当クリニックのここに注目 (バックナンバー)

< 年賀状版画 2017 酉>

 2017

あけましておめでとうございます 
引き続き懲りずに版画やってます。
今年の酉のモデルは、伊藤若冲(じゃくちゅう)の「南天とシャモ」です。
敬愛する北斎とは色遣いも構図も全然違いますね。全体の色合いは合格なのですが
とても大切な顔が失敗。禿親父(明日は我が身?)を見るようでいささかいやですね。

刷り枚数105部、彫数6版、刷数12刷 結構大変でした。
12年前、24年前
の作品を一挙掲載しました。作風も刷り方も変わりましたね。

 

左 2005年 鷺舞   右 1993年 アザミと小鳥   H29.1.1

< 年賀状版画 2016 申>

 2016

あけましておめでとうございます 
昨年に引き続き懲りずに版画やってます。今年で4巡目に入りましたので、37年です。
今年の猿のモデルは、高村光雲(高村光太郎のお父様)の老猿です。木彫作品としては、
日本を代表する名作ですね。黒いところ暗いところの処理がいまいちでしたね。
「索」はこの老猿の表情から、自分が感じ取ったスピリットを一字に表現してみたものです。
少し字に迫力が無かったですね。2016の岩も色がちょっと派手でしたね。
刷り枚数70部、彫数4版、刷数7刷 昨年・一昨年からすると若干手抜きの感があります。
12年前、24年前、36年前(初年度)
の作品を一挙掲載と行きたいところですが
初年度の者は ちょっと出したくないので過去2作品を展示します。
今年の物と2004年物は外来廊下に本物が飾ってあるので、興味ある人は見に来て下さい。

2004   1992

左の親子猿が2004年版(12年前)、右の仔猿たちが1992年版(24年前)です。
2004年はともかく、1992年版は刷りが下手ですね、同じ彫りでも、今ならもう少し
見栄え良く刷ることができます。1992年版の版木を探し出して、バックにも色つけて
リメイクして2016年版作ってみるのもおもしろいかもしれません。

書評1「りんごかもしれない」

A  B  C

A.「りんごかもしれない」 ヨシタケシンスケ著 ブロンズ新社 2012
ヨシタケシンスケ
さんの初絵本にして、大傑作、絵本大賞獲得、発売から伝説化の凄い本です。
大人も子供もその発想のすごさに釘づけになります。もともと発想のすごさを売りにしている作家さん
ですから、当然なのですが、今までの有名作、たとえば「しかもふたがない」などをみるにつけ、
ひとつひとつはおもしろいのですが、ヨシタケさんの発想にビックリもするのですが、 なにせ
ばらばらの思いつきを断片のまま絵にしているのですから、あまりに統一感がない。
その点、「りんご・・」はりんごだけあって芯がある。テーマがあるので、非常についていきやすい。
「しかもふたがない」などはどっちに歩き出すのか、このドアの先がどこなのかわからないまま
ふりまわされるのでついていけない感があって、どうしても まあいいやの部分が生じてしまうのですが、
「りんご・・」は最後まで共有できるから、 ヨシタケさんの発想の大胆さ・おもしろさがダイレクトに
読み手に伝えられる。絵本として大切なのは、子供達がそれを読むと言うこと。かたや、グリムの
「あめふらし」
みたいなものも讃美しておきながら変なのですが、今の子供達に失われがちのもの
その一つはいろいろな視点でものがみれること、複数の思考ができること、 ヨシタケさんのすごさは
一言そこにつきます。「相手を思いやろう」とかいう道徳的な話の前に、複数の視点・複数の答えを
受け入れる能力が必用だと言うことを、これでもかというほどこの本は教えてくれます。子供たちの
教育にとってこれほど大事な教えはないのではないでしょうか。それをおもしろさの中から理屈ぬ きで
上手に引き出してくれる著者の能力に脱帽です。お読みでない方はぜひ、宝になります。誉めすぎ!

