グラン・トリノ Gran Torino | |
偏屈な老白人の魂の邂逅。シンプルな筋立てに驚きはなく、ご都合主義も垣間見えるほどだが、「ミリオンダラー〜」より心浸る。銃を捨てるC.イーストウッドの圧倒的存在感、その周りを固めるキャストもピタリとハマる。 |
スラムドッグ$ミリオネア Slumdog Millionaire | |
筋をチラリと読んだだけで興味。謎解きを楽しむつもりが、インドスラム社会の悲惨さにおののき、過酷さに目を背けたくなる。だが気付けば、主人公の輝く双眸に限りない自信を見るのだ。賞金などどうでも良い。 |
ターミネーター4 Terminator Salvation | |
シリーズのファンであれば感涙モノのオマージュの嵐。灰色の未来世界を舞台にゲリラ戦を描く本作は、別作品として楽しむのも良し。しかし他作で既視感のあるメカや脅威はどこか退屈なのだ。 |
チェ・28歳の革命 Che: Part One | |
B.デルトロの渾身の演技は素晴らしいが、今一つ訴えるものがない。革命家の内面を描きたい、背景も説明したい、戦争アクションも取り入れたい、その結果全てを満足できずただ尺が伸びている、とは言い過ぎか。 |
パンズ・ラビリンス Pan's Labyrinth | |
DVDにて見。少女の思い描くファンタジーを現実の底辺との対比で見せる手法はあまりにも濃厚。奇怪な盲目の食人鬼の貪欲さと、現実の権力をもつ者の残忍さ。どちらにも震えて今宵は眠れぬ。 |
レッドクリフ part1 Red Cliff: Part I | |
良い意味で金がかかっている映画。やはり剣劇は、東洋物の方が我々の腑に落ちるのだ。マニアには一言あるだろうが、膨大な登場人物の顔出しだけとならぬよう、キレ良くまとめ上げた演出は巧みである。 |
レッドクリフ part2 Red Cliff: Part II | |
会戦前夜の駆け引きは、史実を知っていても映画として中々面白い。さすがは巧者J.ウー。コトが始まってからは、集団戦争+爆破爆破の連続。いくら火計とは云え、ちょっと飽きる。これもまたJ.ウー。 |