籠もよ み籠持ち 掘串もよ
み掘串持ち この丘に 菜摘ます子
家告らせ 名告らさね そらみつ
大和の國は おしなべて 我こそ居れ
しきなべて われこそ座せ 我こそは
告らめ 家をも名をも
       雄略天皇  巻一‐一

桜井市 泊瀬朝倉宮跡推定地

籠(こ)もよ み籠持ち 掘串(ふくし)もよ み掘串持ち この丘に 菜摘(なつ)ます子 家告(の)らせ
名告らさね そらみつ 大和の國は おしなべて われこそ居(を)れ しきなべて われこそ座(ま)せ
われこそは 告らめ 家をも名をも

     『万葉集』冒頭の歌 雄略天皇が、春の野で若菜を摘んでいる少女に求婚する歌

籠もまあ、よい籠を持ち、掘串もまあ、よい掘串を持って、この丘で菜を摘んでいらっしゃる娘さんよ。
家をおっしゃい。名前をおっしゃいな。この大和の國は、すっかり私が支配しているのだが、隅から
隅まで私が治めているのだが、この私の方から打ち明けよう。家も名をも。

こくもりの泊瀬の丘には、若草が萌え、野辺には若菜が芽を出し始める。丘の上には雄略天皇が
春菜を摘む乙女に家を聞き、名前を聞いて求婚の気持ちをあらわす。乙女は顔を赤らめて、何も
答えない。………
朝倉宮址は定かではないが、桜井市朝倉、黒崎の天の森の丘に泊瀬朝倉宮址伝称地を伝える所が
この写真です。一息ついているとこの歌が聞こえてくるような気がします。                                                    
巻1〜5
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