B. 「りんごです」 川端誠著 文化出版局 1984
 これが「リンゴかも・・」を作ったヒントになった作品ではないか(と私は勝手に思っています)
「りんごです」という繰り返しの文と共に、芯だったり、皮だったりの形を越えたリンゴが登場します。
姿形が違っても、貴方は貴方よとでも言わんげな作品。 「リンゴかも・・」と真逆のようであり、
実は、本質は共通したものをもっている様にも思えるのです。方や形違えど、やっぱりリンゴ、方や
見かけ同じでも中身は?? 並べて置いておくとおもしろい。その隣りに「リンゴ病かもしれない」
という名の佐野正著の医学系絵本があったりしたら、もっとおもしろいんじゃないかなと妄想。
全然話がちがうけど、NHKがやっている妄想料理の番組、あの発想もこれと近いものがありますね。
大好きで、げたげた面白がって見ています。人種や生活や環境が違うと考えつくものは、重ね重ねで
こんなに違う形を成すということを実践してくれます。色々な違いがあって、それを認めあったり、
笑い飛ばせる力を育てることが、戦争や紛争を解決する一番大切な知恵!ではないでしょうか。

C.「僕のにせものをつくるには」
 ヨシタケシンスケ著 ブロンズ新社 2013
 
この作品は「リンゴかも・・」ではなく、間違いなく「りんごです」のジャンルに属す作品です。
こんな所も僕、こんな性格も僕、こんな好みも僕、と自分探しをしながら僕の特徴をロボットに伝達して
いく主人公。ひとつのリンゴからいろいろ想像(妄想)する「りんごかも・・」の世界ではなく、同じ
ものが単純な構図・構成ではなく、見方によって色々な形に姿を変えるというテーマは「りんごです」
そのものです。こういう発想って、極めて持てない強くない男性観で、宝塚の男役やロッキーを讃美する
脳構造と対極に位置する 思考だと、私個人は思っております。この本も相当おもしろい。最後の「落ち」
、なかなかいい。「落ち」があることで、きりっとまとまっています。 「りんごかも・・」「落ち」は、
かなり感性に訴えるので、読みとれない(何も感じない)方が多数発生するように思われますが、
こちらは、コミカルなギャグで終わっている分、ストーリー的にヨシタケさん進化したのではないかしら?
絵本の書き方をマスターしたように思います。2冊揃えて書棚に置くことを薦めます。  H27.9.2記載

<年賀2015> 明けましておめでとうございます

 

今年の干支は未です。実は年賀状の版画刷 今回で36年3巡目を終える訳ですが、過去2回はヒツジは避けて来ました。
日本古来の動物では無いため、浮世絵には登場しないし、おまけに白でもくもくしていて・・・
白は版画では最も表現し難い色ですね。もともとの紙が白ですし・・・
バックは北斎の「山下白雨」通称「黒富士」です(参考図右)赤富士より立体感があって、個人的に
ぼくはこの絵が好きです。右下は稲妻で、佐野はそこに2015年の文字を隠してみました。
6版、12摺の力作です(自画自賛)。黄-金, 山吹-橙, 黄土-茶, 水-深青, 深緑, 赤-赤紫, 黒
富士の下部の赤黒い部分は絵が年賀状には重すぎるので抜きました。
北斎の版画と並べると拙さがでますが、これ以上細かくならないので御愛嬌ということで・・・
本物は待合の廊下で 1月中

 

<Halloween2014>

 

今年の干支は午でしたので、Halloweenも午で攻めてみました。
彫っている側から傷みだして、今年のカボチャは1wしか披露できませんでした。

<年賀状 木版画 > 26年.1月

 

2014年 午年 10刷          2013年 巳年 11刷

 

<外来小児科学会 優秀演題賞受賞> 24.8.25-26

「20011年夏に流行した手足口病に伴う爪の変形・剥離について」

当院看護師が発表した上記演題が、全70題中、優秀演題賞6題の中に
選ばれました。皆様からのアンケートのご協力をいただけた賜物です。
ここに、感謝の意を込めて、ご報告申し上げます。
写真左は発表したポスターの前で取った撮った記念写真、右は学会入口の看板前で撮ったものです。

 


<年賀状 木版画展 Vol.3> 24.1.4-1.31

 

今年の木版画展で 3年目になります。 今年で終了の予定でしたが、
別に全然公表でも何でもないのですが、もう少しあるので来年まで行います。
左と右では多少バージョンを変えて刷ってあるので、違いをお楽しみ下さい。
写真は今年の作品で、7版彫で、左が12刷 右が10刷でしょうか。違いは、
バックの月の色だけでなく、目の色、たてがみの色も違います。院内に飾って
ある作品は、このふたつともまた別のバージョンですが、分かったら天才です(大げさ)。
そのほか、去年のウサギ、12年前の「龍」と24年前の「龍」 、その他
新旧取り混ぜた未発表作品を6枚、合わせて10枚(10年分)飾ってあります。
昔に比べて刷りが進化したことが分かると思います。展示は終了しました。

