あの日/あの場所/あの星
今たたずむこの場所で あの日ぼくらは別れた。
「また会おう。」
そして月日は流れゆく。
遠くに離れたわけじゃなくて
ただ別々の道を選んだだけ
会おうと思えば会えるんだ。
会おうと思わなければ、会えないんだ。
当たり前の日々 過ぎしモノ
あの校舎の長い廊下で偶然出会い
「オハヨウ」を交わす日はもうなくって
夕焼け綺麗なあの教室で
怒られるまで語り合った日々は
流れ流れて思い出になった。
君は覚えてるかな。 夜遅くなった帰り道
二人で眺めた星空
永遠にその場所にあるような瞬きも
少しずつ望遠鏡の視界から消えていった。
「少しずつ変わっていくからね
追いかけなければ見えなくなってしまうんだよ。」
望遠鏡を担いだ先生が、ぼくらにそっと教えてくれた。
でも、幼いぼくは軽く聞き流したんだ。
愚かだね。
変わっていく事に目を背けて
追いかけずにただ立ち尽くした。
そして、今
君を見失うコトに恐怖している。
なにが変わった?
わからない わからない わからない…
だけど何かが変わったよね。
君はぼくを見てくれている?
「また明日。」
そんな別れのコトバが
聞きたいんだ。
「また今度。」
ねぇ、次に会えるのはいつ?
どうしてこんなに不安なんだろう。
夕焼け差し込む教室
寒く冷え込んだ長い廊下
全てを後にして
星が出る頃に君を待つ。
あの日別れたこの場所で。
君が来ないのは、わかっているけど…。
サビシイネ。