- 200705-

- 05月01日 -
早いもので、既に5月に突入ですね。こんばんは、しょうです。4月から新たな環境に身を置かれた方々も、既に一月が経過したわけでありまして。慣れない環境においての一月という期間は、実に悠久の時を巡るが如く錯覚するわけで。斯く言う私でさえも、やはり同じような覚えがあります。小憎たらしい先輩から頭ごなしに命令をされたり、社会人と学生との心構えの違いを刻々と語られたり、「社会勉強」という名の雑用を押し付けられたり、小憎たらしい先輩から頭ごなしに命令をされたり(2回目)と、今思い出しても身震いのする程の毎日でありました。

しかし、ふと今の私の現状を顧みると、どういうことでしょう。取り立てて、当時の新卒の時との変化がないではないではありませんか。強いて言えば、「小憎らしい先輩」が、「凄く憎らしい」に変化した程度。マイナス方向にシフトしている分、以前よりも状況は悪くなっております。

「このままではいけない!イジメ、格好悪い!」と思い立った私は、その先輩の眼前に立ちはだかり、開口一番「先輩!」と怒気を含む声で言いました。すると相手は『何か用か?』、それはあたかも、丑三つ時に草葉の陰より聞こえるが如く、芯に響くような声で返してきます。内心の私の心中といったら、それはもう、心の臓が今にも口から飛び出すかのような、其れ程の極度の緊張状態にあったわけです。

返す刀でこう言ってやりましたよ。

「今日のネクタイ、洒落てますね!お似合いですよ!」

私は、ひたむきに、ただ真っ直ぐに、「サラリーマン道」を邁進しております。さようなら。


- 05月05日 -
ふと世の中を見渡せば、俗に言う「ゴールデンウィーク」真っ只中にありまして。斯く言う私も、何とか3・5連休を勝ち得(3日は午前中出勤でした)、なかなか幸先の良いスタートを切っております。あ、こんばんは、しょうです。

しかし、げに恐ろしきは人の群れ。恥ずかしながら、原宿という場所にて勤務をしているがため、それはもう凄い有様。どこに潜んでいたのかと疑うばかりの光景に、東京は遥か西方に住まう私としては動悸、息切れ、果ては頭痛と吐き気を催す始末(最後の2つは前日の晩の酒のせい)。表参道を歩く人の群れの顔は一様に涼しげで、『今日を精一杯楽しもう!』みたいな、そんな雰囲気なわけでありまして。

そりゃあね、私と言えども人の子でありますから、その気持ちを全て否定する気はサラサラありません。むしろ、そういうイベントは盛り上がってしまう性質であったりします。しかしながら、原宿駅から出てくる人の波といったら、それはもう、蟻の巣から好物である甘い物を目掛けて一直線に向かってくる蟻さながらなわけであります。

もうね、自分が大きな巨人になって、親指でプチプチと潰したい。なんだったら、人差し指を使っても良いくらいの覚悟なわけで。その思いが天に通じたのか、眩い光が私を包み込みます。「わあ、体がムズムズする・・・!」

光が収まるのを待ち、満を持して目を開けると、なんと、巨躯を手に入れるはずの私の体は、先ほど私が申し上げていたような、蟻のようなサイズに早変わり。「食費がかからなくて便利かも!」なんて、思いを持ったのも束の間、続々と表参道を歩み続ける人々の足という足に踏まれ、私はその尊い命の終焉を迎えたのでありました。

「げに恐ろしきは人の群れ…」私の死に際の言葉です。さようなら。


- 05月07日 -
連休も敢え無く終了してしまいました。何とも言えない寂しさが私を包み込んでおりますが、皆様、如何お過ごしでしょうか?しょうです、こんばんは。

私、本日はひよこの雌雄判別作業に一日を費やしておりました。この作業、慣れるとなかなか楽しいもんで、今では目で確認する前に手が動いていくようになりました。これも日頃の鍛錬の賜物と言えることでしょう。

これは、たまたま私のことではありますが、人間こういうことは、ままあるようで。考えて行動していたら間に合わないことがしばしばあるように感じます。言うなれば、「見る前に跳べ」という言葉さながら、熟考するよりも、機先を制する者が戦場を制すわけであります。

何が言いたいかと言いますと、ここにある、機先を制した結果、勢いだけで買ってしまった世間一般で言うところの『ゴミ』の類をどうするか。今、私の大きな感心事であります。さようなら。


