- 200401 -

- 01月02日 -
今年は例年とは些か異なり、平穏無事に新年を迎えることが出来ました。懐かしい友との再会を果たしたり、家族団欒の時間を過ごしたりと、緩やかな雰囲気のまま、今に至ります。周りの雰囲気も、非常に穏やかであり、さすがは正月といったところでしょうか。

今年度の抱負として、身近にある、ささやかな幸せをかみ締めることの出来る人間に、なれたらと思います。本年もよろしくお願いいたします。さようなら。


- 01月03日 -
友人と協議の末、「内向的な正月よりも、外向的な正月を迎えよう」という結論に至りまして、街へと繰り出したわけではありますが。いざ街へ繰り出してみたものの、することなど限られており、そのどれもが「店内」という、内向的な感を漂わせているわけであります。「どうせなら、最高に外向的かつ、内向的な場所へと行こうではないか」ということで、ゲームセンターにやってまいりました。

いるわいるわ、肥満児の群れ、群れ、群れ。「君達は他にすることは無いのかね?」と、端から問い詰めたくなる位にいるわけですよ。太鼓とか、必死で叩いてるんですよ。もうね、意味がわからない。もっと言うと、意味がわからない。呆然と立ち尽くす僕らではありましたが、何やら背後に視線を感じるわけですよ。「新年早々感じ悪いんじゃない?」とか、思いつつ、振り返った矢先に僕が目にしたものは、憎き肥満児の中の一部と化している、鏡に映った自己でありました。死にたい。さようなら。


- 01月04日 -
新年早々、車の調子が悪く、修理に出しているため、どうにもこうにも、行動範囲が狭まれまして。仕方が無いので、家にいたわけではありますが、する事が無く、仕方なく部屋の模様替えを行いました。知恵と体力を振り絞り、どうにかこうにか模様替えを終えた後、煙草に火を点し、新たな自分の部屋に鎮座しておりますと、何だか他の人の部屋のようで妙に落ち着かず、滑稽でありました。さようなら。


- 01月05日 -
移り気なるは人の心。よく人の心を雲に例えますが、これは正に言い得て妙でありまして。日々、はたまた刻々と、頭上のそれは移ろい、様々な形に変化していく様は、正に人の心と酷似しており、先人達の発想もなかなか捨てたものではないと、強く思う次第であります。

そんなことを思いながら空を眺めておりますと、不意に冷たい風が僕の頬を掠め、僕はコートの襟を正し、いそいそ屋内へと歩を進めるのでありました。さようなら。


- 01月06日 -
何時までも続くと信じていたこの道も、いずれは終焉を迎えるのでありましょう。物事に始点がある限り、終点は不可避でありまして、その終点の到来をただ嘆くよりも、その間に自分が何を為すべきかを考えるのが肝要かと、思います。霧がかった己が道も、そろそろ霧の薄くなるのを感じております。残された時間は、あと、僅かであります。さようなら。


- 01月07日 -
日々の喧騒に追われ、ほんの些細な、身近にある幸せや喜びに気付けないまま、今に至ります。今までは辛くも哀しくも何とも感じない僕ではありましたが、最近ふと、過去を振り返るにつけ、何とも表現しがたい感情に襲われるのであります。失ったものの代償は計り知れず、自分は何て愚かだと、ただただ、嘆くばかりなのであります。さようなら。


- 01月08日 -
気が付けばまた一つ歳を重ねてしまいました。幼い頃の自分が考えていた未来は、もっと明るかったはずなのに、どこで間違ってしまったのでしょうか。時に、時間は果てなきように感じられますが、その実、思ったよりも随分と短いように感じます。さようなら。


- 01月09日 -
歳を一つ重ねたところで、何が変化するわけでもなく、今日もまた、ありきたりな毎日を過ごしていた僕であります。晴天と言えども、体の芯から冷え込む最近の季節に身を縮めながら、僕は今日も、いつもの道を歩くのです。片手には煙草を、反対の手にはスターバックスのラテを持ちながら。さようなら。


