水都・大阪の再生が始動

〜大阪を『日本のベネチア』に官民一体となった課題克服を〜

(H14年8月) 自民党大阪府議団便りより

DOUTONBORI.JPG大阪は、難波津の時代は大陸との交流玄関口として、江戸時代には「天下の台所」として、いずれも水運を活用し、繁栄した。そして今また「水都・大阪の再生」という言葉が、行政や経済界だけでなく一般市民の間でも、それぞれ期待と思惑を込めて語られている。

10年ほど前から使われだした「水辺景観」「リバーフロント大阪」といった行政用語が、「水の都・大阪」という身近で具体的なイメージに変わったのは、昨年3月発表された国の第3次都市再生プロジェクトで、水都・大阪の再生構想が認められたことが引金になった。

この構想は、道頓堀川など大阪市中心部の環境整備と周辺の都市整備を行う事業。

     (道頓堀川にて「水の回廊」を視察)


すでに道頓掘川の戎橋−太左衛門橋間の両岸で遊歩道設置工事が始まっており、さらに道頓堀川−木津川−大川‐「水の回廊」プランなどに、水都復活への夢がかかっている。

こうした水辺空間を活用した都市整備は大阪の都市魅力を高め、大阪独特の観光魅力の創出・発信につながると行政、経済界の期待は大きく、太田知事も今年度中に水都再生構想を策定し、大阪市、経済界、民間と一体となって取り組むと意欲的だ。だが、ひと足先に民間の反応と動きはもっと活発で多様だ。3月には道頓堀川周辺の商店街が共催で、水都・大阪をもっと認識してもらおうと大川の中之島一周、道頓堀川ナイトクルーズなど4コースの無料遊覧を企画、いずれも超満員だった。市内河川の航行権を持つ船会社は4社あるが乗客はコースによって年2〜3割ずつ増えているという。水質浄化能力を持つ琵琶湖産の二枚貝を道頓掘川で養殖、同川で水泳大会開催を考えているグループも。S17.JPG

水都・大阪を語り合うシンポジウムも急増した。「水都・大阪の再生」への始動が大阪に元気を与えてくれているようだ。ただ「水の回廊」については、現状は沿岸の殺風景な光景、橋脚の低さ、水質、へドロ、危険な大型不法投棄物など解決しなければならない問題が多く大阪が「日本のベネチア」に生まれ変わるには難関も山積している。

 


 

(道頓堀川「水の回廊」イメージ図)

 

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