離婚を決意する前に


人は、お互い一生添い遂げるつもりで結婚します。しかし、なにかの拍子に夫婦の歯車が狂
い、その修復ができなくなったとき、離婚を決意します。
しかし、離婚は簡単ではありません。離婚には責任と義務が伴います。
離婚を考えているあなた、もう一度考え直してください。

1.離婚に際しての留意点
(1)どんな場合に離婚できるか?
@配偶者に不貞な行為があったとき
A配偶者から悪意で遺棄されたとき
B配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
C配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき
Dその他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
E夫婦二人で協議して離婚に合意したとき

(2)協議離婚において必ず協議しておくこと
@離婚の意思の確認
A未成年者の子の親権者
B養育費
C財産分与
D慰謝料

(3)離婚条件の合意書は、必ず作成し、公正証書にしておくこと
@後日の内容的な疑義をめぐる争いが生じにくい
A相手が金銭の支払を怠ったとき裁判をしなくてもその公正証書に基づき相手方の財産に対
して、ただちに強制執行ができ強制的に金銭の支払を実現できる

2.婚姻費用、財産分与、慰謝料について
(1)婚姻費用分担
@婚姻費用・・・結婚して夫婦が生活を送っていく上でかかる費用
A別居後であっても、夫は妻の生活費を負担しなければならない

(2)財産分与
@財産分与・・・婚姻中に形成した夫婦共同財産を清算して分けること
A金額―全財産の二分の一が目安だが事案ごとに考慮
B支払―できるだけ一括とする。分割とする場合でも、できるだけ初回に多く支払わせる。
C法律的な性質
・清算的財産分与・・・婚姻中の共有財産、実質的共有財産の清算
・扶養的財産分与・・・離婚後の弱者に対する扶養
・慰謝料的財産分与・・・離婚による慰謝料
・過去の婚姻費用の清算


(3)慰謝料
@慰謝料・・・精神的苦痛を与えた者への損害賠償
A金額―一事情その他を総合して判断
      参考「約430万円(平成10年司法統計年報)」
B必ずしも認められるものではない

3.養育費について
(1)金額
@算出方法―二人の子どもの生活のために毎月最低どのくらい生活費が必要であるかを現
実の生活に則して細やかに算出し、その金額から自分の収入から子どもの生活費として支出
できる金額を差し引いた額が養育費の最低額
Aいつからいつまで―離婚の協議が整ったときから子どもが社会人として自立するまで。
B支払方法―原則は月払い
C金額の変更―養育費を増減する必要が生じ、その原因が教育費の値上がり、高額の医療
費の必要、一方当事者の失業等当初の予想を超える事態が生じた場合には、見直しができ
る。毎月の金額の増減、一時金の支払等予め当事者間で決めておくことも可能
D支払の確保―公正証書の作成が望ましい
E金額―子ども二人で4〜6万円が目安

4.離婚後の姓と戸籍について
(1)母親の姓と戸籍
@姓―原則として結婚前の姓に戻る。ただし、離婚の日から3ヶ月以内に届出することによっ
て、婚姻中の姓を称することができる
・婚姻中の氏の継続使用選択後の旧姓復帰について
家庭裁判所でやむをえない事由があると認められたときのみ可能
(例)子どもと姓を一致させるとき、改姓したのちその姓が社会的に定着するまえ、など 
A戸籍―離婚すると夫の戸籍からは除籍されるので、その際に、結婚前の戸籍に戻るか単独
で新しい戸籍を作るか選択する。ただし、離婚後、婚姻中の姓を称する場合は、必ず新しい戸
籍を作らなければならない

(2)子の姓と戸籍
@姓―子は、離婚によって当然に戸籍が変わるわけではないので、姓はそのまま。15歳に達
すれば、家庭裁判所の許可を得て、父母のどちらかの姓を名乗ることができる
A戸籍―子はそのまま離婚時の戸籍に残る

(3)子どもを母親の戸籍に入れ、同じ姓を名乗るには
@親権者が母親となること−子の戸籍を変えるには親権者の同意が必要
A母親が新しい戸籍をつくること
B子どもの住所地を管轄する家庭裁判所に子の氏の変更許可申立をする

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