マーキング
朝ホテルを後にして、
ちょっとだけ回り道をしながら
迷い犬のようにその土地の匂いを
嗅いで回る
たぶん昨日の夜は若者達が
何処からか集まってきてここに腰を下ろし
止め処もない話に一喜一憂してた
のかもね・・・
早朝の静かな界隈に染み込んだ
RAP や HIP HOP のリズムが
足音を追うように湧き出てくる。
ドッツ、ダダッツ、ドッツ、ダダッ
いつの間にか歩調はリズムに乗り
やがて無表情な街へと変わり
人並みにかき消されていく足音
自分なりの「眠そうな街」に
マーキングをするかのように
シャッターに指を掛けていく。
都内にて