大 気 汚 染 対 策

                      −流入車規制 府が条例化−

 

 自民党府議団の主張の成果

 

●現在の車種規制非適合車の 流入規制 

 

 トラック・バス等から排出されるNOX(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)は、大都市地域における大気汚染の大きな要因となってきた。

 

 国においては、平成13年度に自動車NOX・PM法を改正し、東京都や大阪府など8都府県で規制を行ってきた。対策地域を指定し、その地域内では排出基準に適合する車(車種規制適合車)しか登録ができないという内容で、大阪府の場合、豊能郡、南河内郡、岬町の6町村は対策地域から外され、近隣の和歌山県や奈良県も対策地域にならなかった。

 

 この結果、対策地域内での車種規制適合車は増加し、一定の規制効果は出たものの、反対に対策地域外からの車種規制非適合車の流入割合の増加をもたらし(14%から19%)、法律による規制の効果を打ち消す結果になっている。

 

 また、事業者にとっても、対策地域内では車種規制適合車への早期転換が義務付けられたことから、対策地域内外での車両にかかる経費負担の格差を生じることにもなった。

 

●9月定例府議会で可決

 

 自民党府議団は、国の対策では、このような問題を解決できないとして、かねてから知事に対し、府独自の対策を講じるよう厳しく追求してきた。

 

 しかし、知事は大阪府単独では、十分な効果をあげられないので、国に対して法改正を要望するとして、なかなか実施に踏み切らないでいた。

 

 首都圏や兵庫県は住民の健康を守るため、国の対策を待つことなく独自に条例を制定し、排ガス対策に取り組んでいる。府議団では、大阪府も早急に条例化すべきだと重ねて主張し、知事もようやく重い腰をあげ、この9月定例府議会に条例を提案し、満場一致で可決された。

 

●「大阪府生活環境の保全等に関する条例(一部改正)」の概要

 

趣旨  これまでの登録地を対象にした規制に加え、対策地域内への流入流出車両(発着地)を規制することにより、実質的な規制が可能となる。

 

目標  平成22年度末 二酸化窒素(NO2)日平均値の98%値0・06ppm(18年度目標の未達成局は5局、最も濃度が高かった測定局は大阪市・今里交差点0・66ppm)、浮遊粒子状物質(SPM)日平均値の2%除外値0・1mg/m3、(18年度目標の未達成局4局)

 

規制内容 対策地域を発着地とする車種規制非適合車の乗り入れ禁止

 

対象事業者  全国の運送事業者、府内の荷主等・旅行業者、施設管理者

 

ステッカーの表示  車種規制適合車に義務付ける

 

罰則  違反者に対して1年〜6ヶ月以下の懲役または50万円〜20万円以下の罰金

 

施行時期  ステッカーの表示は平成20年4月1日、運行規制の開始(全面施行)は21年1月1日

 

 

 なお、条例の詳細については、大阪府環境農林水産部交通環境課(代06・6941・0351)までお問い合わせ下さい。

 自民党府議団はこの条例の成果を厳しく見守っていくとともに、今後とも環境対策に力を入れていく。

 

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