川流れ時々日記

流れ流され書いていきます

 

 

七月二十九日
葉咲

 個展の幹はできあがり
 あとは枝葉を少しでも
 どうなるかわからなくても、やれるだけ

 週末は長野です

 

七月二十八日
蒼布

 空が青い
 布をさらりと広げたような
 夏の空

 

七月二十七日
紙切

 今回の絵は切り紙のように
 今日は鎖をちまちま
 切り絵作家さんって、大変

 

七月二十六日
音観

 ざざ降り
 擬音が付くと
 目に浮かぶ

 

七月二十五日
十描

 一枚一枚
 個展に向けて
 あと少しで積みあがる

 

七月二十三日
色降

 目をつぶる
 色を思う
 すっと落ち着いて、筆に載る

 

七月二十二日
織起

 起こったことは戻らず
 起こることは織れる
 ではどちらを見る?

 

七月二十一日
空頁

 風が吹くと
 天気が変わる
 裏に表にぺらりぺらり

 

七月二十日
多数

 自分の前世は
 きっと虫とか微生物とか
 だって、数多いから

 

七月十九日
愛注

 最近絵を描いて思うのは
 自分動物好きだなって
 なんともよいのです

 

七月十八日
汲注

 サービスらしいサービスを
 久々に味わう
 こういうことだな、と思う

 

七月十六日
灯色

 蛍光灯が切れたので
 電灯色に変えてみた
 なんか部屋が、昭和

 

七月十五日
緑光

 雨の色
 緑に移り
 庭が輝く

 

七月十三日
道踏

 虹を見た
 重なるように、遠く遠く
 雨がゆっくり弓を引く

 

七月十二日
道踏

 正しいことは人それぞれ
 それでも揺るがされると
 気に食わぬものだ

 

七月十一日
潤染

 すこんと青い
 空には夏の衣
 さりさりさりと雲を刷く

 

七月十日
狩虫

 生きるというのは
 採るという事
 朝庭にて思う

 

七月九日
朝枝

 朝のカマキリ
 枝のようにシュッと
 擬態か寝相か

 

七月八日
低増

 昨日の夜に雲
 逢瀬はできず
 登らぜば落ちまい

 

七月七日
渡瀬

 七夕さらさら
 久しぶりの晴れ
 早梅雨明けにも良いことはある

 

七月六日
水船

 白い雲は船
 黒い雲は水瓶
 雨を連れてごんごんと

 

七月五日
涼気

 暑かろうと帰ってみると
 意外と涼しい
 そういうものがついてきたかな?

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