温泉わんだらあ 源泉の宿・宿泊記

高峰温泉ランプの宿高峰温泉(★★★★★)
標高2000mにある大自然の一軒宿

この宿を選んだ理由(わけ)

標高2000mの雲上の温泉として知られ、絶景を堪能できる浴場や食堂に惹かれたこと、かつ泉質が飲泉もできる炭酸水素塩泉であり、加熱した源泉と加熱なしのそのままの源泉に交互浴できること、また、平成6年に全面改築され、内装的には洒落た山小屋風に生まれ変わったこと、あと日本秘湯を守る会の宿ということもあって選びました。


●今回の料金 1泊2食 12,000円
●所在地 長野県小諸市大字菱平704-1 
●電話 TEL0267-25-2000
●交通 ◇列車・バス:JR)長野行き新幹線佐久平駅(しなの鉄道小諸駅)バス高峰高原行き◎ 冬期(11月21日〜4月20日):アサマ2000スキー場第3駐車場まで雪上車が送迎◇車:上信越道小諸IC→チェリーパークライン・車坂峠経由→高峰温泉
●食事 夕食/和食、朝食/和食(いずれも食事処)
●風呂 男女別内湯各2
●施設 全23室
●イン/アウト イン13:00/アウト10:00
●宿泊日 2007.4.7-8
●URL http://www.takamine.co.jp/

■温泉

標高1700mに湧く源泉を24時間ポンプアップして約1キロ近い山の中を引き湯しています。源泉は飲泉可能で胃腸病などに効くそうです。湯船の構成は次のとおりでした。
@ 1階男女別内湯(ランプの湯)
A 2階男性用内湯(高峰の湯)、女性用内湯(四季の湯)

@ について:3m×2m弱程度の湯船です。湯船の中は2つに仕切られていて左側は源泉そのもの、右側が加温された湯となっていました。色はいずれの槽も透明でしたが、加温の方がうっすら白っぽく見えました。また、うっすら硫黄のようなにおいがし、湯華も浮かんでいました。源泉の方はかなり冷たかったです(26度)。でも加温された浴槽と交互浴すると、新陳代謝が良くなり出た後、身体が軽くなったような感じがしました。なお、この1階の浴槽は11:00〜14:00まで日帰り入浴者にも開放しているようです。


Aについて:2階にある男女別内湯です。こちらの方が1階の「ランプの湯」よりも広めです。浴槽はやはり2槽に分かれていて、左側が源泉槽、右側が加温槽となっていました。ただ1階の「ランプの湯」と比べると、こちらの方がいずれの槽の湯も白濁していました。加温槽を循環しているためと思われます。



■部屋

部屋の窓からの景色の違いによって、料金が税抜きで12000円、13000円、14000円の3段階に設定されています。今回一番高い14000円の部屋で予約したところ、2階の「高峰」という部屋になりました。標高2000mの一軒宿で和室8畳トイレなしと聞いていたため、狭く簡素な山小屋風の部屋を想像していましたが、それはいい意味で裏切られました。部屋に続く廊下の壁には天然木がふんだんに使われ、その壁と同じ分厚い木材で仕切られた引き戸を開くと、スリッパを脱ぐスペース、そしてさらに襖を開くと大きな窓が目前に広がり、8畳の部屋の狭さは全く感じさせません。そして思っていたより、ずっと小奇麗で快適な部屋でした。4月初旬の宿泊であったため、予約時から暖房費1000円がかかることは告げられていましたが、それが部屋の中央にあるコタツでした。部屋の窓からは中央アルプスの山々が眺められ、翌日の朝は雲海を遠くに望むこともできました。



■料理

(夕食):鯉料理が出ると聞いていたので、事前に鯉が苦手であることを告げていました。他の宿泊客に鯉料理が出ていたかどうかは分かりませんが、近くのテーブルと見比べると、「鴨南蛮」が鯉料理の代わりだったのかなという気がしました。ほかには芹のおひたし、菜の花の白和え、こんにゃくのお刺身、根菜ポトフ、山菜の天ぷら、岩魚の塩焼き、一風変わったところで蕎麦団子鍋が出ましたが、薄味ながら素材のだしがよく出ていてとても美味しかったです。鯉料理の代わりに出たと思われる「鴨南蛮」以外は、すべて野菜のみを使ったメニューで健康的でした。お酒のおつまみにと野沢菜を一皿(300円)と、あとデザートがなかったため、蕎麦のアイスと野いちごのアイス(各300円)を追加しました。


(朝食):朝食には定番の焼き魚はなく、これも野菜を中心とした薄味のメニューでした。どれも美味しく健康的で良かったです。



■接客 チェックインは13:00ですが、電車で行くと、佐久平駅からのバスは9:50着と15:20着の1日2本しかありません。予約時にチェックイン前でも館内に入れ、温泉に入っても構わないと言ってくれていたので、9:50着のバスで向かいました。但し、冬場は雪のためバスはアサマ2000スキー場前が終点となり、宿から雪上車で迎えに来てくれます。宿に到着したのは、10:00頃で、本来13:00のチェックインのところ、その4時間前から入館でき、得した気分とともに、本当にゆったりとした時間を過ごせました。過ごし方としては、宿から往復2〜3時間で湿原に行ったり、山登りに行ったりもできるようでしたが、温泉で心身を休めることが主眼だったので、温泉に浸かったり、野鳥が観察できるお休み処「朝霧」で過ごしたり、屋外につながれている、ちょっと気難しがりやという北海道犬の「だいちゃん」と遊んだりしていました。また、事前に予約をしておけば、12:00からお食事処「雲表」にて、昼食もとれます。今回は名物という10割蕎麦とクルミおはぎを予約しておきましたが、期待以上に美味しく、また、大きくとられた窓からの眺めも素晴らしかったです。部屋には12:30くらいから入ることができました。早めに館内にいるときから、従業員の方が気を配ってくれ、「お休み処が静かになったからどうぞ」とか「お風呂の清掃が終わったからどうぞ」など声をかけてくれました。また、お休み処で野鳥を見ていると、野鳥の名前を教えてくれたりもしました。男性スタッフが多い感じですが、皆さん気さくで暖かみのあるとてもよい感じの応対でした。




●総じて、この宿の評価は?

この宿は早めに到着しても、野鳥を観察できるお休み処があったり、温泉も1階と2階の2箇所あるし、周囲は大自然に囲まれ、散策できる場所にも恵まれ、飽きることのない宿です。何種類もやってくるかわいらしい野鳥を眺めているだけでも、時の経つのを忘れてしまう感じです。そして、加熱槽と源泉槽で温度の異なる交互浴ができる温泉は、その泉質も素晴らしく、館内も清潔で気持ちが良かったです。部屋も小奇麗、食事も健康的、窓からのアルプスや雲海の眺めも素晴らしく、申し分のない宿。今度は是非とも連泊してみたいと思いました。。(お気に入り度=★★★★★)

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