数値目標を設定し 湾の水質改善図れ  -大阪湾の再生-

(平成16年11月  自民党府議団便りより)


  かつて大阪湾は、魚庭(なにわ)の海、ちぬ(茅渟=クロダイ)の海と呼ばれ、豊かな恵みをもたらす自然の宝庫であった。しかし、産業の近代化や人口の集中により、水質は急速に悪化。現在では美しいとは言えない状況にある。 自民党府議団では、大阪湾を都市の魅力・ブランドとして再生し、府民にとって親しみと誇りをもてるものにしなければならないと考えている。世界のリゾート地として有名な、ハワイのワイキキ・ビーチは、当初から現在のような状態にあったのではなく、「そうなりたい」という理想があって今日の姿となった。大阪湾も、ワイキキ・ビーチのように、「かつての青い海を取り戻す」という夢を描き、現実のものに変えていく取り組みをしなければならない。

  平成15年7月、府をはじめとする近畿の各自治体や国土交通省、環境省は、大阪湾の自然を回復させるため、「大阪湾再生推進会議」を発足させた。大阪湾再生において、最も大きな問題である水質改善に取り組むためにも、透明度の数値目標など具体的な数値を設定し、府民に周知しながら活動を展開していかねばならないのではないか。

  また、水質改善には、水の循環に重要な役割を果たす森林の整備も不可欠。16年3月、大阪湾再生推進会議により策定された「大阪湾再生行動計画」でも、「森・川・海のネットワークを通じて、美しく親しみやすい豊かな魚庭の海を回復する」と目標づけされているが、府議団でも、里山や森林保全に関する府民の意識を高めるとともに、「山の再生」に取り組むべきだと考える。

  一方、自然環境の改善に取り組むと同時に、府民が安全・快適に大阪湾に親しめる環境づくりも必要。海を生活の場とする漁業者と、レジャーを楽しむ利用者が共生できる環境を整備しなければならない。

  府議団では、こうした取り組みに、ボランティアや非営利組織(NPO)など、民間の協力を得ることを提案する。

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