<ジャック・オー・ランタン 2011> 23.11.4

昨年からカボチャを彫るというのを始めてみました。
彫ったお化けカボチャのことを、ジャックオーランタンというのですが、
カボチャは生き物なので 彫ると傷みが早く、長くて1w、短いと2-3日の寿命です。
寿命が短いというと、氷の彫刻と通じるところがありますね。
今年は「幽霊船」を彫ってみましたが如何でしょう。
軟らかく、水っぽく なかなか彫りにくい代物ですよ。一度おためし下さい。
昨年は中からライトアップできたのですが、今年は傷みが早く
ライトアップすらできませんでした。

<新しい美術作品の紹介> 23.7.20

オベロンの空を翔る樹 あさのたかを氏

受付西側の壁に「あさのたかを氏」に依頼して作っていただいた大きな作品
ひとつのガクに入った作品ではなく、
これからも増やしていける完成のない作品にして欲しいと依頼。
クリニックをやっている間 増えていくのをみんなに見守ってほしいです。
本当はもう少し低いところにつけてみんなに触って欲しかったのですが・・・
浅野さん なんか難しい題名をつけてくださったのですが、
毎年 外側に広がって行くのを楽しみにして下さい。

<歳時記 クリニックを取り巻く植物たち> 23.4.26

 
ハナミズキ                 モッコウバラ

ハナミズキ
モッコウバラが、今年は競うが如くきれいにたくさん花を付けてくれました。
隣り合う花が紅白で美しいコントラストを描いています。診察に訪れたついでにお庭にも
お立ち寄り下さい。 モッコウバラは香りも素晴らしいですよ。

  

左と中央は、私(院長)が個人的に大好きな花のひとつ「おだまき」を自宅で育てているものを
2鉢ほどクリニックに持ってきたものです。 左は日本産、中央の黄色は「西洋オダマキ」です。
しばらく咲いてくれると思いますので、みんなで鑑賞して下さい。
右写真は何でしょう?? 答えはブドウの葉が茎から芽を出している所です。ピンクの花の蕾のように
かわいらしいんで、ハナミズキの右側にそっと居ますので見つけてあげて下さい。

<歳時記 年賀状版画展 Vol.2> 23.1.6-2.1

 卯2011

今年で2回目の年賀状版画展です。昨年は寅2010と寅1998を中心に
9作品10点を展示しました。今年は23.1.6〜1.31まで、卯2011(写真)と
卯1999を中心に7作品8点を展示しました。
昨年同様だんだん細かなものが見えにくくなっているため、彫りは12年前の
ものと比べるとかなり大きくなっていますが、その分刷りでがんばって
みました。写真のものは5版7刷ですが、院内展示のものは、6版8刷です。

<歳時記 obake-pumpkin> 22.10.28

 

10月というと最近は日本でも随分とハロウィンが定着してきました。
しかしながら、いろいろなグッズは販売されるようになりましたが、
西洋のように、家々でお化けカボチャを買っていって
ジャックオーランタンを作ってみようという方はまだ稀の稀。
写真のようなスケールの大きなカボチャはまだまだ手に入りにくい
のが実状です。くりぬくのはむずかしいにしても、まずは本物の
お化けカボチャに触れて10月を味わってみて下さい。
今年はジャックオーランタンにもトライしてみようかな・・・
と言う事で写真左の右側のオレンジ大カボチャを彫って、中から
ライトを当てると写真右のようになりました。ちょっと恐すぎ。
これでは子供達が泣いてしまうかも・・・10/28から飾ってあるので
見に来てね!

<歳時記 トケイソウとセキレイ> 22.6.11

   
写真左;トケイソウ   写真右:ハクセキレイ

紫陽花の代わりにトケイソウを買ってきて置いてみましたが、待合室手洗い場の光度では開かないみたい。
一度開いたものも朝まで閉じてしまうらしく、そんなところもトケイソウの名にぴったりキャラ。
葉っぱのようなジミーなつぼみ(写真左の左の蕾)が、開いたらびっくり!のサプライズ花(写 真左の右の花)。
黄色い雄しべ?が文字盤、茶色の3本の雌しべ?が短針・長針・秒針と 花自らが作った造形のような花です。
ちょっと地味すぎる雑草のような葉っぱから、飛び出す花はすごいサプライズです。
ちなみにこの花は、すっぱーい果物・パッションフルーツの親戚です。

最近クリニックの芝生を我が縄張りかのように居着いているつがいの鳥があります。近づいてもさして
遠くに逃げないし、 でもカラスと違って可愛いので追っ払ったりしないで、見守ってあげて下さい。
これ、図鑑で調べたところ、ハクセキレイではないかと思われます。セグロセキレイにしては顔が白過ぎるし
ハクセキレイにしては背中が黒すぎる気がしますが、関東地方は、昔セグロ、今ハクセキレイが主流だそうで
多分ハクセキレイだと思います。クリニックに居着いてくれるのは、すごく嬉しいことなので、みなさんで
可愛がって下さい。 家のワンコは追っ払っていますが・・・

