空港機能  顧客満足の向上を


 −関空第2期限定供用と国際物流拠点の整備−

 

  関空平行滑走路の供用

  昨年12月、財務、国土交通両大臣の合意により、関西国際空港のU期工事の施設整備費が政府予算に満額計上され、2007年の平行滑走路の限定供用開始が決まった。だが、関空が真の国際拠点空港になるためには、今後の需要拡大と安定した空港経営が必要である。空港機能や顧客満足度の向上に重点を置いた経営改革ができるよう、府は積極的に支援するべきだ。これは、中部国際空港をはじめとした国内外の空港競争を勝ち抜く上でも重要なことである。

  府は「関西国際空港全体構想促進協議会」を通じて、航空会社への就航促進、各種イベントの開催など集客利用促進方策を展開するとしているが、具体的な計画として、府と姉妹都市である米カリフォルニア州知事のシュワルツェネッガー氏を空港に招待し、カリフォルニアワインの祭りを催すなど、にぎわいづくりの大胆な発想が必要である。

  国際物流拠点の整備

中国をはじめアジアの著しい経済成長を受けて、我が国とアジアとの貿易取引が活発な動きを見せている。その中で、産業界からは国際物流網の整備に対して強い不満の声が出ている。例えば商品流通の過程で生じた事故について、その責任の所在や補償制度がしっかりしている欧米に対し、アジアの流通網はまだまだ遅れており、信頼できる効率的な整備が必要とされる。

我が国においても郵政事業会社が国際物流事業へ参入するとしている。欧米のフェデックスやUPS、DHLなど総合物流事業者はアジア太平洋地区における国際物流拠点をフィリピンや香港に設置している。関空にとって、国際物流事業の自由化の波は着実に押し寄せている。

  自民党府議団は、関空・りんくうタウンに国際物流拠点を開設するために航空貨物ネットワークの充実、物流コストの競争力向上などについて早急に検討すべきである、と主張している。

 

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