マウスピース(歯ぎしり・かみしめ)

 

 歯ぎしり・かみしめから
 歯と身体を守る

     マウスピース

 

歯ぎしり・かみしめ防止マウスピース (ハード)

 

歯ぎしり・かみしめ防止のためのマウスピースです。夜間就寝時、上顎に装着します。
固いプラスチックの材質で全てのはをカバーします。歯科医院のマウスピースは、一人ひとり
型を取って製作するので、ピッタリとします。また、歯を傷めないように左右の臼歯が平均的に
あたるように調節してあります。マウスピースの目的は、二つあります。一つは、
歯をカバーするので、歯ぎしり・かみしめから歯を守ります。もう一つはかむ力は上下の歯が
触れた時が最大になりますので、マウスピースを介在させ上下の歯を接触させないことで、
歯ぎしり・かみしめを軽減させます。健康保険の適用となります。マウスピースの標準タイプ
となります。

 

 

 

 

歯ぎしり・かみしめ防止マウスピース(ソフト)

 

小さくソフトな素材で下顎または上顎に部分的に装着します。大きく固いマウスピースに
どうしてもなじまない方のために、装着感を良くすることを優先に考えて作製します。
小さいサイズのため嚙みかけては止め、嚙みかけては止めという顎の動きになり、
歯ぎしり・かみしめの軽減を狙います。
費用はハードタイプと同じです。

 

 

 

 

 

 

マウスピース制作手順

1.口腔内の診査
  マウスピースが制作可能かどうか診査します。虫歯、歯周病がある場合には治療が先になります。
2. 歯のクリーニング
  適合の良いマウスピースを作製するには歯をキレイにしておく必要があります。
3. マウスピースの型取り
4. マウスピースのお渡し、取り扱いの説明。

注:かかりつけの先生にて現在治療中の患者様は、かかりつけの先生にて、治療を済ませてから当科へご来院ください
  当方はマウスピースのみの受診でまったく問題ありません。

  電話にて予約の場合は、マウスピース希望と伝えてください。
  WEB予約の場合は、その他 のメニューでご予約下さい。


歯ぎしり・かみしめの話

歯を失う原因は1.歯周病 2.むし歯 3.歯ぎしり・かみしめ といわれています。今回は、歯ぎしり・かみしめのお話です。

度重なる歯ぎしり・かみしめを放置すると、歯・顎・全身に甚大な悪影響を及ぼします。
原因はストレスだと言われていますが、多くの人は自分の寝ている間の歯ぎしり・かみしめに気づいていません。
食事の時に歯に加わる力は、3㎏から10kgですが歯ぎしり・かみしめの際、歯に加わる力は300㎏に及びます。
その為、歯や顎に加わる負担は相当なものとなります。
症状:歯がしみる。
   歯が割れる
   歯が浮いて痛む
   顎が痛む
   朝起きると口の周りの筋肉が痛む




 

また、歯ぎしり・かみしめの時にかかる300kgもの力を作り出すには顎の筋肉だけでなく、肩、首、僧帽筋など多くの筋肉を収縮させて
生み出されます。睡眠時に繰り返される歯ぎしり・かみしめにより顎、肩、首、側頭部の慢性疲労がつづき、頭頚部およびの血流が悪くなることで
自律神経のバランスが乱れ全身に悪影響を与えることになります。
症状:頭痛
   めまい
   肩こり
   疲れが取れない
   不眠、眠りが浅い
   便秘
   イライラ


歯ぎしり・かみしめの対処法としてはまずは自分自身が歯ぎしり・かみしめをしていることを自覚してもらうことが大切です。
その上で、1.リラックスをこころがける。
     2.TCH予防(昼間のかみしめ)
     3.マウスピースの装着
     4.漢方薬
     5.マッサージ

などがあります。TCH(昼間のかみしめ癖)については歯を離すことを意識し、かみしめた時には息をゆっくりと吐いてリラックスを
心がけましょう。睡眠時に無意識に行う歯ぎしり・かみしめについては、私はマウスピースを装着して睡眠するのが一番安全だと考えています。


また、マウスピース以外のアプローチとして漢方薬を応用しています。
投薬治療の際の考え方は二つあります。一つは歯ぎしり・かみしめ自体を減らすタイプ:原因が脳に加わるストレスですので、抗うつ薬、抗精神病薬等。
歯科では投薬が難しいです。
もう一つは、歯ぎしり・かみしめが原因で起こる症状を改善目的とするタイプ:
肩こり、顎こり、顎関節の痛み、歯が浮いて痛い。:葛根湯、芍薬甘草湯(歯科保険適用になりました。)
そして、マウスピースと漢方薬との併用は相性がよいです。歯ぎしり・かみしめをマウスピースで減らしながら漢方薬を投与すると効果を
感じやすいです。
歯ぎしり・かみしめが全身に及ぼす影響については、まだあまり知られていないと思います。
身体の不調においてはまずは医科専門科を受診いただき、それでも思ったほど効果が出ない場合には、歯ぎしり・かみしめをが関係している可能性があります。
そのような場合には、ご相談ください。