◆ HY Live Report ◆


★ ITTA SOMUN '04 TOUR

2005.10.18(Mon)、at 京都会館第1ホール

このライブは、全国ツアー「ITTA SOMUN '04 TOUR」の京都公演。

● 曲順リスト。

  1. 弱虫
  2. ささくれ
  3. 隆福丸
  4. そこにあるべきではないもの
  5. 僕がキミを
  6. さあ行こう
  7. Hey Bo
  8. DA DA
  9. コントロール
  10. My Life
  11. AM 11:00
  12. すてきなキッカケ
  13. フェイバリットソング
  14. ホワイトビーチ
  15. 初雪

    <Encore>
  16. Song for…
  17. Street Story
  18. てがみ

主催のα-stationの先行予約でとったチケット、「1階33列」。
知ってる人もいるかとは思うが、他の多くの会場とは違い、京都会館の座席番号は一番後ろから、1列、2列…となっている。チケット購入後、すぐに確認すると、何と最前列。ずいぶんと右側ではあったが、確かに最前列。
ちなみに、過去、HYのライブは夏の野外イベントで遠くから眺めたことはあるが、ワンマンライブを見るのは初めて。

会場に入場する際、カメラチェック、チケットもぎりの前に、机に紙が置いてあり、そこに名前を書くように言われた。今まで数多くのライブに行ってきたが、名前を書かされたライブはたぶん初めてだと思う。チケットもぎりの際に、小さな木製の何も書かれていないサイコロが配られた。グッズではない。そこにメッセージを書いて、会場内の樹のオブジェに入れる企画らしい。僕もメッセージを書いて入れた。

いざ会場に入り、座席を確認。ステージ右端のスピーカーの前。最前列なので文句はない。ほとんどの時間はちゃんとメンバー5人を確認できたし…。

開演の19時を迎え、センターに設けられたカーテンにメンバーを紹介する映像が映された。
メンバーが若い(僕と同学年)ということもあり、客層は結構若いようだが、女性の多さに多少驚いた。メンバーが映るたびに「キャー」という黄色い歓声がすごかった…。
スライドが終わったところで、カーテンが開きメンバー登場。

ライブは今年発売された3枚目のアルバム「TRUNK」の曲を中心に演奏された。1曲目も「TRUNK」収録の「弱虫」から。その前に「皆さんといっしょに楽しいライブにしていきましょう」とのMCがあった。
3曲やって、MC。HYの住んでいる東屋慶名(ひがしやけな=HYの由来)では周りの自然などの環境が「貧しくなってきている」そうだ。その環境を大切にしていきたいとのこと。そういうわけで、京都では何を大切にしたいかを客に尋ねると「寺」「琵琶湖(京都じゃないが)」「八ツ橋」…との答えがあった。「大切にしていきたい」という気持ちから、「そこにあるべきではないもの」を演奏した。

思ってたよりもMCが多かった。ひーで(vo)の沖縄訛りのMCには親近感がわく。
その中で、ひーでがMCで…。「奈良の皆さん」と言ってしまった。そう、京都でございます。客からの猛烈なツッコミが…。これには、ひーでも若干へこんだ(?)ようで、「あとで静かに反省します」と。しゅん(dr)が揚げ足をとると、ひーでが泣ながら(?)ステージ袖に逃げていった…。

まぁ、すぐに戻ってきて、改めて「京都の皆さん…」とMCを始めて、ライブは続いたが。
また、しゅんは「近所に住んでいるような」格好で四条河原町とかを歩いていたらしい。その途中に「ひげ濃いねー」と見知らぬおばさんに声をかけられたことを明かして「京都はコミュニケーションの多い街で、好きだ」と言っていた。
そんなMCの後、「TRUNK」収録の曲を何曲かやって、8曲目「Hey Bo」で一休み。

「後半も盛り上がっていきましょう」と9曲目「DA DA」から結構ヘビーめな曲を3曲。僕自身、ライブで久しぶりに「跳んだ」。普段は「跳びそう」なくらいでやめるのだが、今回は「跳んだ」。

そしてその後、いーず(vo,key)が「皆さん、私のソロコンサートに来ていただいてありがとうございました…」とMCを始めた。客もウケてたし、メンバー自身少し笑ってた。
いーずだけが淡々と「ソロコンサート」のMCを続け、途中で客から「仲宗根ー」との声がとぶと、「ソロなので、本名で呼ぶのはやめてもらえますか」と。更にはお客さん全員に「いーず、がんばれー」と言わせてたり、ホンマにおもろかった。
そして、「まだ20だけど、10代の頃バンドをやってて…訳あってバンド名は言えないんだけど…頭文字はHY…」と言ったところで、また大きな笑いが生まれた。「…そのバンドの頃の思い出の歌…」ということで、「AM 11:00」を演奏。

そして、ライブでしか聴けないという「フェイバリットソング」、初アルバムからの「ホワイトビーチ」を演奏。
ついで、初めて沖縄以外でレコーディングした「TRUNK」のレコーディング秘話を喋っていた。メンバー内でも少しすれ違いみたいなのがあったようだが、応援してくれる人の後押しがあってできたようだ。その後、レコーディングの際、初めて雪を見て書いたという「初雪」を歌って本編終了。

アンコールを待っている時に、客が「Ocean」の一節を変えて、「Let's Go HY〜 Let's Go Love Kyoto〜」とか歌っていた。
その時に、前から2列目より後ろではお客さんを横断する青い紙テープが広げられていたようだ。最前列はなかった。なんでやー。僕もステージの照明がついてからこの様子を見てびっくりしたし。

そしてアンコール。まずは「Song for…」。この日会ったという立命館大学交響楽団のバイオリンパートの皆さんが「HYオーケストラ」として登場。「Song for…」に彩りを添えた。
MCでは、紙テープに感激したようで、「この紙テープも含めて、いろいろありましたが、京都の皆さん、このライブは忘れません」と。 そして、ライブの間たびたびステージの右端まで寄ってきてくれた、ゆーへい(g)がギターを三線に持ち替え「Street Story」を演奏。
最後に感謝の気持ちを再び述べた後、「てがみ」を歌ってライブは終了。

その後、会場に来た全員をバックにして写真撮影。
さらに、いーずとしゅんが最前列のお客とタッチ。僕はしゅんとだけだったが、それでも十分大満足。その後…。


メンバーが去ってから再び照明が落ち、カーテンが閉まって、再びカーテンに映像が映された。
この「ITTA SOMUN '04 TOUR」のリハの模様や、裏方での作業、立命館大学交響楽団の練習風景など。そして、京都会館の前でボールと戯れているライブ当日のメンバーの様子、開場後続々と入場していくお客さんの姿が映され…。最後に…。

  HYの新しいメンバーを紹介します

  HYから感謝の気持ちを'いっぱい'込めて…


その後、なんと入場時に書いたお客さんの名前がずらーっと映った。そう、このために名前を書いていたのだ。僕も自分の名前を確認できた。すごい嬉しかったし、なんか純粋に感動した。「メンバーが去った後でも、こうやって感動させることができるんだ」と強く思った。同時に、HYがいかにお客さんを大切にしているかがよくわかった。

今まで行ったライブに「感動」がなかったわけではない。
しかし、意表をつくようなこの感動があったからこそ、今回のライブが最高のライブだと強く思った。

ライブはアンコール3曲含め、計19曲。約2時間半のたっぷりとしたライブだった。
そして、今までたくさん見に行った中で、最高のライブだった。それは、最前列だったということもあるかもしれないが、ごく小さい。たぶん座席が「1列」であっても、「最高」と言えるようなライブだったと思う。また見に行きたい。