大阪府水都再生プロジェクト

〜大阪市中央市場前スーパー堤防工事(施工中)を視察〜

(H17年6月16日)

 

 

古くから“水の都”と呼ばれた大阪は、川や水路を舟が往きかって、人や物で賑わう水辺が街の玄関であった。 昭和初期には、工業化・都市化の進展に伴って水需要が急増し、過剰に地下水を汲み上げた為に生じた地盤沈下が社会問題となった。 そこで、川の水面よりも低くなった街を高潮や洪水の水害から守る為、水際に高い堤防を築き水害から街を守ることとなった。 しかし、一方で水と緑に溢れた潤いと安らぎを感じさせる水辺を失う原因の一つにもなったのである。

そして現在、人々は再び水と緑の潤いのある生活を求めるようになった。スーパー堤防とは、 かつて地盤沈下して低くなった土地を盛土し、水と緑に溢れた街を取り戻す河川を活かした、 街づくりのための整備手法のひとつである。

 

(中央市場前にて「スーパー堤防(施工中)」視察状況)

 

 

 

すでに安治川−正蓮寺川(USJ前)、木津川−尻無川(大阪ドーム前)、堂島川(旧阪大病院跡地)でスーパー堤防の一部が

完成し、本年2月からは大阪市中央市場前でも着工されている。

平成17年6月16日、安治川大阪市中央市場前スーパー堤防工事(施工中)を視察し、発注者の大阪府西大阪治水事務所から
説明を受けました。植栽、船着場等、平成16年より事業着手したとのことである。予算を確保して整備を推進するとともに、

更にこの事業に絡めて「にぎわい」づくりを進め 、中央市場を含めた街の活性化に府市協調して事業に取り組むようよう強く
要望しました。

整備の概要は以下の通りです。

 

整備概要

・大阪市中央卸売市場のリニューアル工事にあわせ、中之島の西端、堂島川と土佐堀川が合流し安治川となる右岸側に、水辺と市場施設及び周辺地域との一体性、親水性を高める為、スーパー堤防や水辺遊歩道、船着場等を整備する。

整備内容

・延長L=650m(スーパー部 L=150m 水辺遊歩道部 L=500m )
現在、スーパー部の盛土工事が完成し、今後基盤・上面の整備及び、水辺遊歩道の整備を行う計画である。

 

(安治川中央卸売市場前「スーパー堤防」完成 イメージ図)