obsとは、

 

 

 

 仙台のインダストリアル/オルタナティブ系バンド(としているが、便宜上であり、ジャンルあまり関係ない)、オブスは95年に結成したリヒト・ラヴ(Licht Lab.)を前身とし、ユーノ(Bass)、ウー(Drums)を中心に独特の音楽を展開してきた。

 96年暮れにVocal兼Guitarでパフォーマーとしても強いインパクトのあったマサハルが脱退したことから、一度解散したが、98年春、Guitarにコヤナギを加え(ユーノがボーカルを取る形で)、バンド名も「obs(オブス)」と改め再スタートした。

 オブスになってからはリヒト・ラヴの曲は一切やっていないが、曲の雰囲気はリヒト・ラヴ時代から一貫しており、いわゆる主流のロックとは違う独自性を持っていて、初ライブこそ95年だが、このコンセプトは私がウーと知り合った91年頃には「こういうバンドをつくる」と語っている(ということは練習だけ4年間)。

 また、インダストリアルといっても NINE INCH NAILSや PIG などと言ったいわゆる欧米のものと異なり、どこか湿ったような、もの悲しささえ感じさせる雰囲気をかもし出している。

 一言でいえば「混沌」と「洗練」が絶妙に同居する音楽だ。

 ライブにおいては、ありがちな、皆で盛り上がろうとするような、予定調和を拒絶し、あくまで自分達の作り出す世界で観るものを圧倒してしまう音楽は、どんなバンドと対バンしても浮きまくってしまう。彼等の出す音は会場を緊張感のある空気に一瞬にして変えてしまうのだ。

 こういった音楽性(=パフォーマンス)だと一般ウケは難しいかもしれない。先入観を捨て、何か映画でも観るような感覚でライブを観て欲しいと思うのだ。

 さて、オブスはこれまで何度ものメンバーチェンジ(何度もの活動休止)を繰り返しており、ギタリストが変わる度に曲のカラーも変わって来たが、現在は更に女性VocalとMetal Percussionを加え5人編成になっている。特にボーカリストが入る事により、これまでのインスト中心の楽曲にも大きな変化が生まれてくるだろう。

 まだまだ試行錯誤が必要だが、上手くかみ合えばスゴイ事になりそうな期待が持てる。

 ただ、これまでバンドが一気に上昇した時にメンバーの脱退に逢い振り出しに戻らざるをえなかったオブス。このバンドに一番必要なのは継続していく力だと思う。とにかく久々に動き出したオブス。初期からの雰囲気は変わらずに新たに変化し始めた彼等の今後に注目である。 (日を追うごとに変になっていくドラムセットも気になる...)

      ひとことで言って「混沌」と「洗練」というのはオブスの音楽そのものだと思う。  

はっきりいってホメすぎ。  

14−3−16 サイトウカズヒコ  

 

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