温泉わんだらあ 源泉の宿・宿泊記

大涌谷温泉/箱根フォンテーヌブロー仙石亭(★★☆☆☆)
フランス料理と白濁湯

この宿を選んだ理由(わけ)

今年(2008年)の夏に南フランスに旅行してから、結構フレンチにはまって、国内でも色んなところ(といっても近場でですが)に食べに行ったりしていました。そこで兼ねてから気になっていた、この仙石原のオーベルジュが、フレンチを出す宿で温泉も源泉掛け流しだったため、実際にフランスで泊まったオーベルジュやB&Bを懐かしんで泊ってみることにしました。


●今回の料金 1泊2食/23,000円(入湯税150円は別)
●所在地 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原イタリ 1245-703
●電話 TEL0460-84-0501
●交通 東名御殿場IC〜箱根方面R138〜乙女バイパス〜仙石原交差点右折県道75へ〜マイセン美術館の次の看板 「箱根カントリー入り口」を右折〜T字路看板を左折200Mで宿到着(約30分)
●食事 夕食・朝食ともダイニングにて
●風呂 大浴場1、貸し切り内風呂1、個室内風呂1、貸し切り露天風呂1
●施設 全10室
●イン/アウト イン15:00/アウト11:00
●宿泊日 2008.10.3-4
●URL http://www.fontenu-hakone.com/

■温泉

@ 竹取の湯(大浴場)
15:00〜19:00 女性
19:00〜23:00 男性
23:00〜7:00 女性
7:00〜10:30 男性
左右2つの槽に分かれています。源泉は右側の槽に注がれていて、溢れた湯が段差のある左側の槽に流れるようになっています。このため、左側のほうが右側よりかなりぬるめの湯になっています。湯は白濁湯(舐めると少し酢っぱめ)で源泉掛け流しとなっています。


A 壱乃湯(貸し切り内風呂)
15:00〜10:30が貸し切り時間帯です。


B 二乃湯(個室内風呂)
竹取の湯(大浴場)と男女交替制になっています。
15:00〜19:00 男性
19:00〜23:00 女性
23:00〜7:00 男性
7:00〜10:30 女性


C 露天風呂(貸し切り露天風呂)
15:00〜10:30が貸し切り時間帯です。
眺めの良い露天風呂ですが、湯は透明で循環風呂となっているようです。

※雑誌や宿のHPなどでも、よく掲載されているのが、@の竹取の湯。大浴場となっているため、当然男女1つずつあるものと思っていたら、1つのみ。時間性で@とBを男女交代制にしています。でも、Bの二乃湯は、湯船がAの一乃湯と全く同じ造りで同じ大きさ。大浴場として使うには狭すぎ、他人と2人で入るのもちょっと…という狭さで温泉を主目的にした旅には、ちょっと残念な結果となりました。

■部屋

部屋は全10室。和室と洋室がありましたが、泊まったのは和室。また、この宿はフレンチのディナーで部屋出しにもしてもらえるということでも人気のようですが、ダイニングのディナープランにしました。平日料金で23,000円(入湯税150円は別)でした。口コミ等で、元某会社の保養所をリフォームしたとは聞いていましたが、確かに保養所であったことを思わせる造りがそのままになっている面も多々。壁のクロスを新しくしたり、床の間にモダンな飾り棚等を置いたり、癒し系をかもし出そうとしているようですが、窓やドア、トイレ、洗面など、あらゆる箇所に昔の保養所時代を思わせる感触があり、その意味ではあまり癒しは感じられませんでした。

■料理

ディナーは18:00からダイニングで食べました。ディナータイムにダイニングへは洋服に着替えて行きます(浴衣の着用は禁止となっています)。ダイニングルームは思ったより狭く、テーブルにはナイフやフォークがずらりと並べられている…ということもなく、お箸で食べるようになっていて、特に緊張感もなく普通にリラックスしていただくことができました。アミューズから始まる料理は、フォアグラ、トリュフなどを使った料理も出ましたが、どれも少量でデザートに出たケーキ3種類まで、無理なく完食できました。パンはプレーンとクルミの2種類が出ましたがいずれも美味しかったです。でも、総じてディナーの料理自体は感動というほどのところまでの印象は、特にありませんでした。



朝食は、8:00〜8:30の間にやはりこれもダイニングに行っていただきます。朝食時は上に丹前を羽織れば、浴衣や作務衣の着用でもOKです。ディナー時には、暗くてよく分からなかった黒塗りのピアノ塗装のダイニングテーブルの質感が朝食時にはよくわかりました。屋外の緑がピアノ塗装のテーブルに映っているのが見えましたが、黒塗りのピアノ塗装というのは、日の光があたるとホコリがよく目立つんですね。昨夜のディナー時には、どうなっていたのか?と思ってしまうほど、黒塗りにホコリがよく見えました…。朝食のメニューは、生ハムと野菜サラダ、グリーンピースのスープとその周囲に野菜や肉、パンなどを並べたお皿、そして最後にフルーツのヨーグルトがけです。コーヒーはおかわり自由、パンは最初にフォカッチャ。次はディナーにも出されたプレーンのパンが出ました。朝食はそれなりに美味しく満足しました。


■接客 若い男女のスタッフが対応してくれます。笑顔で礼儀正しく、皆さんそれぞれの役割は十分に果たしてくれていると思いますが、なんというか全体を通して宿としてのホスピタリティをほとんど感じませんでした…


■その他 チェックイン時、ダイニングの隣にある見晴らしの良いラウンジに通されますが、ここでは部屋に案内されるのを単に待つだけで、ウェルカムドリンクのピーチティーは部屋で頂きました。ガラスのコップは茶たくなしで出され、お茶菓子も特に出ませんでした。



●総じて、この宿の評価は?

元保養所の施設に少し手を入れてはいるものの、ほとんど部屋の造りなどはそのままであるため、おそらく目指したのであろう女性好みの癒し系の宿にはなりきれていないと思います。期待していた源泉掛け流しの檜の大浴場も、1つを男女交替で使用するなど、お風呂的にも満足感はありませんでした。生い茂る木々にさえぎられ、部屋からの眺望もなく、ディナーのフレンチへの感動もない…。何より宿全体としてのホスピタリティー(ホテルの主張)が感じられず、平日23,000円でも高いなと思わせる宿でした。(これが休前日になると、28,000円になります。これは忌々しきことです。)(お気に入り度=★★☆☆☆)

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