頭蓋底eosinophilic granulomaの1例


筑波大学臨床医学系脳神経外科
     井原 哲、松村 明、高野晋吾、松下 明、高田智也、能勢忠男

症例は右顔面神経麻痺と右聴力低下で発症した14歳男児。
頭部CTで右錐体骨にosteolytic lesionを認め、MRIでは錐体尖部から頚静脈孔に至るmass lesionを認めた。
診断確定のため右anterior transpetrosal approachにてbiopsyを行ったところ、その病理診断はeosinophilic granuloma(EG)であった。
EGは稀な腫瘤性病変だが、若年男性に好発するとされる。
診断・治療に関して文献的考察を加え報告する。

以上演者抄録

発表内容追加(文責:岩田):
生検のみで経過観察中であるがし画像上縮小傾向認めている。
今後厳重にFollowしていく予定である。


質疑応答
Q: 生検だけで良くなった理由は?全的は無理でも可及的摘出をしたほうがBetterでは?
  術前顔面神経麻痺の原因は?
A: 当初の方針として悪性腫瘍でなければ生検で留める予定であった。
 術前MRI脳槽撮影でもCN Z/[は腫瘍に巻き込まれていた。
Q:ApproachがAnterior transpetrosal Approachであるが全摘が必要な時このApproachで対応可能か?
A:腫瘍下方は無理であろう。

堀 智勝 教授 コメント:
Histiocytosisに関しては窪田先生の著書に詳細が紹介されている。
色々な種類がありそれ専門のDr.へのコンサルトも必要。

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