<歳時記 あじさい> 22.5.20

 
写真左:ガクアジサイ「城ヶ崎」   写 真右:「伊予獅子手まり」ピンク

紫陽花ファンとしては毎年この時期は楽しみの季節です。この頃の紫陽花の進化には目を見張る
ものが
あります。外国で洋紫陽花としてより華やかさを増すハイドランジア系、ガクがますます
派手になっていくガクアジサイ系、そして種類の豊富な和風のヤマアジサイ系と、
それぞれに分かれて、年毎に新鮮なタイプのものが登場しているのがわかります。
写真は今年手に入れたふたつの紫陽花、左は待合い室に飾ってあるガクアジサイ系の中でも
トップクラスの気品と豪華さで評判の「城ヶ崎」、進化のタネの中心に据えられている種です。
右は山紫陽花と洋紫陽花の和洋混血のような「伊予獅子手まり」、画面 ではそのサイズの
かわいらしさが伝わらないような、小粒で可愛い花(手まり)をつけます。

ちなみに右の「伊予獅子手まり」は、待合室に飾ってある「てまりてまり」とは全く別 物です。
一見似た雰囲気のピンクの手まり系ですが、花弁の形も全く違いますし、手まりのサイズも
伊予獅子手まりの方が3分の1ほどしかありません。「てまりてまり」は掛川原産で、今年のヒット
商品ですので、花屋さんで目にする機会が多いものです。こちらもまたかわいくて人気です。

クリニックの庭にも、クラシカルな青いガクアジサイが1本有りますが、今年はその隣りに、1本
彼女を添えてあげようかと考えています。楽しみにしていて下さい。

*年賀状版画展 22.1.10

本年から3年間にわたって、毎年1月に「佐野正 年賀状版画展」を企画します。
本年はその第1回目となります。写真は今年のトラ(写真右)とその12年前の
トラです。進化がない? はあ 視力は明らかに退化しておりまして、細かいものが
彫れません。これを彫るためだけに昨年末 ついに老眼鏡なるものを購入しました。
が、これを彫るために特化した老眼鏡なので、20cm下は恐ろしく見えるのですが
それ以外では全く使えない虫眼鏡です。なにはともあれ、そんな正月っぽい企画を
組んでみましたので、待ち時間に見てやって下さい。

*クリニックを飾る小物達:
   プリザーブドフラワーとオルゴール  21.10.30

 
左:プリザーブドフラワー    右:オルゴール

建物が大道具とすれば、これらの小物達は小道具にすぎないのですが、決して
しゃしゃり出すぎず、そこに携わる人の心を和ませたり、そっと語りかけたり、
心の襞に寄り添ってくれるとても大切な役目を引き受けてくれる名脇役だと思います。

プリザーブドフラワーはドライフラワーよりずっと生花の趣を残したいわゆる「保存花」、
生花の生々しさや、色合い、風味をそのまま味わえる良さが人気です。 教室に通 う
娘から定期的に新作が提供されます。こんな所からも四季の移ろいを感じていただければと思います。
オルゴールは小樽のオルゴール館からディスク型の高級品を仕入れてまいりました。
30分ごとに鳴る本物のオルゴールの響きをお楽しみ下さい。また。正面に立てば
ディスクの回るのも見ることができますので、子供達の目も楽しませてくれると思います。
ディスクも10数種類ありますので、気分で替えています。音色に和んでいただければ何よりです。

*歳事記 姫リンゴの花 2009.4.2

 
2月下旬に 買ってきてクリニックの玄関先に植えた姫リンゴの木に花が
咲きました。リンゴの皮の色に似た臼紅色のつぼみと淡い白の花びらが
なんともやさしく、柔らかな若葉ともども、見る者をほのぼのとさせてくれます。
秋になると実が生ってくれるとうれしいですね。実の生るのを皆様に見て
いただけるように、玄関脇に植えました。楽しみに待ちましょうね。
最近、若葉や木の芽や初々しい花が咲くのが嬉しく感じます。小さな生命が
育つことが、こんなにも見る者に元気と幸せを与えるのだということを
改めて思うこの頃です。これって年くったってことでしょうか??
小児科を選んで良かったという思いに通じるところでもあります。

