かきつはた 衣(きぬ)に摺り付け ますらをの 着襲(きそ)ひ狩する 月は来にけり

ますらおたちが、かきつばたで摺染した狩りの衣服を着て、山野で薬草を採る行事
をする、その日がいよいよやって来たなあ

5月5日の節句の日、宮中恒例の薬狩りに出かける男たちが、狩衣にカキツバタの
花を摺り染めにしたさまが歌われている。

「かきつはた」の名は、書き付け花 の意味でその転訛したもの。そして「書き付け」と
は、こすりつけることで、花汁で布をこすり染めるのである。

アヤメとカキツバタの見分け方を、人に問うたところ、アヤメは岡。カキツバタは水と
答えた。また、アヤメの花びらには、黄色と紫の虎斑模様、カキツバタは単純な濃紫
(こむらさき)の花びらとも、優劣をつけがたい状況を、古来「いずれアヤメかカキツバタ」
と言う。
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磐姫皇后陵 かきつばた