■温泉 |
男性用は内湯と露天が別々の入り口。女性用は内湯と露天がつながっています。ただ男性用、女性用とは言っても、男湯と女湯は午前零時に入れ替わりますので宿泊客は両方楽しむことができます(チェックイン後、翌朝9時までいつでも利用可能)。内湯の槙風呂は予想していたとおりの良い雰囲気を持った浴場で、待望のあの槙風呂に御対面できたといった感じでした。男性用槙風呂は3m弱四方くらいの大きさ。お湯は透明ですが、うっすら硫黄臭が漂い、大小たくさんの湯の華が混じったとてもやわらかなお湯でした。湯はうっすらですが白みを帯びています。なお、これとは別に「さまし湯」といって源泉をさましただけ(加水なし)の湯船(1m×1.5m程度)も隣に設えてありました。但し、こちらは結構熱かったです。色も大きいほうに比べて透明な色をしていましたし。一方、女性用槙風呂は4m四方程度で、男性用よりひとまわりは大きい造りです。お湯はこちらの方は透明に見えました(なんか他の浴槽に比べて薄いような‥)。女性用にも「さまし湯」の湯船が別に設けられていますが、これは男性用の3m四方の槙風呂と同じく、うっすら白みを帯びた色をしており、温度も適温といった感じでした。また、これらとは別に小型の家族風呂が2つあり、空いていれば常時使うことができます(こちらのお湯はかなり白濁していました)。年季の入った槙風呂の湯船は全体的に黒ずんでいます。こういう内湯にゆっくり浸かっていると心がほんとにやすらぐ気がしました。なお、露天風呂も2つあるんですが、こちらは道路に面して、塀と建物に囲まれた造りとなっていて、あまり落ち着けるような感じではありませんでした。やはりあづまやでは内湯の槙風呂に集中した方が良いのではないかと思います。

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(当初女性用内湯(槙風呂)) |
(当初女性用さまし湯) |
(当初男性用内湯(槙風呂)) |
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(当初男性用さまし湯) |
(家族風呂) |
(露天風呂) |
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■部屋 |
今回泊まったのは一泊1万5千円、新館1階の「なぎ」という部屋でした。6畳和室に広縁、トイレ付き。部屋には広縁の窓から光がいっぱい差し込むせいか思ったより広く感じました。しかし、入り口のドアを開けるとスリッパを脱ぐ程度の板の間しかないこと、トイレは木の香りがして小奇麗にしてはあるのですが、かなり狭いこと、また広縁部分に洗面のみがあること、これらのことから考えても、正直この部屋で1万5千円は少し高いようにも思えました。ちなみに広縁からは小さな湯の峰温泉街が目隠しの植木の間から垣間見えました。
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(部屋の様子) |
(広縁部分) |
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■料理 |
夕食、朝食とも部屋出しです。温泉を使用して調理した料理がメインということでしたが、並んだ料理は見た目、味的にもよくある旅館の料理と際立った差はないように思えました。正直高レベルという印象ではなかったです。そんな中、夕食で特に印象に残ったのは、最後の方に出てきた熊野牛の温泉しゃぶしゃぶでした。この牛肉はやわらかくてとても美味しかったです。また、朝食には温泉粥が出ました。ほのかに温泉の香りがする粥は胃に優しい感じがし、これも美味しかったです。
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(夕食) |
(夕食) |
(夕食(熊野牛しゃぶしゃぶ)) |
(朝食) |
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■接客 |
チェックイン時の若いフロント係君のお出迎えはとても丁寧で好感が持てました。またチェックアウト時は女将が直にお見送りしてくれました。食事が部屋出しとなっているため、夕食は指定時刻の20分くらい前、また朝食は10分くらい前から、部屋に何度かに分けて配膳が行われますが、その時間が、けっこう長く感じられ、落ち着かないといえば落ち着かない感じがしました。まあこれは部屋出しの場合、ある程度は仕方ないのでしょうけど。
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(玄関向かいの帳場の様子) |
(近くにある「湯筒」) |
(温泉街を一望する) |
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