 
*歳事記 年賀2009 
2009.1.1

 木版画2009

昨年は喪中にて2年ぶりの木版画を彫りました。6色刷りです。 
来年は過去の版画の展覧会を企画予定です 09.02.05記載

*歳事記 ヒマラヤイトスギ ブルーアイス

  

ご存じの方がどのくらいみえるか分かりませんが、以前クリニックの玄関右手には
クリスマスにツリーとして使える生きた樅の木が欲しかったので開院当初に植えた
のですが、残念ながら昨年虫に食われて枯れてしまいました。 同じ物を植えても
同じ運命になる可能性が高いとのことで、最近のクリスマスツリーとして脚光を
浴びているヒマラヤイトスギ Blue Ice を植えてみました。葉の色がとても素敵で
育つのが楽しみです。でもやっぱり杉ですね。 しっかり花粉がついていますよ。
クリニックに寄った日は花粉症がひどいなんてことになると問題ですね。
                               08.3.10


ある日の出来事 アンジュール

 

以前、絵本コーナーで紹介した本だが、今日は特別にこの欄で取り上げてみたい。
アンジュールという絵本、字がない絵本である。ある日それまで飼われていた一匹の犬が
突然捨てられる。飼い主達は車で去っていく。それを猛然と追いかける犬。そして
諦める・・・そんなシーンで始まるある犬の1日。題名のアンジュールというのは仏語
で、英語なら One day 「ある日」という意味である。私はこれまで、その題名に
しっくり来ていたわけではなかった。

が・・「ある日」大谷の畑の中の道で信号待ちをしていた自分の車の前を、一台の
軽自動車が通過・・・とその後を一匹の小犬が猛然と追いかけていくではないか。
危ない・・・そのなりふり構わない必死の追跡ぶりに、交通事故を起こしかねない
切迫感を抱いたのは私だけではなかった。犬の形相までは見えなかったが、私の
確認しただけでも100数十メートルにわたって、普通に走る車の後を追いかける
そのスピードと必死さはただごとではなかった。犬のサイズはトイプードルの少し
大きめぐらいな感じで、5kgもない小型犬である。いくら軽とはいえ、自動車は
40km/hr 近くは出ていた訳で、その速度は100mランナーを凌駕することになる。
車はその犬の存在に気づかぬのか、ふりをしてか分からぬが、その様はアンジュール
そのものであった。 私はそのままにしてはいられず、その交差点を左折して車と
犬を追った。私の左折する前に、軽の後を走っていた車が合図したらしく、左折後
100数十m先のところで、軽のドアは開かれ、追いかけた犬はそのドライバーの
腕の中に居た。私の前の車のドライバーと何かしら話をしていたのを横目に私は
少し安堵した気持ちを抱き、その場を去った。ことの真相は分からない。

でも犬はこんなに速く走れるんだという驚きとその必死さは網膜に焼き付いた。
このエピソードを何か文字にしたい願望にかられ、書き始めて、さて浮かんだ
題名は「ある日の出来事!」これは偶然ではない。 作者バンサンも同様の光景を
ある日経験したに違いない。そしてそこから創作を膨らめて作品になった。
だからアンジュール、考えすぎであろうか? 答えを聞くことはすでにできない。
                           08.01.27記

*歳事記 ハナミズキ

桜が終わると、フジ、さつき、ハナミズキと一斉に花が咲き出します。
ハナミズキは今日本の街路樹を彩る花として定着した感があり、ここに
とりたてて出すものでも無いかもしれませんが、開院時に好きな植栽として
植えたにもかかわらず、毎年花を持たず、ずーーっと危惧しておりました。
それが今年はこんなにたくさんの花をつけてくれたので個人的に大感激して
います。入口手前に咲いていますので、気にしてあげて下さい。  
                           H19.4.29記

*歳事記 受付の四季の野花レリーフ その1

 1-2月 カタクリ

あさのたかを氏のレリーフ(木壁画と呼ぶらしい)から、四季折々の
野に咲く草木を2ヶ月毎に受付に設置する企画を始めました。
日本人らしく、四季の変化を感じながら暮らす生き方を大切にして
いきたいと思うところから、受付にも四季の変化を表現できるものを
と、私が浅野氏に特注したものです。しばらく2月毎にかわる花々を
愉しみにして下さい。    07.2.25

*歳事記 年賀2007 2007.1.1

 木版画2007

毎年 年賀状を木版で作製していますので、ご紹介します。
今年は4版・9刷(9色)です。干支のイノシシを題材にしました。
毎年彫るのはともかく、刷るのが厭で、12月は苦渋の月と化すのですが・・
265枚刷って、没(失敗)は3-4枚なので、成功率はまずまずでした。
昔、1/3くらい失敗していたのに比べると、ずいぶん向上したものです。
12月に開業した4年前に一度だけ作製しなかった年が有りますが、
2周り前の申から開始したので、今年は28年目(27作目)になります。
来年くらいには、過去のものも併せて待合室に展示する予定です。