- 01月12日 -
冷え込む外の空気に、身も心も縮められてしまいまして。なんだか普段の生活に違和感と申しましょうか、そういった類のことを感ぜざるを得ないのであります。現状に不満は無く、むしろ、快適であろうにも関わらず、斯様な心持を抱えてしまう僕は、何とも欲深き人間でありましょう。「向上心がある」と申せば聞こえは良いのでしょうが、そういったものではないことは、本人である僕こそが重々承知している次第であります。さようなら。


- 01月13日 -
別れ難きも、斯くなる定めなれば、苦渋を飲んで耐え忍ぶより他には無く、生憎、定めに抗う術も持ち合わせておりません。悲しみが体を包もうと、全てを投げ出したくなろうとも、時は容赦なく、無情にもマイペースに進んでいきます。歯を食いしばり、僕らも進まなくてはならないのです。さようなら。


- 01月14日 -
不意に、全てを投げ出したい衝動に駆られまして。だからと言って、そのような勇気を持ち合わせていない僕は、やはり悶々とした日々を送るしかないのであります。日常とは、非日常の連続であると、思います。何かを伝えようと思いましたが、忘れてしまいました。どこか、遠くに行きたい。さようなら。


- 01月15日 -
眼前に広がる幾つかの道の中から一つを選択する勇気を持ち合わせていない僕は、優柔不断と呼ぶべきなのか、臆病者と呼ぶべきなのか。もしかしたら、両方なのやも、知れません。今日も、冷たい風が僕を包み込みます。さようなら。


- 01月16日 -
急に、眼前に広がる光景が色褪せてまいりまして。単調な日々の連続に嫌気が差したのか、そういった気分だったのかは定かではありませんが、カラーであった僕の視界はセピア色のようになっているわけであります。その内、セピアからモノクロになっていくのでしょうか。そして、きっと、最後には真っ黒になるんだと思います。さようなら。


- 01月18日 -
僕の住んでいる東京にも、雪が舞い始めまして。見上げると、薄暗い夜空が舞い落ちる雪によって白くなっており、まるで輝いているかのようでありました。何も不満など、あるはずも無いのに、何故だか悲しい気分になりました。雪が目に入ったからか、何かが頬を伝うのを感じました。さようなら。


- 01月19日 -
微かに耳鳴りがいたします。頭を振ると、幾分緩和するかのように思えるのです。遠くから、烏の鳴き声が聞こえてきます。鼻腔の奥に香る匂いは、どこか懐かしく、どこか新鮮であります。どうか、僕を忘れてください。忘れてください。さようなら。


- 01月20日 -
芳しきアナタは最早どこにもいなく、残り香だけが僕の胸を締め付けます。縋る様に匂いを辿ったところで、やはりアナタの姿は無く、僕は途方に暮れるばかりであります。冷たい風が僕を包み込み、やはり僕は一人取り残されるように、雑踏の中に一人、立ち尽くすのでありました。さようなら。


- 01月21日 -
生きている以上、傷つくのは必然でありまして、それと同時に、同じ数だけ、否、それ以上の回数傷付けているものでありまして。斯く言う僕もまた、己が知らずの内に幾多もの人々を傷付けてきていることは明白であります。誰もが傷つかない方法などあるわけも無しに、その術を探そうとするのは、きっと、自分を安心させるがための言い訳に過ぎないのだと、自分自身、承知しています。さようなら。


- 01月22日 -
明日からは珍妙な催しである、後期試験なるものが開催されるということで、僕も一応は大学生の端くれでありますから、この催しに参加しなくてはならないわけであります。さりとて、今まで学校の中でも最も底辺にいるであろう僕のことですから、気力はありません。しかし、今回ばかりは違います。何せ卒業要件である単位数が未だ確保できていない状況なのです。何としても単位を勝ち得たいと思った僕は、苦渋の決断で筆記具を購入した次第であります。これで試験が受けることができます。学校なんか、燃えてしまえばいい。さようなら。


