胃切除術


看護計画(胃切除術)
患者氏名(                    殿)     立案日   月   日     受け持ちNs(                     )
一般的なもの 個別的なもの
〈初期計画〉 OP前
 看護目標→消化管の清浄化をはかり、最善の状態でOPに臨める
        ように援助する。

1.入院時オリエンテーション(別紙参照)
 ◎検査やOPの予定が入っている場合は、予定表を作成して患者に
   渡す。
 ◎親族の連絡先の確認

2.一般状態の観察
 ◎胃部症状、吐気・嘔吐の有無、体重減少、食事摂取の状況観察、
 ◎貧血があれば、その程度とそれに伴う随伴症状のチェック

3.バイタルサインチェック
 ◎OP3日前(  月  日)より
   KT,P→6:00&14:00   BD→6:00

4.精神的援助
 ◎不安や心配を引き出し、充分なコミュニケーションをはかる。

5.検査がスムーズに行えるように援助する。又、検査データーの把握
 ◎必要に応じて介助や再度説明
 ◎血算、肝・腎機能、呼吸機能、胸・腹X-P、心電図、MDL、
   胃カメラ及び組織検査など。

6.術前処置を確実に行う(前処置チェック表に準ずる。)
 ◎日程表を書いて患者に渡す。
 ◎呼吸訓練(  月  日より開始)
  吸入   (  月  日より開始)
  蓄尿   (  月  日より開始)
 ◎鼻腔・咽頭培養を提出しているかどうかチェックしてから、
  鼻腔・口腔洗浄を開始する(   月   日より、朝・夕2回)

7.身体の保清
 ◎月・水・金は清拭(入浴不可の時)
  月・木は入浴(6〜9月は月・水・金)
  毎週火曜日 シーツ交換  汚染時はその都度交換

8.主治医からのムンテラ内容の確認(病名や術式など)
 ◎本人と家族への説明内容が違う場合があるので注意する。

9.OP前チェック(別紙参照)

10.OP室への申し送り→OP室申し送り基準に準ずる。

11.術後ベッドの準備


〈OP後〉
看護目標→合併症の予防と早期離床・回復出来るように援助する。

1.バイタルサインチェック
 ◎当日は必要に応じてKT,P,BD,尿量と性状は2時間毎にチェックする
   Drの指示があれば血糖、尿糖、尿比重もチェックする。
 ◎その後は状態を見ながら4→2→1検とする。

2.帰室時、麻酔からの覚醒状態、呼吸音の聴取、指示により
  酸素吸入施行。
 ◎1病日より吸入と呼吸訓練を再開する。
 ◎1病日の回診時に血液ガスを採取した結果で、酸素吸入の
   中止・継続・増減量などの指示が出ることが多い。
 ◎インスピロン使用の際は加湿器の水もチェックする。

3.疼痛の有無と程度の確認
 ◎適時、指示の鎮痛剤を使用する。
 ◎体位の工夫。

4.創部の観察
 ◎回診時やその他浸出液の量を見ながら、適時観察する。
 ◎発赤・出血や各種ドレーンからの排液量・性状・臭いのチェック
 ◎指示があれば“100gガーゼ”を使用し浸出液量を測る。
  →この時、油紙の上に“〇g”と書いておくと、次にガーゼ交換を
   する人が分かりやすい。

5.一般状態の観察
 ◎吐気、嘔吐、胸部症状、腹部膨満及び腹壁の緊張、悪寒、
   末梢冷感、チアノーゼなどの有無。
 ◎悪寒等がある場合は電気毛布で調節する。
  (湯たんぽは熱傷の原因になるので使用しない)

6.輸液の管理
 ◎輸液速度に注意する→速度が指示される事もある。
 ◎末梢ラインは患者の上肢の向きによって滴下速度が変わることも
   あるので注意する。
 ◎口渇・皮膚乾燥・倦怠感など脱水症状の観察。
 ◎各勤務1回ずつ、水分のinとoutをチェックする。

7.検査データーのチェック
 ◎血算、肝・腎機能、電解質、血液ガス、胸・腹X-Pなど。

8.安静度の確認
 ◎当日はBED上安静、1病日以降はDrの指示により、
   早期離床を促す(肝機能が悪化していれば延期されることあり)

9.胃管の管理(別紙参照)

10.バルンカテーテル抜去に向けて
 ◎Drの指示により、膀胱訓練→抜去→自尿の確認へと誘導する
 ◎必要時、蓄尿指導

11.身体の保清
 ◎術前の7と同様
  →入浴はガーゼ交換が中止になった後、Drに確認後になる事を
   あらかじめ患者に伝えておく。

12.食事の開始時期について
 ◎7病日前後にOP後透視を施行し、縫合不全などがない事を確認
  してから、水分可→胃切食開始→内服薬の開始又は再開となる
  場合が多い。
 ◎OP後透視の造影剤にはガストログラフィンが使用されるが、
  その副作用で下痢をするという事を、あらかじめ患者に説明する
 ◎胃切食の説明(別紙参照)
 ◎胃切食の開始
  ダンピング症状、腹部症状、胸やけ、下痢などの有無
  食事摂取状況の観察(分割摂取、速さ、量など)
 ◎再建方法により食後の腹部症状への対処の仕方が異なるので
  それに応じた援助をする。
 ◎残胃が1/3以上ある時は分割摂取に関して
  あまり厳しくする必要はないと言う説あり。
 ◎逆流性食道炎の予防
  食後1時間程度はセミファーラー位を取る、内服薬の確認

13.化学療法を行う場合(別紙参照)

14.患者への術後のムンテラ内容の確認
 ◎患者の反応、病識の程度、家族の反応など。

15.退院指導(退院指導マニュアルに準ずる)

〈評価〉
 看護目標は達成出来た・出来なかった→  月  日付
 今後の問題点  有 ・ 無







                    
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