Boar または Wild Boar というのはイノシシのこと、Hog というのは
「ブタ」そのものというよりも「ブタ野郎」というような揶揄した意味です。
「野生のイノシシであれ! さもなくばブタ野郎になってもいいか?」
というようなニュアンスでしょうか。
メタボにならないように、鍛えねばいけません・・・という自らに課した
今年の目標みたいなものです。

*注目 その13 モニター *06.7.12 記載

 モニター・耳鏡・人体模型

これなんでしょう。診療室の机の上にあるこれ、なんでしょう。モニター上に
診療中の子供の顔がうつっています。これには子供達大喜び。みんな自分が大好き
なんですよ。診療そっちのけでこれで遊んでいる子もいますし、消えていると「つけろ」
と催促する子もいます。「ところでなんのためにあるんですか?」その様子を満足げに
見ている院長をよそに、母は疑問を呈します。

実はこれ、画面モニター下にある耳鏡とセットで鼓膜を患者さん本人またはお母様に
見ていただくセットなのです。「鼓膜赤いです」と言うより、見て貰う方がわかるでしょ。
一緒に見て感じて貰う、そういう医療がしたくて購入しました。
咽もみることができますが、咽は直接見て貰う方が手っ取り早いですね。

でも子供達の喜ぶ様子を見ていると、耳の中なんてどっちでもよくなっちゃうんですね。
診療室でリラックスさせる道具として、今日も活躍中です。
なんだかなー 

右隣りの人体模型はモニターとはなんら関係有りませんが、これも見て理解してもらう
ための院長お気に入りグッズです。これに触ったやつは、帰りに後ろをついてくるぞ〜と
脅して遊んでいます。

*注目 その12 名札 *06.3.13 記載

職員に名札をつける(今回は写真はありません)

 どこでもやられていることではありますが、当院で名札をつけるように
なったのは、今年の1月からです。個人の名前を覚えて貰い、患者様との
連携をより密なものにしていこうという意味と、責任のある言動をする
礎になるであろうという2つの考えに基づくものです。
 いいにつけ悪いにつけ、個体識別をきちんとしていただき、自らを

評価の眼下に晒すことは、サービスの向上に直結するものと考えています。
 ひとりひとりが皆様に直接アピールできたら、より良い医院に変わって
行くだろうと信じています。
 

*注目 その11 マスク *06.2.15 記載

マスクの無料提供(今回は写真はありません)

12月末から流行りだしたインフルエンザの流行は2月に入ってから徐々に
減少してきましたが、インフルエンザの多い時期に我々スタッフが最も
頭を痛めるのが待合室での相互感染です。隔離室はわずかにしかなく、
とても混雑したときのインフルエンザ集団を裁ききれるものではありません。

そこでマスクの登場です。もともとインフルエンザは飛沫感染という
近くの人から呼気中のウイルスを介して伝染するタイプですが、マスクを
する事でかなり伝染率を抑えられるのならば、ありがたいことです。
購入して貰うことも可能ですが、拒否されても困るので、太っ腹で
無料配布しています。

*注目 その10 年賀状 *06.1.4 記載

 木版画2006

 明けましておめでとうございます。私(佐野)は毎年多色刷りの版画を
制作しているのですが、今年は犬年なので、我らがリク君(右パピヨン6歳♂)
とヒナちゃん(左パピヨン3歳♀) を彫らねばと思いつつ、本物はけっこう
難しいんですね。かなりの難産で、結局第一次完成が12/28(上記写真)、
手直し入れて最終完成したのが12/31と相変わらず遅い仕上がり!
でも6版彫-9色刷なので大変さをご理解下さい。
今年は怠慢にも、刷ったのは40枚ほど、残りは本物ワンコどもの写真を
220枚ほど使用しました。いつも250枚全部刷っていたので今年はずいぶん
楽をしてしまいました。 彫るのは6版でも刷るのは250x9ですから
計2250刷になりますか? これは芸術でなく労働です。まめができます。
でも開業した年を除いて25年続けています(私の先輩で、48年続けられた
方がいましたが、今年からリタイア宣言の賀状をもらいました 残念です)

去年のものは、ここに注目のバックナンバーに「鳥」が在りますので、
興味のある方は そちらもご覧になって下さい。

 

