早口ことば
早口ことばを練習してみましょう。一語一語をはっきりと、落ち着いて発音してみましょう。決してあわててはいけません。早口ことばの練習を通じて、自分の発音上の問題点が見つかることもあるのです。(越智和憲)

●お綾や、母親にお謝りなさい。●青は藍(アイ)よりいでて藍より青し。阿波へ藍買い、甲斐(カイ)へ繭(マユ)買い。鵜(ウ)が鮎(アユ)を追い合う。●歌うたいが来て歌うたえというが、歌うたいぐらい歌うたえれば歌うたうが、歌うたいぐらい歌うたえぬから歌うたわぬ。
●瓜(ウリ)売りが瓜売りにきて瓜売り残し、売り売り帰る瓜売りの声。●菊桐(キクキリ)菊桐三(ミ)菊桐、合わせて菊桐六(ム)菊桐。

●お前の前髪(マエガミ)、下げ前髪。●書写山(ショシャザン)の社僧正(シャソウジョウ)。操車場(ソウシャジョウ)で貨車と客車を操作する。
※※アナウンサーもトチル。 ◎アナウンサーも人の子。チェックにチェックを重ねていても時には思わぬミスが発生する。漢字を知らない故の「誤読」、知ってはいるのだが、何かの錯覚・思い違いで正しくないことを言う。緊張し過ぎてあらぬことを言う。スタッフと約束しているのに順序を間違えるなど、色々ある。疲労が思わぬミスを誘発するので、睡眠を十分とってコンデイションを整えておきたい。民放・NHKのアナウンサー経験者に聞くと誰でも一つや二つ、トチッタ経験はあるものだ。それ自体、ある程度仕方がないことかも知れぬ。しかし、漢字の力を高めたり、いつも健康であるよう配慮したりしてミスを防ぎたい。特に先輩達がミスをして後味の悪い思いをした事例などは、事前に十分研究・熟慮してその轍を踏まないようにして貰いたいものだ。私も新人時代、メガネを忘れてスタジオに入り、放送プログラムがよく見えないものだから、「この後6時からはニュース、7時からもニュース、8時からもニュースをお伝えします。」などとアナウンスした経験がある。絶句してしまうよりまだいいと判断したのだが、それからは5分前には必ずスタジオに入るよう肝に銘じたものだ。ずっと後になって聞いたのだが放送初期にはもっと強者?(ツワモノ)がいて、「この後の番組ですがザット見渡したところロクな番組はございません。まもなく正午です。」と言ってのけた先達がいたという。ところで、今のニュース原稿はワープロ形式で整然と書かれているが昔はニュースデスクがペンを持ち自分で書いていた。だから達筆で読みやすい字もあればミミズがはったような悪筆もあった。今から40年ほど前のこと。ラジオニュースをモニターしていたデスクが飛び上がった!新人アナウンサーが「交通事故でドジン(土人)がけがをしました。」とアナウンスしてしまったのだ。「何でドジンなのだ。」と原稿を詳しく点検すると、漢字で書いた11人が土人に見えたのである。緊張し過ぎると頭で考えていることと口から出る音とが一致しないことがままあるものだ。例えば、結婚式の披露宴で祝電を紹介するとき、「頂戴した」という言葉に導かれて、「弔電をご紹介します」と言ってしまったり、これから会が始まるまさにそのとき、「閉会にあたり、会長からご挨拶を」などと言ったりする。まさに、消しゴムのない現場なのだ。△民放・NHK,全国・地方を通じての誤読例から紹介し、後輩達が同じミスをしないよう祈る!!(編集長) △年俸 ×ネンボウ ○ネンポウ △落葉松 ×オチバマツ ○カラマツ △建物の3階 ×サンカイ ○サンガイ 濁音が正しい。 △北前船 ×キタマエセン ○キタマエブネ。△他人事 ×タニンゴト ○ヒトゴトが正しい。 △過疎を「逆手に」とる ×サカテ ○ギャクテに 最近ではサカテも認めようかというところだが厳密には初詣などで参拝のとき「柄杓(ヒシャク)」をサカテにとるというのです。※この件で広島局から指摘がありました。広島県内に「過疎をさかてにとる会」(かそさかの会)がある。もう二十年も前にできた会だそうで、こうなれば固有名詞と認知され、「かそぎゃくの会」とは言えないでしょうネ!△乳離れ 「赤ちゃんがやっと乳離れした」×チチバナレ ○チバナレ 東京大手民放老練キャスターがミス。弘法も筆の誤りか。■■これは編集長の独断と偏見だが、放送で同僚に「○○記者に伝えて貰いました」という表現に強く違和感を感じる。番組全体を取り仕切るアナウンサーやキャスターは、お客さま(視聴者)に向かって発言する時、舞台の内側の人間と客席(視聴者)との間に太い横一線があるのだという認識に立つべきではないか。やたらに「〜貰います」と言われても視聴者のサイドに立てば「仲間内で勝手にして貰いたい」と思う。従って「○○がお伝えしました」と表現した方がいい。○「一段落した」をヒトダンラクという人が世間には多い。正しくは、「イチダンラク」である。■「入唐」×ニュウトウ ○ニットウ 昔、中国が「唐」と呼ばれていた頃、我が国から多くの人々が唐にわたり、学んだ。さらに、関連した四字熟語がある。「入唐渡天」(ニットウトテン)。唐にとどまらず、さらに奥地の「天竺」(テンジク インドのこと。)まで入り、学んだのであろう。まさにシルクロードの旅ということができよう。◎「帆船」×ホセン ○ハンセン ほかけぶねのことだが 大型帆船もあり、入港した港で人気の的になることもある。       ※※重箱の隅をつつき、人の欠点をえぐりだすつもりなど毛頭ない。正しい言葉使いを後世に伝えたいと願う。(越智和憲)異論反論大歓迎!掲示板へ プッシュ