添御県坐神社そうのみあがたにいますじんじゃ 歌姫の里 道は歌姫街道   

国境の神添御県坐神社 北の山城.近江路へ

佐保さほすぎて 奈良の手向たむけに 置く幣ぬさは 妹いもを目離めかれず

                 相見あひみしめとそ           長屋王

佐保を行き過ぎて奈良山の手向の神に幣を奉るのは、妻にいつも逢わせ

て下さいと祈る気持ちからなのです.


公用の旅の途中での作.◇手向け=旅の安全を祈って山の峠などで道の

神を祭る場所 ◇幣=神に祈るために供える品.麻や木綿など.大和から

山城への山越えの道を奈良山越えと呼んでいる.この場合の奈良山は佐

保佐紀の山々を総称していて、特に奈良山という一峰があるわけではない

それだけに山越えの道は特定しにくいが、普通は平城京の中ほどを北上

する歌姫越えをさすが、佐保山の東、今の奈良坂もまた山越え道であった

それにしても、奈良山は長い歴史の中で語り継がれてきた.大山守の叛乱

磐姫の望郷.影媛の悲恋.近江遷都.壬申の兵火等々.政争、悲恋、鎮

魂の場として記憶をかきたてる.      心の原風景万葉を行く 米田勝著より

                   巻1〜5    トップページ