*注目 その10 ガーデニング *H17.7.2 記載

Lobelia(ロベリア)

 芝生は院長がカット&雑草取りを主に行っていますが、 ガーデニングの能力は
全くないので、花育て能力のある事務員を採用して一挙両得を狙おうとたくらみ
ましたが、花育てにたけた事務員なんていう募集要項にはない能力は期待するだけ
無理で、現在は「グリーンサム」さんに一括お願いしています。いつも素敵にして
いますねなんて来院したお母様方に言われるのは(自分がやっているわけでは
ないのに)嬉しい限りです。花を咲かせる能力ってのは誰にでも有るわけではなく、
これも一種の才能だなあって思いますね。

 写真は自分の大好きな花のひとつ、ロベリアです。春につける目の覚めるような
青い花の色がなんとも神秘的で惹かれてしまいます。
こうやってみると自分は青い花が好きなんだということがわかりました。
クレマチスにしても、紫陽花にしても、アネモネ、オダマキなど・・・
そのなかでもこのロベリアの青はひときわ美しく魅了します。

酉年に寄せて
今年の年賀状の木版画は酉年にちなんで鷺の舞をテーマにしてみました.


クリニックに通勤の途上, 
大谷の畑にときおり鷺が舞い降りてきます.
その非日常的な美しさに,思わずはっとさせられます. 
鷺に限らず,野生の大きな鳥が舞い降りてくる姿は,今自分がして
いることを一瞬忘れてしまうほど, 心ときめく何かを持っています.
こんな自然が残っていることはありがたいと思う一時でもあります.

フランスはアルサス地方に,ストラスブールという小さな町があり,
その郊外には今でも野生のコウノトリが生息しているというので
立ち寄ってみました.
コウノトリというのはかなり大きな鳥で,民家の屋根の上にも絵本に
出てくるまんまのような大きな巣を作るのです.
屋根にはじゃまだと思う程の大きな巣ですが, こんな可愛いものなら
あっても許せちゃうかもしれませんね.
このような身近な存在ならば「コウノトリが赤ちゃんを運んでくる」
と言う逸話が生まれてくることも頷けます.

Pサイモンが唱うアンデスの歌「コンドルは飛んでいく」では,
「カタツムリになるより雀の方がいい,大地に縛られることなく,
大空を自由に飛び回りたい」と唱われています.
人はみな大地に拘束され, それで飯を食って生きてきました.
でもいつか,あの鳥のようにこの大地を離れて飛翔してみたい.
空を飛ぶ鳥は太古からの人間の夢の象徴でもあったのです.

土地と柵の中で生活しながら,ひとは昔から鳥になりたくても
なれなかったのです. だからこそ,鳥にあこがれを抱き,
鳥を見るとそこに惹かれるものを感じるのではないでしょうか.
鷺にはっとさせられるのも,その美しさのみならず,そういう
歴史的に引きずった人間の思いの一端なのかもしれません.

*注目 その9 樅の木


すこしぼけた写真でごめんなさい 今回は当院の玄関前に植えてある
樅の木です.毎年クリスマスになると登場するこの木ですが,
せっかくなら生きている木で! と思い,開院と同時に植えてもらいました
どんどん大きくなるとのことで,20年後にはどうなることでしょうか?
今年の電飾も些細なものですが,少しずつ大きくなる樅の木を
楽しみにして下さい.
いずれは派手な飾り付けにもトライしてみたいものです.

*注目 その8  芝生

ご来院の皆様はご存じと思いますが,クリニックの周りは芝生を敷き詰めて
あります.けっこう管理が大変ではありますが,芝生を刈ったり,雑草を
とったり,院長自ら手入れにいそしんでいます.
そして最近やっときれいに生え揃いました!
開院まえから「手入れ大変だよー 」と脅かされ,駐車場減るから反対と
言われても,めげずに希望した都合上,「管理は僕がするから」ってことに
なってしまったわけです.でもいいでしょ,がんばって綺麗にしているし.
転がっても痛くないし,昼寝しても気持ち良さそうだし,目には優しいし・・・
みなさん,ころがってっていいですよ.          

 

注目 その7 TV,ビデオがない

  今回も写真はございません。

  テレビやビデオを安易に流しっぱなしにしていませんか?
 最近,小児科学会でもこの問題を大きく取り上げてきています.
 すなわち,テレビは子供を育てない ということです.我々は開設当初から
 テレビを置くことの是非について検討を行い.置かない方針を決定しました.
 テレビが無いことで,親子の向き合う時間が増えれば,それにこしたことは
 ありません.ぜひいっしょに絵本を読んでいただければと思っています.

