・C622京都鉄道博物館仕様

 C622は現在、京都鉄道博物館に動態保存されています。昭和23年に製造され、東海道本線では華々しく活躍後、晩年は北海道函館本線で、急行「ていね」「ニセコ」を重連で牽引したことで有名です。昭和47年には梅小路蒸気機関車館(現京都鉄道博物館)に動態保存され、現在に至ります。
 モデルにはカトー製(リニューアル)をベースに、やえもんデザインや自作パーツを用いて、現在の京都鉄道博物館仕様にディテールアップしています。今回はなるべくモールドを生かす形で製作しました。ホビーセンターカトー京都店から発売された梅小路仕様とは異なります。

本機の梅小路への保存が決定してから、小樽築港機関区で装飾が施され、
デフレクターの淵に真鍮の帯が貼られたのですが、現在では黒く塗り潰されています。
東海道時代の名残であるステンレス製の手摺も黒く塗り潰され、複雑な気分です。

煙突には回転式火の粉止めが撤去され、それに伴い火の粉止めへの給油管も取り外されています。
空気作用管も現役時代よりも前側まで延びています。

空気作用管は、途中の膨らみ部分が無くなり、ストレートになっています。

キャブのバタフライスクリーン、蒸気暖房管、空気分配弁カバーも撤去されています。
東海道時代のステンレスの磨き出しだったキャブドア前の手摺も、黒く塗り潰されています。

キャブ屋根の信号炎管も取り外されています。
写真ではよく判りませんが、散水管も撤去されています。

副灯の移設、ナンバープレート上部の標識灯掛けの撤去、煙室上部のステンレス製の手摺の黒色化、
煙室扉ハンドルの交換、給水温め器カバー部分の標識灯の撤去、ヘッドマーク掛けの設置、
エアホースの耐寒型から標準型への交換等の改造を受けています。

耐寒用の逆止弁カバーは取り外されていますが、給油管カバーは取り付けられたままで、統一性がありません。

煙室上部の配管は、ほぼ現役時代そのままです。
唯一の違いは、タービン発電機排気管が真上を向いていることです。

非公式側のタブレットキャッチャーは取り外されています。
梯子も普通の形に交換されています。
重油タンクがないので、テンダー前妻非公式側にあった送油管も撤去されています。

増炭板、重油タンクが撤去され、現役時代を見慣れていると、少々寂しい出立ちです。

それ以外にも溢水管の設置、炭庫部分の少量化等、改造(改悪?)が行われています。
もう本線走行は不可能と言ってもいいかもしれません。
模型はバリバリ走ってもらいますが。

テンダー後妻の標識灯、蒸気暖房用ホースも勿論撤去され、非公式側上部にあった四角い穴は埋められています。
溢水管が目立ちます。

現役時代(旧製品)との並び
こうして見ると、差(大きさも、ですが・・・)が判りやすいです。
前端梁のスノープロウ設置時に開けられた穴も、全て埋められています。

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