| 緑の丘に |
さくらが北緑丘に寄ってみようと思ったのは、北緑丘という響きになんとなく惹かれたところがあったからだ。北の緑の丘、それをくちずさむだけでポプラ並木や針葉樹に包まれた美しい風景を想像し、そこを一度歩いてみたいと。実際に訪れると、期待にそぐわない感じのいい街並みだった。緑の葉からのそよ風が、さくらの髪をさらりとなびかせたとき、想わず自分がバドミントンクラブを観にきたことを忘れさすところであった。
[2005/04/01 21:56:52]
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坂道にはスーパーの駐車場や酒店が見えた。ここを左にまっすぐ行こうかどうしょうかとさくらは迷ったが、目的とする建物が見えなかったので左には曲がらず上の方に上がって行くことにした。そこには量販店のウェアショップが緑の木々の中にバランス良く配置されていた。
[2005/03/26 00:12:43]
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これから向かおうとしている北緑丘バトミントンクラブとはどんなところだろうかと考えながら、坂道をゆっくりと上がって行った。もうすぐ春の日差しを迎えるのであろうか、桜の木々には、つぼみを携えてもうすぐ吹く春一番を待っているように見えた。
[2005/03/23 22:47:51]
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街路樹の路沿いには瀟洒な舗が建ち並び、誰が名付けたのだろうかと想いをはせながらロマンチック街道を途中から抜けて、千里川の流れに逆ってなだらかな坂道を歩いて行った。子犬を連れて散歩している老夫婦とすれ違ったとき、さくらが持っていたものとわずかにぶつかった。思わず握りしめたのは、バドミントンラケットが入ったスポーツバッグだった。
[2005/03/22 23:07:35]
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