 

*注目 その6 診察前に様子を聞きに行く看護師

  今回も写真はございません。

  前回の受付同様、診察前の時間に看護師が患者様のお具合を聞きに
 回っています。その状態によっては重症の方(嘔吐のひどい方や喘息発作が出て
 呼吸が苦しい方など) を早期にピックアップし、早い順番で診察・治療させて
 いただいています。また、事前に状況をキャッチすることにより必要な検査(検尿等)
 を先に行ったり、医師の診察時間の多くををカルテ記載に費やすことから免れ、患者様
 とのお話に十分な時間がとれるためにも貢献しています。 また「みんなで患者様の
 治療の後押しをする」という院長の理念から、看護師も患者様のからだの状態を
 いっしょに理解しておくのには必要なことだと思っています。


注目 その5 カウンターの外に出向く受付スタッフ

  今回は写真はございません。

  院長の当初からのねらいは、受付スタッフはカウンターの中にばかりいるな!・・でした
  当初の設計段階でカウンターの一部を撥扉にしようかなと計画したのですが、子供達や
  泥棒さんをカウンター内に招き入れるようなものだからとみなさんに反対されました。
  それなら、ということで受付スタッフの一人をカウンターの外に配置して、おみえになった
  患者様家族の痒いところに手の届くケアを、複数のお子様をお連れになったお母様への
  サポートを、直接お子様とコミュニケーションをとる場を作ろう! と考えました。

  カウンター内で普通の受付のイメージを持っていたスタッフは院長の発想に当初戸惑いを
  覚え、何をしたらいいのか分からなかったようですが、しだいに慣れ、自然に言葉や手が
  出るようになって来ました。建物やインテリアが揃っていても、人が人をもてなして初めて
  血の通ったものとなるので、今後とも人間の手によるもてなしを一番大切にしていきたいと
  思っています。

 

注目 その4 点滴スタイルの密かな革命 

    

  これはお休みの部屋(点滴&処置室)にあるリクライニングチェアーです.どこの家具店にも
 置いてあるふつうの品ですが,ポイントはこれを小児科の診療所の点滴用に採用するところに
 新しさがあります .以前から点滴は医療用のベッドで・・という固定観念が強く,でも実際,
  ベッドに寝る人ばかりではなく,座っている方も多くみかけます.小さい子は横になるより
 お母様に抱っこされていることが多いですし,喘息発作の方も寝ると苦しいので,起座位 が
 好まれます.実際使ってみると,半数はベッドよりチェアーの方がいい場合が半数以上あります.
 そこで当院では,当初予定のベッド4を辞め,ベッド2+チェアー2+ベビーベッド1にしました.
 けっこう評判が良く,参考にされていく同業者(医師)もみえます.

 

*注目 その3 こだわりの「柔らかい床」

  

   土足でいいんですか?と聞かれることがしばしばあります.きれいだからとか,柄とか
  そういう問題ではなく,土足用の床と上履き用の床とは根本的に構造が違うんですね.
  そして,うちの床は 上履き用の床構造に近いんです.ふつう土足用床はコンクリート
  直うちで硬いんですね,上履き用だと間にいろいろのものが入るので,地面より
  高くなってしまうんです.子供がソファーから落ちた時にコンクリートでは頭の骨が
  心配ですね.土足でも硬いのはダメ,できるだけ低く,できるだけ柔らかくという事で
  できあがったのが今使用している床です. お金かけても子供達の安全にはかえられない
  と思っています. 気づいて下さったらありがたいです.

 

*注目 その2 300cm 

    

  300cm・・・・これは当院待合室(写真左)の天井の高さです.
  同じ構造に見える待合室(写真左)と点滴室「お休みの部屋」(写真右)ですが、実は天井の高さが50cmも
  異なります.それは受け付けの吹き抜けとの差が少ないようにと、天井にオシャレな間接光を入れてみたかった
  からです.天井の間接光は調光も可能でとてもいい雰囲気をかもし出してくれます.ついでにシャンデリアと
  カフェカーテン&ロールスクリーンもあっているでしょ.

 

*注目 その1 270cm

   

  270cm・・・・これは当クリニックの駐車場の幅です.
   写真手前が当院の駐車場,向こう側が隣のプールの駐車場です.比べてみて下さい.
   普通の駐車場は狭くて230cm,広い所で 250cm です.プールの駐車場も 250cm と決して
   狭くはありません.少しでも楽に停めていただくよう,出入りが楽なように,台数を減らしても
   使い勝手のいい駐車場にしたいとのこだわりで作りました.注目してみて下さい.