歴史・文化を生かし大阪ブランド作る

〜「観光立都・大阪」の実現に向け外国人観光客の倍増目指す〜


(H15年12月 自民党府議団便りより)

 世界的な都市間競争の時代を迎え、どの自治体にとっても地域の魅力と国際競争力の向上は至上命題。大阪も例外ではない。しかし、これまでの国土政策や、東京への中枢機能一極集中で、地方都市、特に関西圏はその相対的地位を年々低下させている。

関西の復権を目指し、府では現在、「観光立都・大阪」宣言をはじめ、関西元気文化圏推進協議会や大阪観光コンベンション協会の立ち上げ、文化振興アクションプランの策定など、様々な取り組みが進められている。文楽や歌舞伎といった世界に誇る貴重な歴史的、文化的財産がある大阪にとって、それを生かし、世界にアピールすることは観光産業の振興に直結する。歴史と伝統に根付いた本物の文化を育て、国際交流や観光産業への追い風にしなければならない。

 観光産業に関連して注目されているのが「ファッション産業」。その発展と世界で活躍できるクリエーターの発掘を目的に1987年から開催されている「大阪コレクション」は、今や関西最大のファッション事業として大阪の顔になっている。昨年夏には、世界のファッションの中心地、ミラノを州都とするイタリア・ロンバルディア州とも友好提携を結んだ。今後のより一層の発展が期待されている。
しかし、現在の府の取り組みは、散発的で具体的なスケジュールや優先順位がなく、施策の全体像がぼやけている。オール関西で観光立都を実現するには、改善の余地はまだまだある。より鮮明で、明るい未来を予感させる政策にしなければならない。
 
観光都市としての府の将来像をより明確にするため、我が党は10月1日の定例議会代表質問で府に対し、「関西経済への波及効果や将来の見通しについて分析するなど、積極的な観光政策を」「ユーロ芸術祭のような『アジア芸術祭』を開催し、毎年テーマを決めて、アジアの国々の文化や芸術を紹介してはどうか」「大阪コレクションは地域全体での取り組みが弱い。水都大阪再生などの事業と連携させれば相乗効果も期待できる」と提言。

 知事から「国際観光見本市への出展や国外のマスメディア、旅行業者を対象にしたキャンペーンをより一層強化する」「文楽は無形の世界遺産として宣言(15年11月7日ユネスコ宣言)を得るほか、来年3月には現代美術フェスティバルを開催する。大阪の貴重な文化資源を世界に発信し、2010年には外国人観光客を200万人程度に倍増させる」との回答を得た。

21世紀のリーディング産業として期待される観光産業は、関連産業の裾野が広く、経済波及効果や雇用創出効果も期待できる。そこに、ファッション産業が大阪観光の目玉として加われば、更なる求心力が生まれる。大阪独自の歴史や文化を生かしつつ、新たな感性を取り入れた「大阪ブランド」を創造し、「観光立都・大阪」の実現に向け、より一層の取り組みに努めたい。 

 

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