温泉わんだらあ 源泉の宿・宿泊記

名剣温泉名剣温泉旅館(★★★★☆)
トロッコ列車で行く奥黒部の秘湯


この宿を選んだ理由(わけ)

紅葉の黒部峡谷を楽しむための宿としてトロッコ列車の最終駅である欅平駅から歩いていく日本秘湯を守る会の宿、名剣温泉旅館を選びました。というのもよくガイドブックにも載っている露天風呂、そして秘湯の割に部屋も小奇麗で食事も定評のある宿と思えたからです。


●料金 1泊2食 16,800円〜
●所在地 富山県黒部市犬山198-1
●電話 TEL0765-52-1355
●交通 宇奈月温泉駅から黒部峡谷鉄道(トロッコ列車)に乗り換え終点の欅平駅で下車、徒歩約15分
●食事 夕食/和食、朝食/和食(いずれも食事処(3階広間)で)
●風呂 男女別露天風呂各1、男女別内湯各1、貸切風呂1
●施設 全11室
●イン/アウト イン15:00/アウト10:00
●宿泊日 2006.11.3-4
●URL http://www.meiken-onsen.com/meikensyousai.htm

■温泉

源泉は約2キロ上流の祖母谷(ばばたに)温泉で、そこから引湯しています。北陸には数少ない単純硫黄泉で、なめらかな肌触りが特徴。湯船の構成は次のとおりでした。
@ 貸切風呂1
A 男女別露天風呂各1
B 男女別内風呂各1

@ について:予め40分単位で予約が必要です。但し、22:40〜翌朝6:00まではフリー状態なので空いていれば、そのまま利用して可です。湯船はタテヨコ2m弱程度の岩風呂でお湯はかなり熱めでした。最初熱過ぎて浸かることができなくて、やむを得ずホースで加水してしまいました。基本的に無色透明ですが、よくみるとお湯の中に灰色っぽい湯の華がたくさん混じっていました。においも硫黄のような土のような独特のにおいがしました。


A について:中規模程度の男女別露天風呂です。川の豪快な音がそのまま聞こえます。周囲を見渡すと対岸の山の紅葉が見え、なかなかいい感じ。源泉は2キロほど離れた祖母谷(ばばたに)温泉からの引湯。源泉が70度以上あるようなので、ここまで引っ張ってきてもまだ熱い。貸切風呂同様ここにも加水用のホースがありました。


B について:この内風呂は24時間入浴可。今回はあえて浸かりませんでした。@とAの方が雰囲気的にも良かったので。

■部屋 11月の3連休初日の宿泊で、税込み16,950円でした(入湯税150円含む)。シーズン中の3連休は本来は2人の宿泊はお断りしているとのことでしたが、5月頃の早めの予約をしていたため、1階の最近リフォームしたというトイレ付きの部屋「岩魚」がとれました。廊下にスリッパを脱ぎ、襖を開けると、すぐに和室6畳になっています。小さな部屋ですが、最近リフォームして付けたというウッドデッキで全面ガラス張りの出窓風テラスが付いているため、6畳の割には広く感じました。そのウッドデッキテラスのかわいらしいこと。窓の右斜めには滝も望めます。そのテラスにはかわいらしい洗面とやはり後からつけたと思われるウッド調のトイレが付いていました。この部屋でこのウッドテラス部分が一番のお気に入りでした。

■料理 食事は3階(つまり、玄関・ロビーのあるフロア)の広間で頂きます。夕食は山菜の天ぷら、イワナの塩焼、牛のステーキ、刺身、鴨鍋等々、事前に雑誌やインターネットで得ていた情報どおり、ボリューム満点で美味しく、期待以上でした。また、最後のデザートとして出たアイスクリームもとても美味しかったです。ただ、天ぷらやステーキなど最初にすでにテーブルに並べられており、冷めていたのが残念でした。


朝食は夕食に比べるとシンプルで、ハムやスクランブルエッグなどの洋食っぽいものもありましたが、蕎麦も出て来たりしてボリューム的には満足。最後にセルフでコーヒーを部屋に持って帰ることができました。
■接客 家族経営の宿のようで、とても忙しそうですが、部屋への案内、食事の配膳、帰りのチェックアウト時などの対応もとても暖かく、好感が持てました。帰りも忙しいのに玄関の外までご主人がお見送りしてくれました。



●総じて、この宿の評価は?

宿は崖の狭い敷地をうまく利用して建てているという感じで、宿自体はそれほどスペース的に広くはありません。しかし、接客にも素朴ながら暖かみが伝わってきて、自然に囲まれた露天風呂も趣があり、部屋の窓から眺められる景色も満足。狭いながらゆったりとした時を過ごすことができ、リラックスして眠りにつくことができました。奥深い秘湯の割に値段が高いと思っていましたが、この奥地であのかわいらしいウッドテラスの付いた部屋(「岩魚」)なら大満足。また是非とも別の季節に泊まってみたいと思いました。(お気に入り度=★★★★☆)

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