我がやどに 生(お)ふる土針(つちはり) 心ゆも 思はぬ人の 衣に摺らゆな 

                                   巻7‐1338 作者不詳


庭先に花ひらいたメハジキよ.心から思いもしない人の言うままに、染められたら

駄目
ですよ.心から思っていない人とは結婚するんじゃないよ.

土針(つちはり)衡羽根草(つくばねそう)や延齢草(えんれいそう)だという説があるが、「目

弾き(メハジキ)」をつちうり.つちばれ.ちちはりなどと呼ぶ地方があることや、染料に使

われことなどから「目弾き」説が有力.目弾きの花は紫がかかったピンク色で、四角

い茎をとり囲むように段々に咲く.花が散ったあと、萼(がく)が茎に残るが、葉をとると

「そろばん玉」を串に刺したような面白い姿になる.これを晒したものが生花に使われ

る.目弾きは「益母草」(やくもうそう)とも呼ばれ、乾燥したものは、産前、産後の婦人病

の薬や利尿薬に用いられている.

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つちはり メハジキ