- 01月23日 -
其処彼処に溢れる喜びを見出すことさえ出来なければ、恥ずかしながらも、人から示唆されてもその人と同様の感動を味わえないのは、非常に残念ながら、全て僕自身の責任であり、決して、その人の考えが人のそれと異なるわけではありません。誰が何と言おうとも、僕が全て悪いのです。感受性の強い方ではありませんので、人の驚きや感動を共有する機会があまりありません。今までは、別段気にも留めていなかったことなのですけれど、ここにきて、何だか無性に寂しく思うようになりました。しかし、だからと言って、それに抗う術を僕は知りません。さようなら。


- 01月24日 -
忌々しい後期試験も開幕2日目を過ぎました。一口に後期試験と言うのは簡単ではありますけれども、実のところ、卒業試験と銘打っても何ら遜色の無い試験でありますから、それはもう真剣そのもの、否、鬼気迫る面持ちで勉学に勤しむ僕がいるわけであります。これを逃したら、折角今まで積み上げてきたもの全てが崩壊してしまいますので、それはもう、呆れる程に勉強したわけなんですよ。

そして、いざ試験開始の時間になりまして。問題用紙を開きますと、そこには奇怪な文字の羅列が存在するではありませんか。既に「わかる・わからない」の次元を超えた、「見たくもない」の域に達した僕は、およそ問題の趣旨とは異なるであろう内容を解答用紙一杯に書き込み、自己満足の世界に浸るばかりでありました。現実世界なんか、無くなってしまえばいい。さようなら。


- 01月26日 -
己が想い描く理想を追求することは一見して、美徳と映りがちなわけではありますけれども、蓋を開けてみれば、なんとも傲慢で、独りよがりな感が否めません。僕の進める歩は、とても小さく、短いものではありますけれども、その一歩は確実に前を進んでいると信じて生きるより他にないのです。僕はどちらの方向を向いて歩いているのか、皆目見当がつきません。先が、見えないのです。さようなら。


- 01月27日 -
街の片隅で、明日の見えない今日を生き抜くことに苦痛を覚えてまいりまして。しかし、この世に生を受けた以上、自分自身に何かしらの価値があるのではないかという、藁にも縋る様な小さい希望を胸に、なんとか生き延びている次第であります。自分が一体何のために存在しているのかは、結局ところ、自分自身にはわからず、仮にわかったとしても、それは己を慰めるだけの戯言であることは重々承知なのですけれども、それでも、何とかして、その価値を見出そうとしている自分がいます。今日も、空は遥か遠くにあります。さようなら。


- 01月28日 -
豆腐(絹がいいと思います。)を3丁程用意しまして、それをボールに入れます。それをしゃもじなどで細かく磨り潰します。潰し切りましたら、軽く塩を加えまして、それを手で軽くボール状にします。それを、人にぶつけましょう。顔目掛けて思い切り、投げましょう。きっと、清々しい気分になれますよ!(勉強のし過ぎで病んでいます)さようなら。


- 01月30日 -
気が付けば、学校へ行くのも残り1日になってしまいました。思い起こせば、希望を胸に抱き入学した大学生活も、何時の間にやら、苦痛以外の何物でもないものになってしまいました。学生時代に何が残ったのかと問われれば、暫しの沈黙の後に、その沈黙を答とするであろう自分がいます。後悔はしていません。しかし、心の奥底で何か、焦げたような匂いがするのは揺るがない事実であることは否定できません。

何時しか、大学生時代を懐古する時が来るのでしょう。そして、その度に沈黙をするであろう自分に、乾いた笑いしか湧いてきません。さようなら。


- 01月31日 -
昨日述べた通り、僕の大学生活は終焉を迎えました。思ったよりも呆気なくその時はやってきまして、何だか拍子抜けしております。不思議と、達成感と共に虚無感を覚えまして、苦笑を禁じえません。4年間、ひたすらに走ってまいりまして、その分、見落としてしまったものも、数多くあると思います。しかし、今の現状を考えると、それはそれで一つの正解なのやも知れません。

吐く息は白く、僕は足早に学校を去りました。さようなら。

戻る