奈良市 佐保川堤 かほ花(ヒルガオ) 6月12日撮影
高円(たかまと)の 野辺のかほ花 面影に 見えつつ妹(いも)は 忘れかねつも

高円の野辺に〃かほ花〃が美しく咲いているので、その花を見ていると、あなた

の面影が偲ばれ、忘れられません。   家持が妻の坂上大嬢に贈った恋いの歌。

朝顔、昼顔、夕顔と顔をもって呼ばれる花は、それぞれの時刻に顔をほころばせる

花である。その中でヒルガオが万葉の「かほばな」だろうといわれる。昼もなお、素朴

に小さな顔を見せている花で、万葉人が愛した花としてふさわしい。ちなみに万葉の

「あさがほ」はキキョウで、夕顔はまだ登場しない。


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