源泉の宿・宿泊記

丸尾温泉(霧島温泉郷)/旅行人山荘(★★★☆☆)
CM “ブレンディ” の撮影のあった “赤松の湯” がおすすめ!


操業は大正6年の丸尾旅館で昭和43年に現在の場所に移転。霧島プリンスホテルを経て平成10年に旅行人山荘と名前が変わりました。変わった名前なのは雑誌「旅行人」の出版社「旅行人」と兄弟だからです。閑静な丘の上に建ち、客室からは桜島・錦江湾を正面に雄大な風景が望めます。5万坪もの広大な敷地内に野趣溢れる貸切露天風呂が3つあります。そのなかのひとつ「赤松の湯」は、数年前に原田知世のブレンディのCM撮影にも使われました。

■料 金 1泊2食(税込み) 和室・洋室9,800円/和洋室12,800円(休前日は1,000円増)
■所在地 鹿児島県姶良郡牧園町高千穂字龍石3865
■電 話 TEL0995-78-2831
■交 通 牧園町役場から国道223号を丸尾方面へ車で20分。駐車場 150台
■食 事 夕食・朝食ともレストラン天望にて
■風 呂 内湯1、露天1、他に宿泊者無料貸切露天3
■施 設 全39室
■イン/アウト イン15:00/アウト11:00
■宿泊日 2005.5.5〜6
■URL http://www02.so-net.ne.jp/~ryokojin/index.html

●温泉 旅行人山荘のお風呂の構成は次のとおりです。
<館内男女別大浴場>:夜は12時まで、朝は5時から10時まで利用可。10時〜12時は清掃時間。翌朝男女が入れ替わり
@ 錦江の湯(内湯は単純泉、露天は硫化水素泉)
A 大隅の湯(内湯は単純泉、露天は硫化水素泉)
<貸切露天風呂>:45分間の貸切で朝は6時半から夜は10時まで。要予約。
B 赤松の湯(硫化水素泉)
C ひのきの湯(単純泉)
D もみじの湯(単純泉)
旅行人山荘は2つの源泉を持っています。ひとつは文政2年(1819年)に発見された単純温泉で、もうひとつは硫化水素泉です。硫化水素泉は高温の蒸気(約130度)と温泉水のため湧き水を加水して使っているそうです。
@の錦江の湯 について:内湯はかなり広いです。透明の単純泉が満たされていますが、源泉をろ過されてないせいか、よく見ると透明な中にもたくさんの白い湯の華が混じっていました。湯温は多少熱め。でも露天の方はかなりぬるめです。内湯とは別の硫化水素泉が湯舟に満たされています。露天は2m強×4mくらいの湯舟。ゆったり浸かるには2人が精一杯というところでしょうか。晴れていれば対面遠方に桜島も見えるなかなか絶景の露天だったのですが、あいにく宿泊日は天候が悪く、雨に見舞われてしまい、霞がかっていて、ほとんど何も見えませんでした。(残念) この露天は一応屋根がついているので雨が降っていても濡れずに入れます。
Bの赤松の湯について:2つの円形の湯舟。ひとつは直径2m。もうひとつは4mくらいの大きさ。乳白色のお湯です。小さいほうが熱め、大きいほうの湯船はぬるめでした。数年前に、原田知世が出ていたブレンディのCM「温泉編」に登場した温泉だそうです。においはそれほど強くはなかったです。薄っすら土っぽい硫黄っぽいにおいがしました。味はほとんどしません。ところどころに設置されたランプ風の外灯が良い雰囲気を醸し出しています。周りを見渡すと赤松の樹木以外にもイチョウ、もみじなど様々な木々が林立した文字通り林の中に設けられた露天風呂です。静かでとってもリラックスした湯浴みが楽しめました。湯小屋も広めの黒い木製の造りで、林の緑やランプと相まって良い雰囲気を醸し出していました。
●部屋
敷地内は広く、緑に囲まれ静かな良い環境です。今回は5階の516号室に泊まりました。和室10畳プラス応接セットのある広縁。部屋からの眺望も素晴らしく晴れていれば桜島も遠くに見えたはずです。難点を言えば、トイレ、洗面、お風呂が3点セットになっていること。施設全体的には、多少古さは感じられますが、小奇麗にしており、それほど気にはなりませんでした。
●料理
(夕食)
夕食のスタートは18:00から19:30の間で選ぶことができます。食事の会場は3つあるようですが、今回は2階の展望レストランで食べました。晴れていれば客室同様とても見晴らしの良いレストランです。テーブルには既に前菜4種、刺身、アマダイの煮たもの、その他2皿と鍋が用意されていました。テーブルにつくと鍋に火をつけてくれます。鍋は黒豚と地鶏の肉団子の味噌仕立てでした。そして温かいお蕎麦、竹の子ご飯、漬物、お吸い物。最後にフルーツでした。全体的に見た目はきれいに盛り付けられていましたが、特に可もなく不可もなくといった感じ。あえて言えば、やはり土地柄のせいか黒豚は美味しかったです。あと最後に出たお蕎麦と竹の子ご飯も美味しかったです。

(朝食):
朝食のスタートは7:00〜8:30の間で選べます。会場は夕食と同じ場所です。テーブルには既に焼鮭、味付け海苔、さつまあげ、野菜サラダ、温泉卵、野菜の煮物、湯豆腐の一人用鍋が並べられています。テーブルにつくと、味噌汁とご飯が運ばれ、鍋に火をつけてくれます。前日に泊まった妙見温泉のおりはし旅館の朝食より美味しく食べられましたが、夕食同様可もなく不可もなくといった感じで特筆することような点は特に何もありませんでした。前日同様天気が芳しくなく曇りだったので、せっかく天望レストランにいても展望がなくとても残念でした。
●接客

フロントをはじめ、スタッフの応対は非常に良く、好感が持てました。チェックイン時も駐車場の車まで荷物を持ちに来てくれました。


総じて、この宿の評価は? 施設や料理はさておき(?)、とにかく広大な敷地と自然、そのなかの貸切露天風呂の魅力は大。また天候に恵まれた状態で再訪したいです。(お気に入り度=★★★☆☆)