しがっては何を求めているのかな。







































雨に濡れて体震わせ、寂しがりやのキミ。
もう大丈夫、一人にはしないから。
優しく囁けば、ほんのちょっと疑った目でボクを見る。
だから、安心させるようにボクは微笑んであげるんだ。
大丈夫。絶対一人になんかさせないよ。

キミの瞳がボクを捕らえて離さないから

ボクもキミを、もう離せない。







































雨に弱くて寂しがり屋で臆病で
そのくせやたら強がりで。
警戒心もすごく強い
キミはキミでしかないのはわかっているけど。
何かに似ているんだ。

キミに言ったら怒るかな。

でも、ぴったりだと思うんだ。






























































寂しいと死んでしまう?
ボクがいる内は、絶対キミを死なせたりはしないよ。

可愛い可愛いウサギちゃんってね。



えっと…ごめんなさいッ!
ウサな光ちゃんです、イメージ的には。
…なんか、どこかロキ光な感じになってしまいました。
妄想しすぎ!こんなんじゃないから、光太郎氏。
マニアック街道、突っ走りすぎですか…そうですか。
自己満でも書きたかったんだもん。
ひすいは気に入ってくれました。だから良いのです。
…他に気に入ってくれる人いたら、至極光栄。
犬ナルに続き、ひすいがウサ光ちゃん書いてくれました。
見たい方はこちらへ。

天神美香

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