今回のレギオンで追加された能力は3つ。「挑発/Provoke」「増幅/Amplify」「二段攻撃/Double Strike」である。それぞれのメカニズムはそれほど複雑ではないが、誤解を招きやすい点もあるのでその点について解説。
・二段攻撃/Double Strike
二段攻撃/Double Strikeは、戦闘ダメージ割り振り時が2回ある能力である。すなわち、第1戦闘ダメージ・ステップと第2戦闘ダメージ・ステップの2回にわたって戦闘ダメージを与える事の出来る能力である。
注意)
第1戦闘ダメージ・ステップ→これまでは、先制攻撃の能力を持つクリーチャーのみが戦闘ダメージを与えていた。これからは、先制攻撃と二段攻撃を持つクリーチャーが戦闘ダメージを与えることになる。第2戦闘ダメージ・ステップ→これまでは、通常のクリーチャーが戦闘ダメージを与えていた。これからは、通常のクリーチャーと二段攻撃を持つクリーチャーが戦闘ダメージを与える事になる。
・増幅/Amplify
増幅の能力によって、手札からカードを公開し、カウンターをそのクリーチャーに載せる行為はスタックを使わない。「場に出るに際し」この処理を行う。
・挑発/Provoke
プレリリーストーナメントで一番多かったのがこの挑発関連の質問であった。挑発の能力の使用のタイミングであるが、これは全ての攻撃クリーチャーを指定した後に使用する。よく、挑発付きのクリーチャーを攻撃クリーチャーに指定して、挑発能力を処理、そして他のクリーチャーを攻撃クリーチャーとして追加宣言している光景を見かけたが、それは誤りである。正確には以下の通りとなる。
- 全ての攻撃クリーチャーを指定。
- もし、挑発能力付きのクリーチャーが攻撃クリーチャーに含まれていたならば挑発が誘発。
- 挑発がスタックに乗る。この時、対象として防御プレイヤーがコントロールしているクリーチャー1体を指定する。
- 挑発の解決時に、あなたが希望するのであれば、そのクリーチャーをアンタップし、その指定されたクリーチャーは、ブロッククリーチャー指定時に、その攻撃クリーチャーを出来る限りブロックさせることが出来る。
ここで、ポイントは、挑発能力を使う事を望まなくても対象を選ぶ必要があるという点、ブロック強制させるか否かの判断は能力の解決時、そして、実際にブロックを強制させるのはブロッククリーチャー指定時と時間差がある点である。
だから、挑発されてアンタップしたクリーチャーをブロッククリーチャー指定時までにタップしてしまえば、ブロックをしたくても出来なくなるし、そもそもブロックする為にコストが必要となるのであれば、そのコストを支払わないとすれば、ブロックする必要がないのである。例えば、システムクリーチャーである《火花鍛冶/Sparksmith(ON)》が召還酔いから解けている状態であるのであれば、挑発してブロック強制となっても、ブロック前にSparksmithの能力を使ってタップしてしまえばブロックはできなくなってしまうし、鞭草の絡め手/Whipgrass Entanglerの能力で攻撃やブロックに参加する為のコストを支払う必要がある状態にしてしまい「コスト払わない」としてしまえば、やはりブロックをしなくてすむのである。