温泉わんだらあ 源泉の宿・宿泊記

栃尾又温泉自在館(★★★☆☆)
ぬるめのラジウム泉にじっくりと癒される

この宿を選んだ理由(わけ)

毎日残業が続き、疲労とストレスが溜まった身体を癒すのは、ぬる湯に限ると思い、またラジウム泉にも興味があり(ちゃんとしたラジウム泉にはこれまで浸かったことがなかった)、この両方を満たす宿ということで、栃尾又温泉・自在館を選びました。


●料金 1泊2食 11,280円〜
●所在地 新潟県魚沼市栃尾又温泉
●電話 (025)795-2211 
●交通 上越新幹線浦佐駅からタクシーで約30分(宿の送迎予約可)
●食事 夕食/和食、朝食/和食(いずれも食事処で)
●風呂 貸切露天風呂「うけづの湯」、貸切風呂「たぬきの湯」「うさぎの湯」、大浴場「霊泉の湯」(共同浴場)
●施設 本館26室、旧館5室
●イン/アウト イン13:00/アウト11:00
●宿泊日 2006.7.22-23
●URL http://www.jizaikan.jp/index.html

■温泉 自在館のお風呂の構成は次のとおり。
@ 霊泉上の湯
A 霊泉下の湯
B 貸切露天「うけづ」
C 貸切内湯「たぬき」
D 貸切内湯「うさぎ」

@ について:全面タイル張りの明るい浴室です。本館とは別棟で「栃尾又温泉センター」と入り口上部に出ています。以前は、日帰り入浴施設みたいな感じでやっていたようです。そのせいか中は綺麗な銭湯みたいな感じでした。男湯はシャワー付きのカランが3箇所ありました。お湯は加温せず源泉そのままのぬるい浴槽と加温した熱い浴槽に分かれていました。無色透明無味無臭のお湯です。加温なしでも想像していたより冷たくはありませんでした。たしかにぬるいことはぬるいのですが、やわらかなお湯でじっとしていると身体の内から温まってくるような感じです。目をつぶってじっと浸かっている人が多いです。長湯していると身体中に気泡がたくさんついてきます。


A について:雰囲気的には@よりずっと良い感じです。浴室に至る廊下のアプローチが階段状でかなり長いのですが、洗練された女性好みの感じに演出されていました。源泉湧出地の真上にあるお風呂ということで、35度で自然湧出しているラジウム温泉(単純放射能泉)を加温加水することなく掛け流しています(@のぬる湯の方も同)。なお、23時を過ぎると清掃が入り翌朝に備えることになります。どれだけ長湯しても湯疲れしない。なかには文庫本を持ってきて読んでいる人もいました。夜はライトアップが浴室内に施され、さらに良い雰囲気を醸し出していました。


B について:「うけづ」は宿の対岸にある山の名前とか。こちらは加温循環しているらしいのですが、塩素臭は全く感じられませんでした。下を流れる佐梨川のサーッという瀬音が聞こえ、また夕方にはヒグラシの声も聞こえてきました。


C とDについて:霊泉の湯以外(つまりBCD)は全て貸切の家族風呂となっています。フロントに聞いて空いていれば、いつでも利用でき、時間を予約してもOKです。但し、22時20分から翌朝7時50分までは貸切風呂ではなく、男女別の一般浴室となります。こちらは塩素は入れてませんが、加温ありです。Cの方が窓側から緑の木々を見渡せ、浴室の壁面も木が多用されていたり良い感じでした。

■部屋 本館210号の「くさまき」という部屋でした。和室8畳に洗面、トイレの付いた部屋で、思っていた以上に古い感じがしましたが、お香を炊いたり小奇麗にしていました。また、部屋のドアを開けて洗面、トイレスペースを通るとき、何か独特な臭いがして、それが少し気になりました。部屋にはテーブルと2脚の椅子のみがやっと置いてある細長い広縁スペースが申し訳なさそうに付いています。部屋の窓からは建物の一部が見え、下を見やると佐梨川も垣間見えました。部屋の古さの割りにトイレ内はリフォームされていて綺麗でした。部屋にはエアコンはなく扇風機が置かれていましたが、(7月下旬でしたが)それで充分でした。
■料理 食事は別の食事処で食べます。夕食時は襖(可動式パーテーション)で仕切られていて個室状になっていました。テーブルには前菜など山菜4種が盛られ、川魚の刺身、漬物そして鴨鍋でした。後から煮物、イワナの塩焼き、山菜の天ぷら、牛と椎茸の陶板焼き、味噌汁、ご飯、フルーツが運ばれてきました。うれしかったのはミニワインが1ボトルサービスで付いたこと、そして鴨鍋は後で雑炊にするために卵も用意してくれます。イワナの塩焼きと牛は特に美味しかったです。素朴な山と川の幸に満足。


朝食時は食事処の襖が開け放たれていました(個室状でなく、他のお客さんと一緒)。焼鮭、野菜サラダ、海苔、納豆、豆、がんも、自分で焼く目玉焼きで、これにジュースとヨーグルトがつきました。全般的に料理は美味しかったです。

■接客 特に可もなく不可もなく、秘湯の宿としてはつかず離れずまあまあではないでしょうか。ただ、駅まで送迎を頼んでいたのですが、その迎えに来てくれた女性の出迎えが少し無愛想だったのは気になりました。ロビーでコーヒーや抹茶が自由に飲めるサービスは良かったです。また夕食後に部屋に冷水が用意されたのも良かったです。

●総じて、この宿の評価は?

施設は思っていた以上に古かったものの、お目当てのラジウム温泉「霊泉下の湯」の雰囲気が良い感じで、館内のお風呂も様々で充分楽しめました。また館内のフリードリンクのサービスも良く、食事も全般的に美味しかったです。ただ、部屋や浴場から雄大な景色を望めず、そうした意味での開放感はあまり得られませんでした。また、各5点満点で採点すると、泊まりたい度2、食事4、部屋2、風呂3、接客3で、総合評価としては星3つというところです。(お気に入り度=★★★☆☆)

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