温泉わんだらあ 源泉の宿・宿泊記

北川温泉/つるや吉祥亭別館(★★★★☆)
海と掛け流し湯と各種サービスで寛げる宿

この宿を選んだ理由(わけ)

別館の海をのぞむ露天風呂の写真をよく温泉ガイドブックなどで目にし、その眺めの素晴らしさと、源泉掛け流しで、しかも各種サービスがあることに魅かれ選びました。


●今回の料金 1泊2食 19,200円(JTB)
●所在地 静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1130 
●電話 TEL0557-23-1212
●交通 東名高速厚木インターチェンジより国道135号線を経て約2時間
●食事 夕食/和と洋を織り交ぜたフレンチ懐石、朝食/和食(いずれも食事処)
●風呂 男女別内湯&露天
●施設 全30室
●イン/アウト イン14:00/アウト10:30
●宿泊日 2007.3.17-18
●URL http://www.tsuruya-kisshotei.com/index.html

■温泉

源泉温度は70.4度。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、口に含むとまったりした塩味を感じました。源泉温度が高いので加水はしているようですが、循環はなしです。色は無色透明ですが、よく見ると薄っすらほんの少しだけ白っぽい(薄めの蕎麦湯みたいな!?)感じがしました。湯船の構成は次のとおりでした。
@ 男性用内湯&露天(「碧海」(へきかい))
A 女性用内湯&露天(「和月」(わげつ))
24時間入浴可で(午前2:00〜2:30の清掃を経た後、)午前2:30に@とAは男女が入れ替えとなります。

@ について:内湯は中規模程度のもので伊豆石造りの五角形状の湯船。前面ガラス張りになっていて、大きな海を前方に見やることができます。シャワーカランは10箇所あり、全体的にゆったりした造りとなっていました。また、外には岩の露天風呂と、さらに高台には木枠の露天風呂があります。木枠の露天風呂の方は湯に浸かりながら直に海原を遠方に見やることができて、とてもいい感じでした。


A について:2m×3m程度の木枠の湯船が内湯と露天とそれぞれあります。@よりは開放感に欠けます。露天には別にもうひとつ小さな石風呂が併設されていました。


お湯からあがると「湯上がりサロン」で、冷たい静岡茶やスポーツドリンクを自由に飲むことができます。また、16:00〜18:00の時間限定ですが、生ビール(中グラス1杯)のサービスもあります。


■部屋

別館6階の605号「若菜」という部屋に泊まりました。10畳和室に応接セットのあるスペース(やや狭い)、そして洗面スペースと浴室、トイレが付いていました。最初に部屋に入ったときの印象はなんとなく「がっかり」でした。宿泊料金の割には狭く感じる部屋‥特に入り口のスリッパを脱ぐスペースがとても狭いことと、素晴らしい海の景色が望めると期待していた窓側の応接スペースがかなり狭かったことです。部屋の造りも素っ気無い感じ。さらに嫌だったのはトイレと洗面スペースが離れていたこと。トイレに手洗い器がないため、手を洗うためには和室をつっきって応接スペース横の洗面まで行かなければならないのです。逆に良かった点は、部屋にアロマポットが置かれていて、2種あるアロマから好きな香りを楽しめることでした。


■料理

(夕食):夕食時間は17:30、19:00、19:30の中から選ぶことができます。2007年2月から鉄板焼レストラン「青竹」をオープンしたそうで、3月の限定サービスとして夕食場所を「フォーシーズン」か「青竹」のどちらかで選べるということでした。せっかくなので、「青竹」にしてみました。ただ、メニュー自体は同じで、牛ステーキのお肉が「青竹」だと国産、「フォーシーズン」だとオーストラリア産になるということでした。「青竹」はできたばかりで、雰囲気的にも「フォーシーズン」より格段にシックで素晴らしく、こちらを選んで正解でした。また、ワインサービスがあり、赤か白を好きなだけ飲めるのもとてもうれしいサービスでした。食事は本当にいい意味で期待を大きく裏切り、前菜とそれに続けて出たお刺身もとても美味しく、しかも次の料理からは魚介類のソテー、牛ステーキ、野菜のソテーと目の前の鉄板でシェフが調理するのを見ながら食べることができ、とても贅沢な気分。食事の合間にグラスのワインが少なくなると、ウェイターがすぐにつぎに来てくれます!おかげで少し飲みすぎてしまいました。でもサービスだからといって悪酔いしない質の良いワインでした。ステーキは牛フィレかサーロインあるいは2つのコンビネーションの3種から選べ、肉質はやわらかくとても美味しかったです。シェフオリジナルサラダもとろろ芋や海草、寒天が入っていてとってもヘルシー。締めのご飯は焼きおにぎりの「変わり茶漬け」(焼きおにぎりにだし汁をかけて茶漬け風にして食べる)にしてもらいました。これもけっこう美味しかったです。茶漬けを食べ終わると、さっとウェイターがやってきて、今度は場所を移動してデザートタイムに。同じ「青竹」内にある個室のように仕切られたスペースに通されました。ここでのドリンクはコーヒーがおすすめ(紅茶も選ぶことができます)。目の前でサイフォンコーヒーを入れてくれ、1人2杯以上いただけます。そして、ワゴンでデザートが6種類ほど運ばれ、どれにするか聞かれるので、全部1つずつもらいました。かなり満足度の高い夕食でした。


