- 200408-


- 08月02日 -
久々の更新に関わらず、謝罪の言葉から始まってしまいますけれども、更新の間が空いてしまい、申し訳ありませんでした。正直、更新の時間を割くことなど、何の造作もないことのように感じますけれども、その実なかなか思うようにいきません、パソコンを立ち上げる時間さえ、割くことに若干の抵抗を感じます。職場でひたすらにパソコンの画面を見ている反動なのでしょうか。

何はともあれ、最近の僕と言えば、職に追われている毎日でありまして。勿論、以前からもその状況にあるわけではありますが、以前とはまた少々異なりまして。職場の雰囲気に慣れたことに加え、徐々にではありますが、業務の任される割合が増えてきているわけであります。精神的疲労は若干ずつではありますが、緩和され、現在の疲労は専ら肉体的に尽きます。

そうは言いつつも、僕の精神的な旅行は日々休まるところを知らず、日々あらゆるところを漂っておりまして。その旅を書き記す作業であるところの更新を、今後頻度を上げて頑張っていこうと思う次第であります。なんだか報告的な更新になってしまいましたが、今日はこの辺で。さようなら。


- 08月03日 -
『壁に耳あり、障子に目あり』などという言葉がありますが、水木しげる先生よろしく、現実に僕の部屋がその状況にあるんです。壁一面に耳、障子一面に目。まあ、それはそれで楽しいのですけれども、やはり、誰のものとも知れない耳と目ですからね、気味が悪いわけですよ。まあ、一先ず障子を外して壁を打ち壊したんです。すると、どうでしょう。一切の障害物の無くなった僕の部屋は、家族は当然のこと、近所の住民からも見られる有様。「ああ、あの諺はこのことを指してたんだなあ」と、思いました。おわり。さようなら。


- 08月08日 -
例えば、悲しいことがあったとします。しかし、その悲しさを表に出すことに幾分躊躇してしまいます。自分の気持ちに嘘をつくわけではありませんが、それを表に出すことで、同情をされたくないのやも知れません。結局のところ、自分でその悲しさを乗り越えねばならないのは明らかでありまして、それを吐露する必要もないのではと思うわけであります。

しかし、これも結局は自分の弱さを露呈したくないという、自分可愛さからくる感情であると、最近気付きました。さようなら。


- 08月10日 -
耳の奥から妙な音が響きます。何かゴミでも入ったかしらと、頭を横に振りながら考えましたが、一向に音は止むことなく、むしろ、徐々に大きくなっている気がします。取り出したるは、一本の綿棒でありますが、耳の奥を弄ろうと突き刺した瞬間、引っ張られるんですよね。ぐいって。

いやいや、待ちなさいと。落ち着きなさいと。僕は綿棒という、言わば文明の利器を用いて、異物を外へ引っ張り出そうとしているわけですよ。ところが、綿棒は中に引っ張られる。どう考えてもおかしい。

まあ、正直、薄々は勘付いていましたよ。問題は僕の耳の奥などではなく、僕の脳だってことに。けど、僕だって自分を信じてもいいじゃないですか!自販機の下を覗いて小銭を漁ってもいいじゃないですか!電車で寝てて、不意にビクってなってもいいじゃないですか!

いや、最後のはちょっとどうかと思いました。さようなら。


- 08月15日 -
『次は、終点「最果て」、「最果て」になります。尚、この列車は折り返し運転を致しませんので、どなた様もお忘れ物をしませんよう、お気を付けて下さい。次は終点「最果て」になります。』

こうして僕は、「最果て」に到着いたしました。もう、引き返せない。さようなら。


- 08月23日 -
気付くとあれですね、一週間くらい軽く経っていますね。休みなく働く、まるで働き蟻のような僕ではありますが、何とか息は吸っています。先日、会社からの帰宅時に、電車に乗り込みまして。僕の乗り込む電車の殆どが満員電車でありますから、そりゃあ、苦しい体勢で座っている乗客を恨めしそうに眺めているわけであります。すると、なにやらおかしい光景が眼前に広がっているではありませんか。

その光景というのも、一人の乗客が寝ているだけなんです。そりゃあ、サラリーマンたるもの、毎日ヘトヘトですから、寝るのは至極当然の行為であります。しかし、彼は何かが周囲と異なっているのです。

この人、ハンカチを目の上に被せて、その上から眼鏡かけてるんです。何と申しましょうか、完全たる「寝る体勢」なわけですよ。邪魔をするなと言わんばかりのその姿勢に正直、心が動かされませんでした。もう、どうでもいい。さようなら。


- 08月26日 -
徐に、鏡に映った己の姿を見ると、以前の姿とは異なっているかのような錯覚を覚えました。どこが変わったのかと問われれば、その実、何も変わってなどはいませんが、何かが異なります。じっと見つめながら考えておりますと、あることに気が付きました。そう、目が違うのです。鏡に映ったその両の眼には、光などなく、むしろ、澱んでさえいます。「こうして大人になっていくのだな」と、妙に得心をし、仕事先へと向かう僕でありました。誰か、助けて。さようなら。

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