- 05月08日 -
こうして頻繁に更新するようになると、今までの更新休止状態は何だったのかと、疑いたくなりますよね。こんばんは、しょうですけれども。まあ、要はあれですよ、SABORIですよ、サボリ。夏休みの宿題は最終日にやるタイプの人間ですから。

さて、ゴールデンウィークも終わり、本日から通常業務と相成ったわけでありますけれども。出社してみますと、書類の山なわけですよ。よく漫画とかで見るような、少し触れただけで雪崩が起きてしまいそうな程の。私、こう見えて一応はエンターテイナーの端くれでありますから、こういったお祭りごとには目が無いわけで。

ジェンガってご存知ですか?あの積み木みたいなのを下から順に抜いていって、乗せていく作業。あれを書類で実践したら、どんなに素晴らしいだろうと思いまして。見渡すと、戦場さながらの多忙を極めている人々を尻目に「一人ジェンガ」。

慎重に第一手目を見極めようとしておると、私の目の前の電話が鳴ります。

当然無視であります。

先輩社員から呼ばれます。

当然無視であります。

部長から呼ばれます。

ダッシュで駆けつけます。

そうこうしている内に、幾重にも張り巡らされた、巧妙な謎(ジェンガ)から、一筋の光が見えます。「こ、これやー!」勢いよくその一枚を引っ張った、その刹那。

バサー!グシャー!ゴロゴロゴロ!バシャーン!

見事なまでに崩れ落ちる書類の山。正に雪崩。周りの注目を浴びつつも、私の選択した行動は、床に散乱した書類を拾い上げ、そのままゴミ箱に叩き込むことでありました。日々、こんなことばかりしております。さようなら。


- 05月16日 -
先日のことです。あ、挨拶が遅れました。こんばんは、しょうです。ええと、何でしたっけ?そうそう、先日のことです。通勤電車に乗っておりまして、私の乗っている電車と言えば、東京都を横断する、かの有名な電車でありまして。そりゃあ、朝の通勤時における乗降客の多さと言ったら無いわけですよ。

電車に押し込められると、まあ、毎度のことなので、それは慣れたんですけれども、隣の人の距離が物凄く近いわけであります。「近い」というか、密着レベルなので何とも表現しがたいわけですが。その日は、隣にオバさんが立っておりまして。このオバさん、化粧が濃い上に、香水の匂いがキツいんですよ。まあ、そういった類の人は比較的おりますものでありますから、私も苦悶の表情を浮かべつつも堪えていたわけであります。

カーブに差し掛かり、車体が揺れ動くその中で、私の目はオバさんへと自然に移りました。オバさんの左胸元、若干下方にブローチがあしらわれております。「オバちゃんなりのお洒落ってやつね、けど、いまどきブローチってのもね」ってな具合に思っておりましたところ、ブローチが動くではありませんか。

何のことは無い、巨大な蛾が張り付いていたのでありました。私と言えば、オバちゃんにその驚愕の事実を伝える勇気もなく、そ知らぬ顔で、満員電車の中を、無理矢理違う場所へと移動するより他にありませんでした。『真実とは奇なり。』、巧い事言ったものです。さようなら。


- 05月23日 -
ふと気付くと、辺りを壁に囲まれていた。「壁に囲まれていた」という表現は少々違う、窓もない部屋に閉じ込められている感じだ。「どうしてこんな所に・・・?」と思い出そうとするも、どうも後頭部辺りの痛みが酷く、どうにも集中できない。殴られたのであろうか。

暫くして、ふと息苦しさを感じた。そういえば、この部屋には通気口のような物が見当たらない。焦れば焦る程、呼吸が荒くなり、苦しくなる。「このまま窒息してしまうのか・・・?」何とか立ち上がり、辺りを力任せに蹴り付ける。ゴン。どうにも鈍い音が鳴る。蹴破れそうにもないようだ。絶望感がジンワリと体を包み込む。

「誰かー!助けてくださーい!」窒息覚悟で、幾度と無く大きな声を出すも、まるで暗闇に光が吸い込まれていくかのように、音が静寂に溶け込んでいく。徐々に視界が鈍ってくる。「何でこんなことに・・・」薄れていく景色の中、纏まらない思考が交錯しつつ、瞼が落ちてきた。「これで終わりなのか・・・な、なんで・・・」

ゆっくりと瞼を開く。「ゆ、夢だったのか・・・?」辺りを見渡すと、そこは四方が壁に囲まれた部屋だった。夢は、二度と覚めない。さようなら。

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