(朝食):朝食は7:30〜9:30で好きな時間に食べられます。本来の会場は「フォーシーズン」でしたが、あいにく席がいっぱいだったようで、夕食時と同じ「青竹」に通されました。夕食時には窓からの景色は見えませんでしたが、朝は座ったカウンターの目の前に海が望め、とっても優雅な気分。急遽、会場が変わったせいか、配膳は遅かったのですが、最初に黒塗りの器に入った3種類の漬物が出され、「つまんでいて下さい」と言われました。なかなか手の込んだ漬物でした。それからしばらくして、黒塗りのお盆にセットされた朝食が運ばれてきました。カマスの干物も充分な大きさで、なんといっても美味しかったのが出し巻き卵。ご飯は白いご飯か茶粥を選ぶことができ、おかわりもできます(茶粥を選んでおかわりを白いご飯でも可)。味噌汁も茶碗蒸しも美味しかったです。また1階ロビーでコーヒーを飲めるということでしたが、これはチェックアウト時に頂きました。後で知ったのですが、このコーヒーサービスはセルフサービスでロビーに行けば、いつでも飲めたようです。


■接客 ここはチェックイン後、すぐにレストランでアフタヌーンティーのサービスがあったり、湯上がり処では生ビール(1杯)のサービスがあったり(各種サービスの内容は下記のとおり)、また別館と本館の間を15分おきにシャトルバス送迎してくれるため、1度部屋を出ると、ほとんど部屋に戻ることなく、レストランや湯上がり処の大きな窓からゆっくり広い海を眺めたりして、けっこうくつろぐことができました。やっぱり大きな海を眺めていると心も落ち着きリラックスできます。また、風呂上りの生ビールが美味しかったです。グラス1杯ですが、実は本館・別館の両方でいただき、計2杯を楽しめました。(ほんとはいけないのかも!?)また、チェックアウト時にはお土産として、鯖の棒寿司をもらえます。手提げ袋の中にはおしぼりや割り箸も入っていて、帰りの車中でどうぞと言っていました。後で食べましたが、なかなか美味しかったです。

(各種無料サービスの内容)
● 14:00:チェックイン時、ロビーでウェルカムドリンク。部屋に通され、お茶とお菓子。また、女性には色浴衣のサービスあり。(自分で好きな色を選べる)
● 14:30〜15:30:3階レストランにてアフタヌーンティーサービス。ケーキ付き。
● 16:00〜18:00:湯上がり処にて生ビール1杯サービス。
● 夕食時:ワイン(白or赤)サービス(飲み放題)
● その他随時:黒根岩風呂の入浴料無料。湯上がり処にて静岡茶、スポーツドリンク飲み放題とお椀に入った冷たいお蕎麦が食べ放題。
● チェックアウト時:ロビーにてセルフでコーヒー。鯖の押し寿司をお土産にくれる。




●総じて、この宿の評価は?

チェックイン直後、部屋に通された時の印象はがっかり感の方が強かったのですが、ここは、各種サービスがあり、湯上がり処の窓からの景色も素晴らしいので、いればいるほどとても楽しめ、リラックスできる宿です。別館の「碧海」の露天風呂からの眺めも格別だし、また、夕食もレベルが高く、満足度はかなり高い結果となりました。次回は是非連泊してもっとゆっくり寛ぎたいと思いました。(お気に入り度=★★★★☆)

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